SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2006年9月16日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「最新恋愛技術論」

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 お客さまに教えていただいたのですが、アメリカで『ザ・ゲーム』という本が大ベストセラーになり、日本語にも翻訳されて話題になっているのだそうです。この本は「ナンパ」をテーマにした小説なんですが、恋愛のハウツー本としても秀逸なんだとか。
 恋愛にまつわるお話はバーカウンターの華。今日も当店にいらっしゃったお客さまが、グラス片手にさまざまな「恋愛技術論」で盛り上がっておられます。今日はそのお話を、少しだけここでご紹介させていただきましょう。


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梶谷由里さん(パブリシスト)の

『ザ・ゲーム』の話

 『ザ・ゲーム』はひと言でいえば「ナンパ本」。本の中には「ナンパ業界用語」もたくさん登場する。
 たとえば「3秒ルール」。これは「いいな、と思ったら3秒以内に声を掛ける」というルール。大人になるとどうしていろいろ考えて、「あ、あ、」と考えている内にチャンスを逃してしまいがち。だからこそ「3秒」と決めて思い切って話しかければ、第1ステップとしてお目当ての女性とコミュニケーションを取れる。
 また、たとえばクラブに行って「あのグループのあの女性が良いなぁ」と思った時に、まったく知らないグループに入っていくのはなかなか難しいモノ。そこで会話のきっかけとして、「え?!」と気を引くような突拍子もない発言なり行動なりで注意をこっちに向けさせるのを、心を開かせるという意味で「オープナー」と呼ぶ。
 お目当ての女性が女性同士でグループを作っていたり、時には男性と一緒のグループにいることだってある。それでも諦めずに切り口を見つけていくのにオープナーというテクニックは有効らしい。
 そもそもこの本は、著者自身が「読者と変わらない普通の人」であるところから始まる。でもそして読み進めていくうちに、著者にはだんだん自信が付いてくるのが伝わってくる。そして自信というのは、人間のある種の魅力なのだろうと思う。
 このニール・ストラウスという著者は、もともと音楽ライター。ところがこの本が売れてから、トム・クルーズが雑誌でインタビューを受ける時に「彼でやってもらえないか」と逆指名を受けるほどになった。さらにブリトニー・スピアーズにインタビューした時は、ナンパのテクニックを駆使してくだけた話を引き出し、携帯番号まで聞き出すことができたらしい。パリス・ヒルトンに至っては町中でバッタリ出会って、本当にその場でお近づきになったのだとか。

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劇団ひとりさん(タレント/俳優/作家)

『格好良いセリフ』の話

 小学校2年生まで日本で育ち、その後3年間アラスカで育った。まだ日本語さえままならない時期に向こうへ行ったので、1年後には普通に英語を喋るようになっていた。だからというわけじゃないけど、口説き方もけっこう向こう風というか、ロマンチックなやり方を考える。ただし実際にやるのは無理。
 たとえば倒置法なんか格好良い。「お名前は?」を聞かれて「省吾、川島省吾」と答えたり。たったコレだけのことが格好良くなる。元ネタは「ボンド、ジェームズ・ボンド」ってアレ。すごく格好良いんだけど、さすがにとっさには言えない。合コンで順番に自己紹介している時なら「よーし、俺は倒置法で行こう」と準備ができるんだけど、一番最初だったら「あ、川島省吾です!」ってつい言っちゃう。
 町中で偶然好きな人に会った時の格好良いやり取りも、自分の中でシミュレーションしてある。好きな人にバッタリ出会って、お互いにビックリしたという雰囲気で、僕が「いやー、すごい、今ちょうど君のことを考えていたんだ」と言う。すると彼女が「えぇっ?!不思議なこともあるものね」と言うので、僕は「いや、そんなに不思議じゃない、だっていつも君のことを思っているから」と。僕はとにかくアメリカ映画が好きなので、こんなやり取りばかり思い付く。
 メグ・ライアンが出ていた数学者の映画でもこんなシーンがあった。どこかのバーで、数学者とメグ・ライアンがいる。数学者が「今、ふたりの距離は5m、半分にすると2.5m、さらに半分に……と、どんなに“半分”にしても、ふたりの距離はゼロにならない」なんて言いながら近づいて、ふたりはキスをする。
 『プリティ・ウーマン』ではこんなシーンもあった。リチャード・ギアが宝石店から高いネックレスを借りてきて、それをジュリア・ロバーツに付けてあげる。そしてどこかデートへ連れて行こうとする。その行き先はどこか言わない。そこでエレベーターが閉まる瞬間にひと言「後で言い忘れちゃうといけないから先に言っておくわね、今夜とっても楽しかった。」これは男でも言える。
 プライベートで映画のセリフをパクって使ってると「この女はわかんねぇだろう」と油断しているところに「あー!それ寅さんで言ってた!」と突っ込まれてしどろもどろになることもある。その時パクったセリフは、友達っぽい感じのデートで、お会計になって女の子に「ワリカンにしようよ」と言われて、「いやいや、こう見えても男の端くれですから」と言うヤツ。
 それでもこういうセリフは、しょっちゅう考えている。

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高瀬真尚さん(放送作家)の

『第一印象』の話

 六本木に住んでいるようなセレブな女の人から、下町のお姉ちゃんまで通じる「恋愛心理をくすぐる方法」はいろいろある。
 たとえば一番ダメなのは、正面に座ること。相手がよく見えるので、穴が見えてしまう。「この人けっこう目が笑ってない」とか「笑うと下品」とか、どんどん欠点探しが始まってしまう。これが横に座れば、欠点は探せない。
 もうすぐ『あるある大事典』で取り上げるんだけど、「第一印象をどうやって上げるか」というテーマの回がもうすぐ放送される。少しだけ内容をバラしてしまうと、たとえば第一印象の良い悪いはかなり改善できたりする。
 一番簡単なのは「表情の動くモノほど第一印象が良くなる」という法則。その証拠に日本のアニメで当たっている作品は、どれも表情が豊か。その表情を豊かじゃなくしてしまうと、実験で「嫌い」という言う人が多いという結果が出た。だから会った瞬間に、まず表情を豊かにすることが重要。
 さらに「初頭効果」という現象もわかっている。これは「人間は最初に会った時の印象を、最低10日から1ヶ月は引きずってしまう」という現象で、この間は何をしても最初の印象はひっくり返せない。だから最初の印象が一番大事。
 そのために簡単にできる方法が、眉毛を動かすこと。日本人は意外と眉毛が動かない。この眉毛を動かしてやると、表情が豊かに見える。
 人間は側頭葉の中に「顔ニューロン」という神経細胞群があって、その神経細胞群は顔の表情だけ察知して、過去の記憶から「この人はどういう人か」とファイリングしていくらしい。そして「あ、この人素敵」と判断するのは、実は表情が豊かな人だったというケースが圧倒的に多いのだとか。
 だから最初の判断の時に「良い印象」か「悪い印象」かのファイリングが運命の分かれ目になる。そして初頭効果が続く間にうまくやるべき。
 でも「面白い映画を見に行く」なんていうのは絶対にダメ。なぜなら映画の面白さには勝てないから。一番簡単なのは「地球上の食べ物で一番何が好き?」と聞くこと。「玉子」とかいろいろ答えは返ってくるけど、そこで「うそっ?!オレも!なんで?」って乗っかる。最初の「うそっ?!」が重要で、これで人は信用する。
 中には「たこ焼き」なんて不自然なことを言う人もいるので要注意。そういう時には、いかにちゃんとビックリできるかが勝負。そして「うっそ、オレも。なになに?どこのたこ焼きが好きなの?」と、ちゃんとたこ焼きトークが展開できるかどうかが鍵になる。

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谷村志穂さん(作家)の

『格好良い人』の話

 恋愛技術論の本はいっぱい出ているけど、それを書いた人本人はモテないだろうと思う。そんな本を書いている人はやっぱり嫌だし、家にそんな本がある人も嫌。男の人には、自分の世界があるのが格好良い。誰かの意見を聞いて何かをするというのが、すでに格好悪い。
 実は生物学的に言えば、スケベな方向へ進化したのは女性。ある時、あらゆる生き物の中で、人間のメスが圧倒的にスケベな方向へ進化した。普通の動物、特にほ乳類は、繁殖期が決まっているもので、1年中セックスができるメスは非常に少ない。ところが人間のメスは自分の身体を変化させていった。その現象を指して「スケベなメス」という表現はよく使われる。
 ちなみにオスはあくまで選ばれる存在なので、どの動物も似たり寄ったり。たとえば孔雀の大きな羽には「孔雀の羽の目玉の数が多いほどモテるのでは」という仮説もある。いまだにその仮説を立証しようとする人もいるし、やっぱり違ったという人もいるけど、とにかく「メスがオスを選ぶ」という点だけは変わりがない。
 人類のオスである男性が女性にモテようと思ったら、情熱的なのがいい。格好付けた言い方をすれば、内側が燃えているように見える人。女性としては、その熱に触れてみたくなる。その熱がはみ出してくる時、どんな風になるんだろうと想像する。
 わかりやすい例で言えば、ラグビーか何かを静かに見ていた人が、感極まって突然立ち上がったり。そういう静と動の対比にハッとしたりする。一緒に食事をしていて、突然パッと手を伸ばして顔に付いていたケチャップを取ってくれたり。
 小説的に書きやすい状況なら、いつもは饒舌な男の人の部屋に行ったら、とても好きで選びに選んだのであろう本やCDだけが置かれていて、それがいかもに大事にされている感じがする、とか。女の子の部屋なら、フライパンなどの料理の道具がちゃんと手入れして長く使っている感じのする部屋とか。
 ちなみに私は、料理をする男性は面倒くさい。そういう人が好きな人もいるけど、私は料理について語られるのが面倒で。

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和田裕美さん(株式会社ペリエ代表取締役)

『人に好かれる話し方』の話

 「話し方」というのは、相手に好かれること。そして人が好きになるのは「自分の話を一生懸命聞いてくれて、自分のことを好き」な人。だから合コンとかでも、一生懸命聞いてくれる人の方がモテ度が高い。
 パッと目立つ人は最初はパッと行く。でも最終的にモテている男性も女性も、相談を受けている人。いわゆる「聞き上手」になることが一番。そして「自分のことに興味を持ってくれる人」に人は興味を持つので、「質問上手」になること。モテている人はこれを無意識にやっている。
 人の話を聞く時の「うなずき方」にもいろいろあって、「ハァ」「ハイ」「ハ?」「ナルホド」など、人それぞれ。やり方によっては「本当に聞いてるの?」という印象を与えてしまうので、うなずき方や相づちの打ち方も大切にした方がいい。そしてちゃんとうなずけば、話す方も気分良く話せる。
 表情も人によって様々。人と話すのが苦手だったり、コミュニケーションを取るのが上手く行かない人は、顔を作っていないケースが多い。本人には悪気がないので気付かないけど、それが上司から可愛がられない原因だったり、「仕事が出来ない」という評価に繋がったりする。
 逆に笑うのが上手な人はモテる。特に男性の場合、ちょっとでも笑えるようになると、急に素敵度が上がる。そしてちょっとソフトモードを出すと、途端に女性から相談を受けることが多くなる。そこから恋愛相談を受けるようになり、恋愛相談から恋に発展するケースはもの凄く多い。
 ソフトモードの本人は女性に粉をかけている意識はない。でも女の人が癒されて、何度も相談に乗ってもらっている間に、つい恋愛話まで打ち明けるようになり、失恋を機に相談相手と恋に落ちる。
 聞き上手な男の人は、女の人のフェロモンを引き出す力を持っている。逆に狩猟型の男の人は「一瞬モテ型」と呼んでいて、合コンでも鉄砲はいっぱい撃っているのでモテるんだけど、フェロモンを食べてしまう。そして女性が最終的に選ぶのは、ソフト聞き上手タイプ。

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■ 放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'46" Love Is Just Around The Corner Four Freshmen EMI-capitol CCMO17-2
22'15" The Glory Of Love Peggy Lee Capitol CDP7 97802 2
29'32" You Brought A New King Of Love To Me Frank Sinatra Reprise WPCP-5793
40'23" I Can't Give You Anything But Love Doris Day Hindsight HCD 200
47'26" Takin' A Chance On Love Helen Forrest Capitol CDP7 97802 2


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