金や銀が他の金属とわかりやすく違った点は、酸化物ではなく、そのままの形で採れたこと。たとえ酸化しても、ちょっと加熱すればすぐに酸素が逃げていく。そして独特の金属光沢がある。それで昔から貴重な物として扱われてきた。
特に金は、銀のように黒ずむこともない。しかもあの独特の金色の光沢。実は色を持っている純金属は金と銅の2つしかない。その他は全部、銀と同じような「金属光沢」。だから金は特別な存在だった。
金は金属の中で一番延びる金属でもある。これを「展性に富む」と言う。箔にもっともしやすい金属で、24金を叩くだけで金箔が作れる。
一方、銀は電気伝導性や熱伝導性がNo.1の金属。だから本当は銅じゃなくて銀で電気コードなどを作ると素晴らしい性能になる。たまに高価なオーディオ向けのコードで見かけることもある。
以前、銀がもっとも使われていたのは感光材料としてだった。たとえば「ブロマイド」というのは臭化銀のことで、35ミリのフィルム、印画紙などに塗ってあったのはすべて臭化銀だった。臭化銀は光が当たったところだけ酸化するので、そこに銀が溜まる。昔はその銀を集めて売る人も居たくらい。
銅は非常に柔らかい金属で、リード・ワイヤー(電線/銅線)などに多用されている。 アルミ線も使われることはあるけど、いろんなところを巻く時には銅線が最高。
銅は真ちゅうの材料でもある。純銅を使わずに青銅を使うことで強度を増すことが可能になる。亜鉛を加えて真ちゅうにする時に、銅と亜鉛の割合によって強度を調整することもできる。
普通、金属は電子が暴れ回っているので、すべての波長の可視光線を反射してしまう。だから鏡みたいな色に見える。ところが金は緑から上の波長を吸収してしまうので、境目の黄色に見える。銅は橙色から下を吸収するので、赤と橙色の間の色。
俗に「金銀銅」と言うけど、実は周期律表では上から「銅銀金」の順番で縦に並んでいる。3つとも同じ「族」として分類されていて、この族は酸素との結合力が弱い元素として知られている。