クロアチアは人口わずかに400〜500万人。静岡県ぐらいの規模しかない。そんな小さい国がヨーロッパでも指折りのサッカー強豪国。その秘密は「伝統」だと言われている。
クロアチアという国は1991年に独立したばかりの新しい国。でも旧ユーゴスラビア時代からサッカーの伝統は引き継がれていて、100年近いの伝統を誇るクラブも存在している。現在は12チームぐらいのトップリーグが行われていて、さらに2部などの下部リーグもある。
ひと頃はボバンがACミランにいたり、シューケルがレアル・マドリッドにいたりしたけど、最近はロシアやクロアチアでプレーしている選手が多い。ヨーロッパ・サッカーにはEU枠があって、クロアチアの選手はその枠に引っ掛かってしまうので、ヨーロッパよりはそっちに流れていく傾向が強い。たとえば代表の右サイドでガンガン攻め上がってくるスルナという選手がいるけど、この選手はウクライナのシャフタル・ドネツクの所属。
日本がクロアチアを攻める場合、相手のペナルティエリア内でサイドチェンジを繰り返したりして、クロアチアの選手を右往左往させるような展開に持ち込めればチャンスがあるかもしれない。つまり、守備陣の連携に若干の不安がある。
とは言ってもクロアチアは、つい最近、強豪アルゼンチンに勝ったチーム。あの試合では、アルゼンチンに2回も追いつかれて、なおそれを振り切った。一昔前は「クロアチアの選手は集中力が切れやすい」と言われていたけど、今はメンタル面のコントロールもできるようになったらしい。
クロアチアは若くて才能のある選手がどんどん出てくるのが特徴。たとえば今、日本で一番よく知られているニコ・クラニチャルという選手は監督の息子で、中盤のプレイ・メーカーを任されている21歳の若い選手。ところがアルゼンチン戦では、さらに若い初代表のルカ・モドリッチという20歳の選手が非常に良い働きをした。モドリッチは背の低い金髪の選手で、中盤をむちゃくちゃ走り回ってボールを奪い、素早くクラニチャルやスルナにパスする、というプレースタイル。とにかくあちこちに顔を出すスタミナのある選手で、現地では「クロアチアのネドヴェド」とも呼ばれている。
クロアチアに関しては、実際にどういう選手が日本戦のピッチに並ぶか、まだ予想がつかない部分がある。トップにプルソ、右サイドにスルナ、中盤にクラニチャル、ボランチにニコ・コバッチ……あたりの骨格は予想が付くけど、それ以外はまだ競争段階。ブラジルからの帰化選手、ダ・シルバという選手もいる。この選手はディナモ・ザグレブの選手で、クロアチア語はペラペラ。それからカメルーンから帰化したDFの選手もいるし、アルゼンチンの選手が帰化するかもしれないという情報もある。
ちょっと前まで東ヨーロッパのチームに黒人の選手なんて考えられなかったけど、今はそんな風にどんどん新しい血を入れて強化している。