SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2006年8月26日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「夏バテ回復果物」

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 研修でやってきた新人バーテンダー・小出さんは、フルーツを使った甘いカクテルを作るのが得意です。(その分、大人向けのカクテルが苦手なので、当店に修行に来たのだそうです。)
 普段は渋いカクテルを注文される常連のお客さまも、せっかくの機会だからと小出さんにフルーツを使ったカクテルを頼んでいるようです。そのせいか、今週は店内に華やかな果物の香りが漂っています。
 その「果物」、実は夏バテの身体を回復させるのにも大変良いのだとか。今日は当店のお客さまが教えて下さったそんなお話を、ここで少しだけご紹介させていただきます。


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鈴木志保子さん(神奈川県立保健福祉大学助教授)

『果物の効用』の話

 最近、果物の人気が上がっているのは「クエン酸」の効果が知られるようになったから。クエン酸は食べた時に「酸っぱい」と感じる成分の中に入っているので、グレープフルーツやレモンに含まれている。
 その他にも果物にはビタミンCや果糖などの成分が含まれている。ビタミンCは野菜にも入っているけど、残念ながら水や熱に弱く、洗っただけでも大幅に減少してしまう。だからトンカツ屋さんに行って千切りのキャベツを食べても、氷水に漬けてパリッとさせてキャベツでは、ビタミンCはあまり残っていない。
 とはいえ、野菜を洗わずに食べるというのも難しい。だからビタミンCを摂るには、ミカンのように洗わずにそのまま食べられる果物が向いている。イチゴもヘタが付いた状態で洗ってから、ヘタを取ってすぐに食べるのが良い。そんな風に、調理の時に栄養が減ってしまうことを「調理損失」と言う。
 ビタミンCを摂取するのに向いている果物だけど、問題は果糖。糖の一種で、しかも非常に吸収されやすい。だから食べれば太るモノ。私のように40歳を過ぎたら、夜食の果物は止めた方が良い。中性脂肪が上がってしまう。
 運動選手の場合、グリコーゲン(筋肉の中の糖)を消費しながら運動する。消費してしまったグリコーゲンを戻そうとする時に、クエン酸は戻すのを助ける働きををする。それによって次の日も良い練習が出来たりする。だからスポーツの後はレモネードやフルーツジュースを飲んで、クエン酸を摂取するのは効果的。
 果物は、朝やお昼のエネルギー源として摂取するのには非常に向いている。でも、なぜか皆さん「果物は夜に食べる」と言う。精神的な疲れを果物で癒すという気持ちもわからなくもないけど、そのツケは健康診断で出る。
 夏バテが酷くなると、低カリウム血症という状態になってしまう。その足りないカリウムを補給するのに、野菜や果物は向いている。ただ、食欲がないのに野菜を食べるのはなかなか厳しい。それならまだ果物の方が食べやすいと思う。

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青木晃さん(恵比寿アンチエイジングクリニック院長)

『こもり熱』の話

 熱中症やうつ熱は、いわゆる病気や疾患の範疇。それに対して、こもり熱というのは、プチ病とかプチ不調と言われる、現代人が抱える不調の1つ。
 日本はもともと四季のある国で、季節に合わせた食の知恵があった。夏にはあっさりしたそうめんなどを食べることによって、身体の中の熱をコントロールしていた。ところが最近はそれが出来なくなってしまい、熱を身体に貯めてしまう。
 その現れの1つが、汗をかけない女性が増えたこと。岩盤浴に行っても、汗がすぐに出てくる人と、なかなか出てこない人がいる。そしてなかなか出てこない人には、身体の冷えやむくみ、便秘、肩こり、腰痛など、他のプチ不調が多い。
 だから夏には上手に汗をかける身体にしておいた方が良い。そして食事でも熱のコントロールはできる。たとえば、きゅうり、冬瓜、そして夏のフルーツ全般が身体を冷やしてくれる。
 東洋医学的には「身体を温める食材」と「身体を冷やす食材」があって、身体を冷やす食材は主に南国で採れるものや、夏に採れるもの。逆に温める食材は寒いところで採れるものや、冬に採れるもの、それから土の中にあるもの。たとえばリンゴは体を温める食材。
 そこで夏に身体を冷やしてくれるのは、スイカやマンゴー、パパイヤ、パイナップル、ブドウ、柿、梨など。アボカドもビタミンB群が豊富で、代謝を上げてくれる効果があるので夏バテには良い。
 簡単に言えば「旬のもの」が重要だということ。日本人は恵まれていて、はっきりとした四季がある。そして四季それぞれの旬のものには必ず栄養がたっぷりある。今は温室栽培などで1年中いろんな食材が手に入り、旬がわかりにくくなっているのが問題。昔は旬のものを食べることで、身体の中がパワフルだった。
 その土地で採れたものをその時に食べるのが一番。「身土不二(しんどふじ)」という言葉の通り、その土地で採れたものがその人の身体を作っている。
 たとえばスイカは90%が水分で、そこにカリウムなども入っていて、利尿作用がある。採った水分はおしっことしてちゃんと排出される、理にかなった食材と言える。またアボカドにはビタミンAとCとEが入っていて、アンチエイジングの鍵となる栄養が摂れる。ただしアボカドはカロリーも高いので注意が必要だけど。
 わさびも夏にぴったり。わさびの辛味成分であるイソチオシネートは、味覚性の発汗をうながす。だから、アボカドとわさび醤油の組み合わせは、夏のこもり熱にはバッチリ。

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杏さん(モデル)の

『マンゴー』の話

 フィリピンの「観光親善大使」に選ばれた。私はどうもフィリピン系の顔をしているみたいで、フィリピン人が間違ったこともあるくらい。いきなりワケの分からない言葉で話しかけられて「え?!なに?」と思っていたら、「ゴメン、フィリピン人にそっくりだったから」と言われた。
 フィリピン人のような顔をしていると言われるのは光栄なことだと思うし、観光親善大使の仕事もやれるだけやってみようと思う。観光ポスターを取ったり、フィリピン関係のイベントに出たり、フィリピンの旅日記を公開したり、これまでもいろいろやった。
 フィリピンには、観光親善大使に決まった時に5日間の旅で行ってきた。移動した島は3つ。けっこう暑い時期だったのでお昼に写真が撮れなくて、朝4時に起きて9時まで撮影。お昼は休んで、また夕方から撮影というハードで健康的な5日間だった。
 フィリピンは近い。4〜5時間で着くのに、いきなり常夏なので驚かされる。そして果物がいっぱいある。世界を見渡すと日本は果物をあまり食べない国らしいけど、フィリピンだとビュッフェで山のように積まれたマンゴーを好きなだけ食べて下さい、みたいな感じ。私も毎日3〜5個くらい食べた。
 マンゴーにはアップル・マンゴーとペリカン・マンゴーの2種類があって、フィリピンで主に栽培されているのは後者。やや小ぶりで、手のひら大の大きさなので、パクパク食べられてしまう。私はもともとマンゴーが好きだったので、「一生ココにいてもいいかな」と思うくらい幸せだった。
 まだ熟していないマンゴーは料理に使ったり、その酸っぱさを生かしてカクテルにしたりする。マンゴーは栄養価も高いので、夏バテしないようにという意味もあってよく食べるのでは。ビタミン、食物繊維もたくさん入っているので、身体には良いと思う。

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吉野弘司さん(三鷹市果樹組合)の

『キウイ』の話

 トロピカル・フルーツと思われているキウイだけど、実は冬がないとダメ。冬の休眠期がないと作れない。
 そもそもキウイは原産が中国で、学名も「チャイニーズ・グーズベリー」と言う。それをニュージーランドの学者が持ち帰って、品種改良でおいしい果物を作った、という経緯。そのせいでニュージーランド人と中国人はあまり仲が良くない、なんて言われるくらい。
 キウイが日本に入ってきたのは、オレンジの輸入自由化が実施された昭和53年以降。三鷹でもそれ以降に作るようになった。そして実は三鷹の土壌、いわゆる関東ローム層は、キウイの栽培に非常に向いていた。関東ローム層は富士山の火山灰が降り積もった土壌で、ニュージーランドのロトルワというキウイの栽培地の土壌によく似ている。
 キウイにはビタミンCがレモンの3倍含まれていると聞いている。それから消化酵素も入っていて、硬い牛肉もスライスしたキウイを乗せておくと柔らかくなる。
 一般的にはまだまだ酸っぱいキウイを食べてしまう傾向が強い。もう少し柔らかくなった状態で食べてもらうと一番美味しい。「少し熟し過ぎたかな?」と思うくらい、触った時に耳たぶくらいの柔らかさになった時が食べ頃。酸っぱいままで食べると、どうしても最後にエグみが残ってしまう。
 ニュージーランドでは皮を剥かずにキウイを食べる。ズボンにこすりつけて細かい毛だけ取り除いて、そのままかぶりつく。果物は皮の下に一番栄養があるので、そういう食べ方が一番良いのかもしれない。有名なラグビーのオールブラックスもそんな食べ方をしていた。

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水村郁代さん(デニーズ商品部統括マネージャー)

『桃』の話

 この夏、デニーズで押しているフルーツが桃。
 最初に桃のデザートを始めたのは4〜5年前だった。当時はフレッシュな桃のデザートを出していたのが専門のフルーツパーラーや高級なフレンチレストランだけ。デザートのフルーツといえばイチゴが王道で、桃と言えば缶詰ばかりだった。
 でも缶詰の桃は本来の桃とはまったく違う。可愛くもないし、香りもないし、いかにも缶詰の味がする。どうしてもフレッシュの桃を出したかった。
 ところがフレッシュの桃は取り扱いが非常に難しい。600店もあるのに、お店に届くまでに傷が付いちゃいけない。それに高校生の女の子が作っていることもあるので、今まで包丁を持ったことがなかった子でも切れないといけない。そのカットの方法を工夫したり、皮をどうするのかなど、試行錯誤が続いた。
 そんな感じで、ずっと「やりたい」「やっぱり無理」を毎年繰り返した。商品を仕入れる部署の人も「絶対に無理」と言っていたんだけど、それでも「サンプルだけでいいから取って下さい」とお願いして、サンプルを仕入れてもらった。
 そしてついに、お店で取り扱いができるような方法を思い付いた。今では皮付きの桃を丸ごとお店に運び込んで、その場で手作り出来るようになった。その具体的な方法は、さすがに内緒だけど。
 去年あたりからはスイカやサクランボにも挑戦している。最近は「知らないものには手を出さない」「知っているものがいつもとちょっと違うことに感動する」という傾向が強いので、こういった開発を続けていこうと思う。
 たとえば今年の2月くらいには「金柑フレッシュ」という期間限定メニューも出した。金柑はそこら辺の庭になっていたりして、けっこうみんな知っているけど、食べ方は知らないという人が多い。社内の50代前後の人でさえ金柑の食べ方を知らなくて、ミカンのように剥いて食べようとしていた。そういうものを提供していけば楽しいだろうと思う。
 桃も皮が付いたまま出している。家で食べる時は皮を剥く人が多いけど、実は一番美味しいのが皮の裏側。これはどんな果物でも同じで、巨峰も皮を剥いてジュースにすると、加熱したジュースと同じになってしまう。
 そして果物といえば糖度と考えられがちだけど、どんなに糖度が高くても美味しくない時がある。糖度と酸度のバランスが取れている時が一番美味しい。

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■ 放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'56" C'est Magnifique Peggy Lee Capitol TOCJ-5418
20'18" The Face I Love Sylvia Telles KAPP MVCJ-19209
28'59" Wasn't It Wonderful Nancy Wilson Capitol 7243 8 56060 21
45'54" So Nice Astrud Gilberto Verve 314 557 449-2
45'54" Little Butterfly Cheryl Bentyne KING KICJ 439


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