SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2006年5月13日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「ワールドカップ直前!」

image

 いよいよ4年に1度のサッカーの祭典「ワールドカップ」の開幕まで1ヶ月を切りました! ブラジルの優勝や日本のベスト16に沸いた前回大会からもう4年。あっという間でしたね。
 今大会、我らが日本代表はグループリーグF組に入りました。対戦する相手はオーストラリア、クロアチア、そして優勝候補筆頭のブラジルの3カ国。どんな戦いを見せてくれるか、今から本当に楽しみです。
 そして当店には、対戦相手となる国からいらっしゃったお客さまもいらっしゃいます。そんなお客さまたちが「ウチが強い!」「いやウチだ!」と楽しそうに前哨戦をしていらっしゃいましたので、今日はそんなワールドカップのお話をここでご紹介させていただきます。


image
宇都宮徹壱さん(ノンフィクションライター/写真家)

『ジーコ・ジャパンvsオーストラリア』の話

 ジーコが日本代表の監督になって、はや4年。トルシエ時代の選手たちをほとんどそのまま引き継いで、選手たちも、ワインで言うところの「飲み頃」を迎えた。
 ジーコが監督になって一番良くなった点は、勝負を捨てない気持ちと、選手たちが自分で判断をして、コミュニケーションを取って「勝とう」という気持ちを持って戦うようになったこと。そしてどんなに不格好でも、その気持ちで結果を残している。
 W杯のグループリーグF組は、常識的に考えれば「1位ブラジル、2位クロアチア」。そして「3位は日本かもしれないしオーストラリアかもしれない」というのが普通。ただ、2位と3位はちょっとしたことで入れ替わってもおかしくない。
 1つだけ言えるのは、日本は初戦のオーストラリアに負けたら終わり、ということ。ジーコが「オーストラリア戦が一番厳しい」と言っているのは、そういう意味で正しい。初戦で負けたチームがグループリーグを突破するのは非常に難しく、前回大会でもトルコだけだった。そのトルコも負けた相手は優勝したブラジルだったから、ある程度仕方がない。今回、日本はグループリーグで弱い相手から順番に対戦していく。その初戦で負けてしまったら、どんどん厳しくなってしまう。
 オーストラリア代表を率いるヒディング監督は、前回のW杯で韓国を、前々回ではオランダをベスト4に導いた名将と呼ばれる監督。この人がどういう仕掛けをしてくるか、これは初戦だけに蓋を開けてみないと分からない。逆にオーストラリアとしても日本は勝たなくてはいけない相手なので、本気で勝負してくるはず。相手のペースに飲まれてしまうと厳しい戦いになる。
 ちなみにオーストラリアは、次回大会からアジア枠に入ってくる。つまり大陸予選で当たるので、日本にとっては「勝たなければいけない相手」でもある。
 W杯の初戦というのは、監督の采配が差が非常に出る試合でもある。ジーコはシンプルに「自分たちのサッカーをやってこい、90分間諦めずにボールを追え」という監督。スタメンも怪我人がいなければほとんど決まっている。相手にとって、これほど攻略法を考えやすい監督はいない。「手の内」という言葉があるけど、ジーコの場合は「全部手の外に晒している」状態。
 そんな課題はありつつも、オーストラリアに勝てれば面白い展開になる。グループリーグは勝ち点5が目安になるので、1勝2分けか、2勝1敗。この辺を目指して、各チームの心理戦が繰り広げられる。

【Hot Link !!】





image
ヒデさんとワッキーさん(お笑いコンビ「ペナルティ」)

『誰でも楽しめるW杯』の話

 W杯は4年に1度のお祭り。あまり詳しくない女の子も、せっかくだから参加して、大いに楽しんで欲しい。
 ジダン、ベッカム、ロナウジーニョ、ロナウド、このぐらいの選手を知っているだけでも十分に楽しめる。日本代表も中田、川口あたりを知っていれば大丈夫。あとはドイツだけにビールを楽しんだり。おつまみのソーセージ、ザワークラウト、ポテトも美味しい。そういうところでお祭りを楽しめる。
 もし選手を1人挙げるとすれば、今回の大会は「ロナウジーニョの大会」になると言われている。彼のプレーはとにかく見ていて楽しい。本人が楽しんでプレーしているのが伝わってくるので、ぜひ見て欲しい。
 もしどこかの代表チームのユニフォームを街着にするなら、分かりやすいホームのユニフォームよりも、ちょっと分かりにくいアウェーのユニフォームが格好良い。ブラジルの黄色いユニフォームは誰でも分かるけど、アウェーの青いユニフォームを着てたら通っぽい。スウェーデンのアウェー・ユニフォームなんて誰も分からないし。
 明後日には、いよいよ日本代表メンバーも発表される。個人的にはヘラクレスの平山相太クンが選ばれて欲しい。まだ若いけど、素晴らしい選手だと思う。顔は女子レスリングの浜口京子さんにソックリだけど。彼にW杯を肌で感じるチャンスを与えて欲しいと思う。ただ、まだ一度もA代表に呼ばれていないので、かなりメンバー入りは厳しい状況。
 一応、日本国籍を持った男子全員に出場資格があるので、僕もまだ諦めていない。0.000001%かもしれないけど、ドキドキしながらメンバー発表を待っている。
 代表入りが確実なメンバーで言えば、宮本なんて女の子の人気がスゴイ。「恒さま」と呼ばれるくらい甘いマスクをしている。前回のW杯ではマスク(フェイスガード)をして「バットマン」と呼ばれた。
 小笠原も楽しみな選手。スルーパスやミドルシュートの精度が高い。顔もけっこう可愛らしい顔をしているので、人気が出るかもしれない。ただ、ちょっとメンタルが弱いような気がしているので、そこら辺が心配。

【Hot Link !!】





image
クリス・メイさん(英会話教師/オーストラリア出身)

『オーストラリア代表』の話

 オーストラリアはW杯出場2回目。前回が1974年だったから、実に32年ぶりの出場になる。でも前回もドイツ大会だったので、ホーム・アドバンテージとまでは言わないけれど、ドイツについては多少経験がある。
 そのオーストラリアと初戦で当たる日本は、十分に気をつけた方が良い。たしかにFIFAランキングや最近のW杯の成績で較べれば日本が有利だと思うかもしれないけど、オーストラリアにはワールド・クラスの選手が何人もいる。
 たとえばハリー・キューウェル。彼は本物の天才で、ブラジル人のようなテクニックを持っている。ちょっとしたパスでどんどん点を決める選手。性格は気さくで、冷静沈着。世界で5番目に高い給料をもらっていたこともあると聞いている。オールラウンダーでいろんなポジションをこなすけど、トップか左ウイングを務めることが多い。
 そのキューウェルとのコンビネーションが抜群なのがマーク・ビドゥカ。代表では何度も一緒にプレーしていて、この2人のプレーを見られるのは本当に楽しみ。日本戦でもきっと活躍してくれるはず。
 オーストラリアの選手の多くはイングランドのプレミアリーグで活躍している。10人以上がイングランドでプレーしているので、同じチームじゃなくても、ある種の共通理解はあると思う。
 ただ、心配材料は怪我。キューウェルは半年くらい前にハムストリング(モモ裏の筋肉)を傷めたし、ゴールキーパーのマーク・シュワルツァーも顔のほお骨を骨折してしまった。まだ大会まで多少時間があるので、頑張って治そうとしているはずだけど、果たしてどうなるか正直言って不安。
 キューウェル、ビドゥカ、シュワルツァー、みんな100%の体調で大会を迎えられれば、きっとチャンスはあると思う。でもそれはどの国でも同じ。韓国だって4位まで行ったんだから、チャンスを捕まえる力があれば何とかなる。まずは、油断している相手チームの隙をつくことが肝心。

【Hot Link !!】





image
宇都宮徹壱さん(ノンフィクションライター/写真家)

『クロアチア代表』の話

 クロアチアは人口わずかに400〜500万人。静岡県ぐらいの規模しかない。そんな小さい国がヨーロッパでも指折りのサッカー強豪国。その秘密は「伝統」だと言われている。
 クロアチアという国は1991年に独立したばかりの新しい国。でも旧ユーゴスラビア時代からサッカーの伝統は引き継がれていて、100年近いの伝統を誇るクラブも存在している。現在は12チームぐらいのトップリーグが行われていて、さらに2部などの下部リーグもある。
 ひと頃はボバンがACミランにいたり、シューケルがレアル・マドリッドにいたりしたけど、最近はロシアやクロアチアでプレーしている選手が多い。ヨーロッパ・サッカーにはEU枠があって、クロアチアの選手はその枠に引っ掛かってしまうので、ヨーロッパよりはそっちに流れていく傾向が強い。たとえば代表の右サイドでガンガン攻め上がってくるスルナという選手がいるけど、この選手はウクライナのシャフタル・ドネツクの所属。
 日本がクロアチアを攻める場合、相手のペナルティエリア内でサイドチェンジを繰り返したりして、クロアチアの選手を右往左往させるような展開に持ち込めればチャンスがあるかもしれない。つまり、守備陣の連携に若干の不安がある。
 とは言ってもクロアチアは、つい最近、強豪アルゼンチンに勝ったチーム。あの試合では、アルゼンチンに2回も追いつかれて、なおそれを振り切った。一昔前は「クロアチアの選手は集中力が切れやすい」と言われていたけど、今はメンタル面のコントロールもできるようになったらしい。
 クロアチアは若くて才能のある選手がどんどん出てくるのが特徴。たとえば今、日本で一番よく知られているニコ・クラニチャルという選手は監督の息子で、中盤のプレイ・メーカーを任されている21歳の若い選手。ところがアルゼンチン戦では、さらに若い初代表のルカ・モドリッチという20歳の選手が非常に良い働きをした。モドリッチは背の低い金髪の選手で、中盤をむちゃくちゃ走り回ってボールを奪い、素早くクラニチャルやスルナにパスする、というプレースタイル。とにかくあちこちに顔を出すスタミナのある選手で、現地では「クロアチアのネドヴェド」とも呼ばれている。
 クロアチアに関しては、実際にどういう選手が日本戦のピッチに並ぶか、まだ予想がつかない部分がある。トップにプルソ、右サイドにスルナ、中盤にクラニチャル、ボランチにニコ・コバッチ……あたりの骨格は予想が付くけど、それ以外はまだ競争段階。ブラジルからの帰化選手、ダ・シルバという選手もいる。この選手はディナモ・ザグレブの選手で、クロアチア語はペラペラ。それからカメルーンから帰化したDFの選手もいるし、アルゼンチンの選手が帰化するかもしれないという情報もある。
 ちょっと前まで東ヨーロッパのチームに黒人の選手なんて考えられなかったけど、今はそんな風にどんどん新しい血を入れて強化している。

【Hot Link !!】





image
野崎オジェルさん(通訳/ブラジル出身)の

『ブラジル代表』の話

 日本と同じグループになったブラジル、申し訳ないけれど99.9%勝つと思う。日本に対してというより、ブラジルは全部勝つしかない。
 ブラジルで人気の選手といえばカカ。カカは女性ファンも多い。スピードが速くて、ドリブルも上手く、実力は申し分ない。でも、日本選手と違うのは技術じゃなくて気持ち。サッカーをやるのはお金のためじゃない。ボールは友達、楽しくやらなきゃサッカーじゃない。
 日本人選手も技術的には伸びてきているけど、気持ちがまだ足りない。あと1mで届くというボールを諦めて「ゴメンゴメン」なんて。そうじゃなくて、もうちょっと頑張って「絶対に取る!」という気持ちが必要。
 去年、ブラジルがクロアチアと引き分けたのは、まあ仕方がない。サッカーに運不運は付き物。ツイてない時はブラジルでも1-0で負けることもある。でも最近は比較的ツイてるので、ジーコ・ジャパンはちょっと可哀想かもしれない。
 W杯初戦のクロアチア戦、悪くても2-1、良ければ3-0ぐらいで勝つと思う。クロアチアはもちろん強い。でもブラジルは倍くらい強い。ここまでW杯は5回優勝だけど、ぜひ6回目の優勝を勝ち取って欲しい。
 日本も最近はだいぶ強くなっている。ジーコが監督になって強くなった。やっぱりジーコはブラジルのサッカーというものをよく知っているから、日本を強くすることができたのだろう。

【Hot Link !!】






■ 放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
9'29" Do What You Wanna Do Diahann Carroll Collectables COL-CD-6192
20'00" Give Me The Simple Life Marian Montgomery Decca UCCC-9048
32'46" You Took Advantage Of Me Buddy Rich Verve POCJ-2664
42'30" Gone For The Day June Christy Capitol CDP 7243 4 95448 2 6
47'18" So What's New? Peggy Lee Capitol 7243 4 93065 2 3


 Back