SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2007年3月17日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「手帳術」

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 4月になれば当店にも新社会人の皆さんがいらっしゃいます。どこかぎこちない着こなしのスーツにピカピカの革靴、新品にカバンに、まだ真っ白なページだらけの「手帳」。その手帳が予定やメモで埋め尽くされる頃には、新社会人の皆さんもきっと一人前になっていらっしゃることでしょう。
 最近は電子手帳も一般的になりましたが、まだまだ紙の手帳も手放せないという方が大勢いらっしゃいます。今週はそんな手帳の使いこなしについて、当店のお客さまがバー・カウンターで教えて下さったお話を、ここで少しだけご紹介させていただきます。


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山根一眞さん(ノンフィクション作家)

『ファイロファックス』の話

 『スーパー手帳の仕事術』という本を出した時に、日本で「ファイロファックス」を使っている人は2万人いるかいないかだと言われていた。それが本の発売後1年で600万人に。いろんなメーカーが模倣品を作り、システム手帳という名前も生まれた。
 本家のファイロファックスは高い。だからイギリス人はボロボロになるまで使う。むしろボロボロであればあるほどステータスが高い。ノルマンディー上陸作戦の時に、ファイロファックスを胸のポケットに入れていたおかげで銃弾が止まり、命拾いをした将校がいたらしい。その将校は戦後に修理に出して、そのまま使い続けたのだとか。
 ファイロファックスのサイズは聖書に由来している。ロンドンの古本屋をあちこち歩いて確認したところ、たしかにあのサイズの聖書が多かった。そしてファイロファックスのユーザーとして最も多いのが実は牧師。牧師は「伝道」するために外を出歩くのも仕事の内なので、オフィスの機能を常に持ち歩くためにファイロファックスが使われた。これこそが「手帳」の原点。
 発想とは「思いつき」。体系化されずに、バラバラに浮かんでくる。そういうモノを書いておくのにメモや手帳は向いている。ただしそこには限界があって「どこに書いたっけな?」とわからなくなってしまうことがある。
 そこで僕が利用したのが電子手帳。初期の電子手帳にはデータベースのソフトなんて入っていなかったので「住所録」を使った。たとえば「ハンバーグに関するメモ」だったら「ハンバさん」という人を登録して、住所の所にキーワードをたくさん書き込む。そして住所から逆引きして、手帳のメモを見つける、といった具合。
 1986〜87年頃に「紙派」の僕は「電子手帳派」の本田さんという人と一緒に公演した。その時に彼が「山根さん、ファイロファックスもいいけど、検索は電子手帳ですよ」と言った言葉に感銘を受けた。それ以来、ファイロファックスに薄い電子手帳を挟んで利用している。

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橋本たまきさん(銀座『伊東屋』)の

『いろいろな手帳』の話

 手帳も1年で使い切る小さめの手帳から大型のシステム手帳までいろいろ。最近は女性が小さな手提げのカバンに入る小さな1年使い切りの手帳を利用しているケースが増えた。去年は花柄、今年はヒョウ柄なんて、1年ごとに気分を変えるためでもあるらしい。
 一方、ビジネス用途ではA4サイズの大きな手帳を利用する人も多い。最近、女性向けにキレイな色のA4サイズ手帳も出たほど。本来は女性向けだけど、オシャレな男性が使うことも多い。
 個人的に感心した手帳は「度量衡」がちゃんと付いている手帳。長さや重さを換算するモノだけど、これが手帳に意外と付いてない。仕事で必要な人にとっては非常にありがたいらしく、買っていく方も少なくない。
 年齢早見表も便利。昭和何年生まれだと今何歳で干支は何で、なんてことがすぐにわかるのはありがたい。今年は平成19年なので、4月からは平成生まれが社会に出てくるし。
 日本人にとって4月は年度の始まりなので、4月から始まる手帳も増えている。そんなビジネス向けの手帳でも、女性向けのデザインもずいぶん増えた。
 でもやっぱり手帳といえば「能率手帳」。昔から使っている方は使い続けるし、若い人が乗り換える人も多い。女性向けにカラフルなモノも出ているので、20代の女性が使っていることもある。
 革製の能率手帳もあって、そこに名前を入れるサービスも行っている。その手帳を1年間、愛着を持ってぜひ使ってほしい。

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佐々木かをりさん(イー・ウーマン代表取締役)

『行動計画』の話

 私の手帳は大きくて「人が使っていない大きさ」と言われるほど。でも30分刻みの時間表に自分の行動計画を入れると「時間が目に見える」のが良い。小さい手帳だったら「3時に渋谷」としか書けないけど、本来は「3時から4時に渋谷で誰と会って何をするのか」が大事。つまりアポイントメントだけじゃなくて「行動の計画を書く」のがポイント。
 子供の頃、学校では時間割という行動計画表があった。ところが大人になると意外と「行き当たりばったり」になってしまう。たとえば何時から何時に企画を書くとか、何時から何時にあの人とコンタクトを取るとか、ちゃんと決めずにざっくり暮らしている。それでハッピーな人は良いけれど、1日が終わると「しまった!午前中にアレをやっておくんだった!」なんて事が多い。それが嫌なので、私は行動計画を書くようになった。
 そうやって行動計画表を書いてみると、それはいつしか「私という人生の主役の脚本」になっている。今日、明日、来週、1ヶ月後、1年後に何がしたいか。そのためにはどれくらいの時間配分でやらなければいけないか。あるいは月に1回、土曜日に時間を作って映画を見ようと思ったら、来月はどの土曜日を空けるか。そんな風に1冊の手帳が自分の人生脚本になる。
 大人は自分を自分で幸せにしてあげなきゃいけない。そのために行動計画を立てることで、やりたいと思っていることができるようになる。そして自分がやりたいと思っていることや、やらねば思っていることが、実際にやっていることとイコールなら、満足度も高いし幸せだし、自信が付く。そしてその数が多いほど、イキイキと生きられる。
 しかも人生の主役は自分自身で、演出家も脚本家も自分自身。だから「ちょっと予定変更」も自由にできる。あくまで目的は「主役がハッピーになること」なので、そのためなら必ずしも決めた通りに動かなくていい。そして予定を動かす時に、行動計画表があれば「ここが空いてるからここに動かそう」と考えるのも簡単。これが「3時に渋谷」みたいな手帳だと、動かす先を見つけるのも難しい。

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下川大樹さん(吉本倶楽部)の

『吉本手帳』の話

 吉本興業の社員が使う手帳が「吉本手帳」。けっこう重いのは普通のスケジュールに加えて、後半に「サラリーマン体操」や「吉本流○○」なんて、吉本らしいアホなネタが載っているせい。
 たとえばサラリーマン体操は「激しく謝罪する運動」「牛丼に卵を付けるか付けないか悩む運動」などなど。ウチの社員はみんなコレをやっている。
 付録も充実していて、毎年変えられる。今年は「スケジュール・シール」。これ自体はありふれているけど、吉本手帳では「Aカップ」「Bカップ」「Cカップ」なんて用途不明のシールが用意されている。コンパのシールも「女子アナ」「スッチー」「モデル」「ナース」など各種用意されている。
 この吉本手帳、パッとみた感じは普通の手帳。でもスケジュール表は朝9時から夜の27時まで用意されている。普通の手帳なら夜9時で終わりだったりするけど、吉本の社員には「夜9時からが仕事」という人もいる。「27時じゃまだ足りない」という人もいるほど。
 今年から始まった手帳の新ネタは「吉本の社員になって良かったことベスト30」。「女子アナと結婚できる」というネタはもちろん内田恭子さんのこと。この手帳を作っている最中に一番ホットな話題だった。
 この手帳、毎年好評をいただいていて、いつも在庫切れになるほど。もともとはどこの企業でもやっている「社員向けの手帳」なんだけど、あまりに好評なので売るようになった。しかも監修には放送作家の高須さんが入っているという贅沢さ。最近は吉本の人間じゃなくても、実際に使っている業界人がずいぶん多くなった。

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原尻淳一さんと小山龍介さん(『IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣』著者)

『IDEA HACK!』の話

 僕たちは携帯のストラップにボールペンとメモ帳を付けている。こうしておけば「書くモノがない」ということはない。こういう事が「IDEA HACK」ということ。
 「マインド・マップ」というのはメモ術。関連しているキーワードがあったら、それを線で結んでいく。すると何と何が関係しているかというグループが一目でわかる。ドラマ『ドラゴン桜』に出てきた「メモリー・ツリー」と似たような技術。
 たとえばここまでの話なら「マインド・マップ」「メモリー・ツリー」なんて言葉をメモしたら、それぞれを丸で囲んで線で結ぶと「記憶しやすいメモの取り方」なんて意味が生じる。そうやって情報をメタ化していく。
 スケジュールは「Googleカレンダー」が使いやすい。スケジュールを全部オンラインで管理できて、部下と上司で共有することもできる。本当に忘れちゃいけない事は登録しておけば携帯にメールを送ってくれるし、秘書の役割も果たしてくれる。
 こんな風に、僕たちはデジタルも活用しているけど、その一方でアナログな紙とペンも手放せない。両方を上手く使い分けるのが良い。

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■ 放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
9'31" Something's Gotta Give Sammy Davis Jr. Pair Records PCD-2-1253
20'52" Gypsy In My Soul Eydie Gorme Taragon Records TARCD-1011
31'22" Sometimes I'm Happy Sarah Vaughan Emarcy 826 454-2
40'51" Let's Face The Music And Dance Monica Lewis Verve MGV-2071
47'38" This Time The Dream's On Me June Christy Capitol TOCJ-5436


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