SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2007年3月24日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「ベトナム」

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 ベトナムはインドシナ半島の東側に位置する国。紀元前から文明が発達し、その歴史は東南アジア最古とも言われています。またフランスの植民地だった影響で、街にはフランス文化も色濃く残っているのだそうです。
 さらにベトナムは世界でも数少なくなった社会主義の国ですが、1980年代末から市場経済を取り入れ、ここ最近はその経済的な急成長から大いに注目を集めています。
 観光、文化、経済、様々な視点から脚光を浴びている「ベトナム」。当店のお客さまにも、そのベトナムに魅せられた方がいらっしゃいます。本日はそんなお客さまのベトナム話を、ここで少しだけご紹介させていただきます。


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石川次郎さん(エディトリアル・ディレクター)

『ベトナム通い』の話

 自分でも理由はよくわからないけど、30回以上もベトナムへ旅行している。しかも行く場所はいつもホーチミンばかり。
 僕のベトナム通いには、ベトナム戦争の影響も少しだけある。僕はずっと雑誌『平凡パンチ』の編集をしていたけど、創刊後しばらくはベトナム戦争が泥沼化していた時期で、いろんな形で日本の若者文化に影響を与えていた。
 もっと言えば「アメリカの若者たちがベトナム戦争でどうなったのか」が雑誌を作る上で大きなテーマになっていた。アメリカの若者は「反戦」という言葉の下、ロック、ミュージカル、スポーツなど、様々な分野で「サブカルチャー」と呼ばれる文化を生んだ。それこそが『平凡パンチ』のテーマだった。
 そんな経験があったので、最初の1〜2回はどうしてもベトナム戦争のことが頭の中から離れなかった。でも3回目くらいに「今、目の前にいる若者は戦争を知らないんだ」と思ったら、戦争のことは忘れて楽しめるようになった。
 今はベトナム人の友達や、元宗主国のフランス人の友達が向こうにたくさんいる。中にはベトナムに住んで20年というフランス人もいる。彼らの生活を見ていると、けっしてお金はかかっていなくても、とても羨ましい生活をしている。
 庭は驚くほど広い。その庭には木が植わっていて、果物がなっている。家の目の前には川が流れていて、川を臨むテラスで食事をしている。その家も廃材などを安く買ってきて自分で造ったものなのに、フランスの文化がしっかり根付いているお国柄なので非常にセンスがいい。
 そんな風にお金が掛からず、センスが良くて、自然と一体となった環境の中で生活できるのがベトナム。心から羨ましいと思う。
 ちなみにベトナムは暑いけど、それ自体も楽しい。向こうに行くと、いつもTシャツに半ズボンで過ごしている。僕ももう65歳。この歳になって膝小僧を出して生活するのは本当に気持ちがいい。

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渡辺昌治さん(三井物産 前ハノイ事務所代表)

『ベトナムの産業と文化』の話

 ちょっと前までベトナムは「ちょっと遅れている」という印象があったけど、最近になってものすごく伸びてきている。
 人口は8千300万人。しかも毎年100万人ぐらい増えていて、1億人を突破する日もそう遠くないと言われている。人口比率的にも若者が多くて、30歳以下が国民の6割を占めている。
 ベトナムが何よりいいのは治安が良いところ。テロもないし宗教問題もないし人種問題もない。そのおかげで現地に住んでいてもすごく暮らしやすい。
 天然資源は豊富で、原油の輸出国であり、天然ガスや石炭も採れる。アルミニウムの原料となるボーキサイトは世界で3番目の埋蔵量があると言われ、いま一生懸命開発しているところ。
 農林水産業も盛ん。お米は世界で2番目の輸出国だし、コーヒーもブラジルに次いで世界で2番目。それからエビは世界で1番の輸出国。日本にもたくさん来ている。
 そんなベトナムに、三井物産は世界で初めて商社として100%の現地法人のライセンスを取得した。一番力を入れているのはハノイ郊外に作るハイテクが集積した小都市を作るベトナム政府の事業。ハイテク工業団地、ソフトウェアパーク、IT大学などが集まった小都市を建設しようというプロジェクトが進行している。
 実はベトナムは「ソフトウェア開発」が得意で、有名なインドや中国などにも負けていない。そこでベトナム政府が産業の柱として育成しようと力を入れることになった。あのインテルも去年、10億ドルの投資を決めて工場を造り始めた。
 ベトナムはどこか昔の日本に似ていて、大ファミリーでお互いに助け合うという文化がある。だから日本ではなくなってしまった伝統的な習慣が今でも残っている。たとえば食事の時などは、何人いても年長者が全部払う。毎年2月くらいにある「テト」という旧正月には、お年玉をもらう習慣もある。

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伊藤忍さん(ベトナム料理研究家)

『ベトナム料理』の話

 ベトナムは南北に長いので、地方によって気候や穫れる農産物も違ってくる。そのため、料理も地方によってずいぶん違う。
 たとえば日本でも有名な「フォー」は北で生まれたモノだし、「生春巻き」は南から出てきたモノ。北の方でもライスペーパーで巻いた料理はあるけど、巻くモノが豚の皮だったりする。
 ベトナム料理は調味料が複雑に絡み合って、素材の味をさらに引き出すのが得意。タレならヌクマムの塩気とレモンの酸味とお砂糖の甘み、3つの味が均等に主張していたりする。
 初めてベトナムに行くならハノイとホーチミン市の2カ所は行きたい。そしてホーチミン市なら「バインセオ」というお好み焼きが有名。米粉で作るお好み焼きで、パリパリしている。これを生野菜で包んで食べる。どのガイドブックを見ても必ず載っている有名なお店があるので、そこが美味しい。
 北部に行ったらフォー。日本人はフォーが好きだけど、せっかくフォーを食べるなら本場の北がオススメ。他にも北には「チャーカー」という料理もある。これはお魚の揚げ焼きで、ディルという香草をたっぷり入れて食べる。
 日本ではベトナムの香草というとパクチーの印象が強いけど、実はベトナムには他の香草もたくさんあって、よく使われている。特にチャーカーはディルを食べるための料理で、南にはない北を代表する料理なので、ぜひ味わってほしい。
 フエという中部の街では「シジミの汁かけご飯」に感動した。これは庶民向けの朝食で、天秤を担いだオバサンなんかが売っている。シジミを蒸して、ちょっと炒めてご飯に乗せる。さらに刻んだ生野菜や香草をたっぷり乗せて、白ごまとピーナッツを乗せ、最後に蒸して炒めた時の汁を上からかける。これは美味しかった。
 東京なら西麻布の『キッチン』というお店がオススメ。ベトナム料理は野菜が特徴なのに、日本では高いために野菜の量が少なくなってしまうことが少なくない。でもこのお店は大丈夫。「空芯菜のサラダ」なんて手間のかかる料理もあって、すごく美味しい。

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林和人さん(ユナイテッドワールド証券会長)

『ベトナム経済』の話

 国民1人あたりのGDPなど、ベトナム経済の統計を取ると、ちょうど10年前の中国に良く似ている。そしてこの4年で中国株は、銘柄によっては10倍、インデックスで2〜3倍になった。10年前の中国に似ているベトナムは大いに狙い目。
 日本とベトナムを較べると、1人あたりのGDPが日本は300万〜400万円ぐらいあるのに対し、ベトナムはまだ6〜7万円ぐらい。ベトナムはまだまだこれから発展する。実は私は香港に住むようになってもう19年。向こうに住んでいてその経済成長を目の当たりにしていると、やはり日本にもこういうモノを持ち込まなければいけないと思ったし、次はベトナムだろうと思う。
 ユナイテッドワールド証券では、ベトナム株は現在、ファンドという形で取り扱っている。将来的には株も直接取り扱えるようにしたいと思っているけど、去年の段階でベトナムの株式市場は35銘柄しかなかったのが難点。
 そのベトナム株、今年になってやっと100銘柄を超えて、さらに2〜3年かけて政府の主導で770銘柄まで増やす予定になっている。でもまだその途中なので、お金を出しても買えるモノがあまりない。さらに「外国人は全体の49%」という規制もあったりして「気軽にベトナム株を買う」という状況にはまだない。
 それでもウチのベトナム・ファンドは、去年の2月に始まって、9ヶ月で40%の配当が出た。今のところベトナム政府も安定しているし、WTOにも加盟した。急に状況が変わる可能性はそれほどないと思う。
 ベトナム人の国民性は一言で言えば「勤勉」。勉強家で真面目な人が多く、日本人によく似ている。そしてすごく親日的。アメリカ人やヨーロッパの人はビザがいるけど、日本人はビザ無しで入国できる。
 そういえばあるベトナム人が面白いことを言っていた。「ベトナムはアメリカと戦争をしたけど、あれは攻めてきたから守っただけ。日本人はアメリカに攻めていったんだからスゴイ」と。場所が変われば見方も変わるものだと思った。

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平瀬仁乃さん(ANAセールス)の

『ベトナム旅行』の話

 2002年にベトナム旅行の第一次ブームがあった。この頃はOL層が中心で、ショッピングやグルメの旅が多かった。それがここ2年で急に熟年層が増えてきた。
 熟年の夫婦には「ベトナム縦断の周遊コース」などが人気。たとえばベトナム中部にはホイアンという街がある。ここは1600年代に貿易基地として栄え、当時は日本人街もあったので、興味深い史跡があったりする。すごく日本文化に近くて違和感がなかった、というコメントも聞いた。夫婦だけじゃなくて、女性2〜3人でそういう街へ行く旅行も増えている。
 ホーチミンには「ベンタン市場」というマーケットがある。ここは1500軒のお店が並び、5000人以上の人が働く巨大市場。ありとあらゆる物が売っていて、布、食べ物、バッグ、雑貨、中には足のマッサージをやっているところもあって、何の市場かわからないくらい。ただ、私は好きだけど、「臭いがダメ」という人もいるので注意。
 でもベンタン市場はメインストリートの「ドンコイ通り」よりも全然安い。安く買うコツはまとめ買いすること。ビーズや天然の貝で作ったバッグを友達と10個まとめ買いしたら、1個1000円ぐらいになったことがある。ちなみに同じモノを日本で買えば6000円くらいする。
 そしてベトナムに行ったらスパ。高級なスパでも1/5〜1/6くらいの価格で楽しめる。たとえばサイゴン河を越えてフェリーで行く『サイゴン・スパ』は、お城のような広い敷地で、すごくゴージャスなスパ。
 キャビンアテンダントはサイゴン・スパに6時間コースで行くけど、それでも150〜160USドルしかしない。ボディ・マッサージ、フェイシャル、フット・マッサージ、マニキュア、軽食まで付いて、日本の5回分くらいやってくれる印象。私もサイゴン・スパ会社の後輩に勧めまくっている。

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■ 放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
11'03" The Best Thing In Life Are Free Frankie Randall (有)MRI音楽出版 YKCJ-309
21'13" I'm Falling In Love With Love Anita O'day Verve POCJ-1914
31'04" Chez Moi Blossom Dearie Verve POCJ-2653
42'13" What Have You Got That Gets Me David Allen (有)MRI音楽出版 YKCJ-310
47'56" You Forgot Your Gloves Carole Simpson Capitol TOCJ-5984


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