SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2005年12月3日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「ラブラブ恋愛月間?!」

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 先ほど小耳に挟んだ話によると、どうやら取手さんが、ついに南さんにプロポーズをするおつもりのようです。……いえ、何度もプロポーズをして失敗しているのはみなさんご存知かとは思いますが、今年のクリスマス・イブ、12月24日にパーフェクトなプロポーズを決める!と宣言しているのだとか。
 その雰囲気を盛り上げるために、店内を「恋愛」に関する話でラブラブなムードにして欲しい!というのが取手さんのリクエストです。私もここで常連のお客さまの「恋愛話」をご紹介することで、そのお手伝いをさせていただこうと思います。
 今年こそ取手さんと南さんが上手く行くといいのですが……


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中園ミホさん(脚本家)の

『ドラマと恋愛』の話

 男性の脚本家が書いたドラマを見ると「男性って女性のことを美しく見ているんだなぁ」とつい笑ってしまう。仲のいい人で実名を挙げれば、たとえば岡田惠和さんなんかがそう。
 逆に、私のドラマに登場する男性は、ちゃんとリアルに描けている自信がある。だから見ていて「自分のことのよう」と言われることもある。そう言われた時は、褒め言葉として受け取っている。ちなみにそれを言ったのは、その頃不倫していた相手なんだけど。奥さんに「この人、あなたに似てるわね」とも言われたらしい。そのドラマを妻と一緒に見ていると生きた心地がしないといって、そのドラマの放送時間は家に帰らないようにしていた。
 気をつけた方が良いのは、これからドラマの脚本家になろうとしてる女の子。その子と不倫なんてしたら、絶対に書かれると思った方がいい。中には「そのために不倫する」という子もいるくらいだから。「転んでもタダじゃ起きない」じゃなくて、「わざと転ぶ」わけだし。
 私は人の欠点や弱点こそが素敵だしセクシーだと思うので、それをドラマに書いている。職業病かもしれないけど、そのせいかプライベートでも欠点や弱点の多い人とお付き合いすることが多い。取材なんだか恋愛なんだかよくわからないけど、「相手のことをもっと知りたい」という気持ちはどちらも共通だと思うし。
 欠点や弱点が好きと言っても、「全部ダメダメ」な人はダメ。一見、すごくキチンとしているように見えて、周りからもそう思われている。だけど実は……という人が大好き。もしかしたら、それは愛ではないのかもしれない。面白がっているだけなのかも。
 最近、友人に言われたのが「私とつきあうとその男性がダメになる」ということ。「僕は人を殴ったことなんかないのに、なんで殴ることになってしまったんだろう」みたいなことを言われると「ああ、私のせいかな」なんて思っている。

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遠藤龍之介さん(フジテレビ広報室長)
深澤里奈さん(フリーアナウンサー)

『恋愛の駆け引き』の話

《遠藤さん》
 スキー場に行く道の途中。夜、東京を出て、長野県に入る頃には夜中の12時を回っている。そこで車にチェーンを付けなければいけなくなった。男性は寒い外に出て、泥だらけになって作業をしている。
 ここで質問。助手席に乗っていた深澤さんはどうしますか? 「1. 助手席に座ったまま外国雑誌を読んでいる」「2. 外へ出て、自分も軍手をはめ、作業を手伝う」「3. 外に出て、雪を丸めて男性の背中にぶつけて“やめろよ!”なんて言われる」さて、どれ?
《深澤さん》
 私は2番プラスアルファ。軍手を付けて、手伝おうとするんだけど「邪魔だから」と言われてすごすごと車内に戻る。せめて戻ってきた男性の手を温めてあげたりして。「そういうタイプには見えない」と言われるけど、好きな人に対してはけっこうスイート。
 私は恋をしたら「優しくしすぎないようにしよう」と考える。それくらい好きな人に対しては、なんでもやってあげたくなってしまう。でもそれを当たり前だと思われても困るし。最初は男性も「ありがとう、こんなことしてもらったことないよ」なんて言ってるクセに、慣れてくるとそれが当たり前のようになってしまう。それはちょっとダメ。
《遠藤さん》
 たしかによく言われるように、花に水をあげるように「感謝してるよ」「いつもありがとう」みたいな言葉は言うべきだと思う。ただ、男性同士でそれを言う習慣がない。「いや〜、お前のおかげでこの企画通ったよ、ありがとう」とか言ってたら気持ち悪いし。だからなかなか難しい。
 ところで、女性の側としては「今からこの人は私を口説くんだろうなぁ」というのはわかるもの?
《深澤さん》
 わかると思う。男性の方も「このあと口説こう」と思ったら、たとえ映画の話をしていようとそういうモードに持っていっているハズだし。
 だからその気配を感じた時に、その人とそういう気がなかったら「私ちょっとこの後、行かなきゃいけないんで、この1杯で失礼します」と言う。
《遠藤さん》
 そのセリフは本当によく聞く。「行かなきゃいけないって、どこへ?!いつ?!誰と?!」とツッコミたいんだけど、そういうわけにもいかなくて「そうか……残念だなぁ、じゃまた今度の機会に」なんて答える。内心、ものすごく悔しいのに。
 それはさておき、実は多くの男性にとって、好きな女性と会うことはすごく素敵なことだけど、何かとの比較に迷うことでもある。競馬場に馬券を買いに行くとか、本屋に本を買いに行くとか、そういう他の楽しいこととと較べる事柄の1つだったりする。
《深澤さん》
 それは女性も同じ。恋愛も安定してくると、女同士で会いたくなることもある。女性同士だと、恋愛の話も赤裸々に話せる。男性がその会話を聞いたら絶対に引くと思う。それくらいリアルな話をしている。
《遠藤さん》
 そういうところで、やっぱり男性は女性に勝てないかも。リアリストと夢想家、この勝負はどんなに頑張っても、引き分けがせいぜい。

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飯島直子さん(女優)の

『中学時代の恋愛』の話

 私は中学まではガリガリだった。ところが高校に入り、通学時間が1時間半になって、そのストレスから食べに走った。それで一気にパンパンに。
 とにかくその長い通学時間が辛かったので、途中で「ちょっとカッコイイ男の子を見つける」みたいな楽しみでも見つけなければ、とてもじゃないけど通えなかった。バスで駅まで行って、東横線で渋谷まで行って、渋谷で井の頭線に乗り換えて……その路線ごとにカッコイイ人を見つけたりして。「東横線に乗ったら○○高校の人がいるんだよなぁ」なんてことがひそかな楽しみだった。
 中1の時に、3年生で野球部のキャプテンだった一条先輩のことが好きで好きで仕方なくなってしまったのをよく覚えている。名前も格好良いし、1年生にとっては3年生がすごく大人に見える。それでバレンタインの時にチョコレートを渡そうと、先輩の家の前の公園でずっと待っていた。
 本当は学校で渡したかったんだけど、緊張のあまり渡せなかった。それで家の前の公園まで行ったら、どうも先輩も私がいることに気付いたらしく、何度も家を出たり入ったりしてくれる。それでも私は緊張のあまり、チョコを渡せなかった。
 夜の7時くらいになって、あたりも真っ暗になり「もうダメだ」と思って家に帰った。そしてそこにいた父親に「お父さん、はいコレ」とチョコを渡した。ものすごく喜んでくれたので、まさか先輩に渡せなかったチョコとは言えなかった。
 初デートは中学校3年生の時。当時付き合っていた彼氏が「池袋のサンシャイン60に行こう」と誘ってくれた。たぶん、サンシャイン60ができたばかりだったんだと思う。「すごいね〜、高いね〜、耳が痛いね〜」で終わりだったけど。
 クリスマスにマフラーを編んだこともある。相手はサンシャインに言った彼。学校でも授業中もずっと編み物をしていた。その後、彼は高校に行かなかったので、残念ながら自然消滅してしまった。
 その彼とは2〜3年前に再会した。彼のお母さんが亡くなって、そのお葬式で顔を合わせた。その時に話も少しだけしたんだけど、今度機会があったら、あのマフラーをまだ持っているかどうか聞いてみようと思う。

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秋田俊介さんと橘つぐみさん(恋愛コンサルタント)

『恋愛のテクニック』の話

 付き合い始めの頃に「早く仲良くなりたい」と考える女性が多いけど、私(橘さん)は「親しくなるまで時間をかけろ」とアドバイスしている。多くの男性が「なるべく早く行けるところまで行きたい」と考えているので、最初は人のいるところで、できれば食事とお茶くらいで。その方が後々、幸せな恋愛に繋がりやすい。後からもっといい人が出てきた時も乗り換えやすいし。
 最初はあまり長い時間を一緒にいすぎない、というのも重要。それは別に何回目のデートまでということではないけど、そのうち遠出する日は来るし。
 男性の場合、車で移動するのがコツ。それからなるべく遠くに行く。女性は移動距離が長ければ長いほどデートに充実感を感じるという法則があるので、結果として「行って帰ってきただけ」なのに、満足してくれたり。
 そのお互いのせめぎ合いが恋愛のテクニックそのもの。女性だったら、最初の頃はなるべく電車で、家から近い場所でデートをするように誘導する。たとえば可愛らしく「私、新宿が良いな〜」と言えば、意外と男性も乗ってくれるもの。そこで「ありがとうございます〜」と可愛くお礼を言えば、男性の方もある程度自尊心を満足させられる。
 男性は「お寿司屋さんに行け」とも言う。これはカウンター席が親密さを増すのに向いているから。カウンター席で隣に座ると、30cm以内の距離に近づける。その距離で「安全だ」と思うと、人は気を許すと言われている。
 クリスマスは男性が演出するケースが多いので、女性にとってはその演出を受け入れて、感謝の気持ちを伝えることが大事。彼がお店のドアを開けてくれたことに対しても、にっこり笑って「ありがとう」とちゃんと言う。たとえウエイターのサービスが悪くても、せっかく彼が予約してくれたことに対して「嬉しい」とプラスの面を評価する。その姿勢が大事。ウエイターの態度が悪かったことは、あとで女友達と話せばいいことだから。

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大林宣彦さん(映画作家)の

『映画と恋愛』の話

 人間の表現の中で、映画は恋愛に一番近いモノだと思う。意味は表現しにくいけど、彫刻や演劇は結婚に近い、映画や文学は恋愛に近い。つまり恋愛は思い込みやイマジネーションの世界であって、結婚はリアルなもの。そういった意味で、目に見えない心の中を描き出す文学や映画は恋愛的。舞台や彫刻は目に見える現実と勝負しているという点において結婚的。
 人間には想像力と観察力があって、1日には昼と夜がある。世界というメディアには必ず昼と夜が半分ずつある。人間は口や耳や鼻といった器官があるのに、なぜかどれも前しか向いていない。つまり、宇宙の摂理というのは「半分認識しなさい」と言っている。観察すれば世界のことがよく理解できるから、人は優しくなれる。でも残りの半分は目を閉じて、見えないモノに対して想像力で思い遣る必要がある。
 彫刻や演劇は目を見開いて行動する世界であって、文学や映画は目を閉じて立ち止まって心を巡らせる世界。人間にはその観察力と想像力の両方があることが大事で、僕たちの20世紀はひょっとすると、観察力ばかりで想像力を失ってきたのかもしれない。それが人類の不幸を生んでいるんじゃないか、そんな気がする。
 「恋とは、好意的な誤解である」とは福永武彦の言葉。人と人の間には理解よりも誤解の方が多い。おそらく100%誤解と言っても良いくらい。でもそれが好意的な誤解であった場合は、その人にふさわしい自分になろうとお互いに努力することで、人は豊かになっていく。
 今、ようやく人類は「ナンバー1よりオンリー1」と言うようになった。恋愛というのはオンリー1の世界。僕が作った『なごり雪』という映画を例にとっても、「今、春が来て君は綺麗になった、去年よりずっと綺麗になった」と歌われている「君」は、たぶん「僕」にとってだけ綺麗になっている。他の人から見ればただの田舎娘。でも「僕」にとっては「君」がナンバー1。
 みんなが自分のナンバー1を持っているから、人類は種の保存と繁栄が可能になっている。もしナンバー1が1人しかいなかったら、戦争が起こって人類は滅んでいる。そんな風に、ナンバー1思想は戦争しか生まない。競い合って高め合う、と言えば聞こえは良いけど、人間はズルをして「敵を滅ぼせば自分がナンバー1」と思ってしまうもの。
 だから結局、20世紀の競い合って高め合うという理念は戦争を生んでしまった。21世紀は許し合って深め合う、お互いをオンリー1だと違いを認め合って許し合って、そのことによって寂しかったり傷つけ合ったりするけれども、許し合って愛を覚える、というのが好意的な誤解をより積極的に理解できる方法論だと思う。
 だから僕は、映画は曖昧模糊とした、絶対的なナンバー1は生まないけど、みんなのオンリー1を生むものだと思う。みんなそれぞれそのオンリー1は違うけれど、それぞれのオンリー1を尊みあって、本当の意味での民主主義であったり、好意的な誤解の恋をみんなが大事に出来れば、種の保存、種の繁栄は成せる。
 その出発点は男女の恋から始まる。

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■ 放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'28" I Love You Anita O'Day Verve 849 266-2
1921" Your Love Nat King Cole Capitol CDP 0777 7 80536 2 0
27'03" I'm Not At All In Love Diahann Carrall Collectables COL-CD-6192
34'52" That Fuuny Feeling Bobby Darin Capitol CDP 7 91625 2
44'22" He Loves Me Blossom Dearie DIW 32 DIW 311 CD


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