SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2005年11月19日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「ベッキー goes to AVANTI」

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 いつもいらっしゃるお客さまの姿がないというのは寂しいものですが、今日はその寂しさを吹き飛ばすような元気なお客さま、ベッキーさんがいらっしゃいました。どうやらベッキーさん、土曜日夕方の常連のお客さまのことをしきりと気にしているご様子。お二人はどんな関係なのでしょう?
 さて、今週も当店のウエイティング・バーには様々なお客さまがいらっしゃって、いろんな楽しいお話をして下さいました。そのお話をここで少しだけご紹介させていただきましょう。


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阿部哲子さん(日本テレビ・アナウンサー)

『ベッキー』の話

 『@サプリッ!』の「あベッキー」で1年半くらいベッキーと一緒に仕事をしたけど、ベッキーの才能と気遣いにものすごく助けられて、楽しい1年半だった。
 ベッキーは「桜の花」のような人。お昼は少女のように可愛らしく、夜はライトアップされてちょっと妖艶な雰囲気。そんな感じで、着る服によって子供みたいに見えたり、セクシーな女優みたいだったり、すごく二面性がある。
 ちなみにあんな西洋人形みたいな顔をしているのに「大和魂」を持っている部分もある。義理人情に厚くて、友達思いで、礼儀正しい。そういう意味では完全な日本人。
 仕事で会う前は「テレビで見た可愛いタレントさん」というイメージしかなかった。年も5つも下だし、どういう風に接したらいいんだろう、とすら思っていた。でもすぐに打ち解けて、今では実の妹のように……と言ったらおこがましいけど、「変な男の人に捕まっちゃダメよ!」なんて言っている。でも実はベッキーはすごく大人なので、私の方が恋愛の相談に乗ってもらっていたりもする。
 ベッキーはキャラを作っているわけじゃなくて、自然に「元気なベッキー」や「セクシーなベッキー」になる。下着の『アモスタイル』のキャラクターを務めているのも、そういう部分を認められているのでは。セクシーなだけではちょっとちょっとお客さんが引いてしまうので、セクシーでありながら少女的な魅力もあるベッキーが起用されているのだろう。
 プライベートでも一緒に遊びに行くこともある。でも週に1〜2回はロケで一緒だし、スタジオの収録もあるから、この1年半はとにかく一緒にいる機会が多かった。
 ある時、番組のゲストがアンガールズさんだった。長野のスキー場でロケだったんだけど、ベッキーには内緒の「お誕生日パーティー企画」が用意されていて、アンガールズさんたちが雪の中に「21」の形にロウソクを立て、花火も打ち上げるというなかなか盛大なサプライズ・パーティーだった。これにベッキーは感動して、「こんなに嬉しい誕生日は初めて」とボロボロ泣いてしまったのは印象深い。タレントさんだから誕生日企画なんてけっこう多かったはずなのに、素直に感動して泣いてしまうのは、心がキレイだからなのだろう。
 そういえば先月の私の誕生日にもベッキーはメールを送ってくれた。去年なんか日付が変わった瞬間に電話をくれたし。そういう優しさや心遣いが本当に嬉しい。

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川崎一平さん(東海大学海洋学部教授)の

『ピジン・イングリッシュ』の話

 パプアニューギニアでは「ピジン・イングリッシュ」という特殊な英語が使われている。「ピジン」というのは、いろんな文化が出会った時に生まれる言葉の総称。
 たとえば「私の名前」と言う時に“Name belong me”なんて表現を使ったりする。もちろんアメリカ人には通じないけど、パプアニーギニアではこの表現を使う。英語に慣れない日本人が使う英語に近いからか、海外協力隊の方々や観光客のみなさんはこのピジンを覚えるのがすごく早い。僕も2週間でピジンを覚えてしまった。でもピジンを覚えるとちゃんとした英語が話せなくなる。
 ピジンには“I”“my”“me”の使い分けは一切なくて、全部“me”。それから日本人の苦手な前置詞がない。全部“long”で済ませてしまう。だから“Me go long school.”と言えば“I go to school.”という意味。
 このピジンを喋る人口は、パプアニューギニアの総人口400万人中、300万人を超えていると思う。もはや立派な1つの言語。ある研究者に言わせれば「英語の訛りの1つ」なんだけど、僕は単なる訛りを超えて、彼らの文化の中で創り出された言語だと思う。
 「ピジン」という言葉の語源には諸説がある。たとえば「ビジネス・イングリッシュ」から来たという説。華僑たちが欧米文化と出会って喋っていた貿易のための言葉が「ビジネス・イングリッシュ」と呼ばれ、それが縮まって「ピジン」になった、とか。
 このピジン・イングリッシュはパプアニューギニア、ソロモン諸島の一部、バヌアツ共和国などで使われている。それぞれ言葉に違いはあるけど、パプアニューギニアのピジンをバヌアツで使っても、ちゃんと通じる。全地域を会わせれば500万人くらいの話者人口がいるから、興味を持ったらぜひ覚えてほしい。そんなに役に立つとは思えないのが問題だけど。
 ちなみに“morning”はそのままだけど、“afternoon”は「アピヌーン」と発音する。これは“f”の音がなくて、全部“p”として発音されてしまうから。だから“fire”も「パイアー」と発音する。
 他にも“You stap, all right?”で「お元気ですか?」という意味。“stap”は“stay”から来た言葉。

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松本まりかさん(タレント)の

『ベッキー』の話

 ベッキーとはもう5年以上の付き合い。最初は『秘密倶楽部o-daiba.com』という深夜ドラマ・バラエティ番組で一緒に仕事をしたこと。今でもその時の5人はすごく仲良くしている。
 当時、フジテレビで収録が終わったら、お台場の海へ行って足だけ海に浸かりながらいろんな話をした。内緒の話もいっぱいした。同じ仕事をしていながら、なんでも打ち明けられる友達は、今でもベッキーを含むその5人だけ。
 ベッキーはすごく気を遣う人。しかもその気の遣い方がすごくさり気ない。たとえば5人でご飯を食べに行くと、どんなに疲れていてもみんなをクルマで送ってくれる。「ここでいいよ」って言っても、絶対に家の前まで送ってくれる。それでいて疲れた顔は絶対に見せない。泣きたい時も涙は見せない。だからこそ、たまに見せる涙にはグッと来てしまう。
 ベッキーのメールはすごく面白い。特に面白いのがアドレス。「アドレス変えましたー!」って送って来たアドレスを見ただけで笑ってしまうくらい面白い。
 ある時、ベッキーと一緒に鎌倉・葉山に行ったことがある。ベッキーの車に乗って行ったんだけど、夜遅くだったので暴走族が煽ってきた。ところがベッキーはビデオで記録をとるのが好きだったので、「暴走族が来ました!ヤバイです!」なんて言いながら嬉しそうに撮っていた。
 中目黒にはいつもみんなで行くイタリアンがある。そこは生ハムがおいしくて「生ハム行こうか!」と言えばそのお店。4人で行けば生ハム4皿頼んだりしてる。そういう時にベッキーがいつも頼むのが「氷なしの烏龍茶」。なんでも占いで「氷はダメ」と言われたらしく、その言葉を今でもちゃんと守っている。
 この間、ベッキーの誕生日にサプライズ・パーティーを企画した。実家のお母さんと打ち合わせして、家にいることを確認して押しかけていったら「え?!なんで?!」でビックリしていたけど、すごく喜んでくれた。

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目黒考二さん(書評家)の

『最近おすすめのミステリー』の話

 最近のオススメはエリック・ガルシアの“恐竜ハードボイルド”。主人公は恐竜だけど、時代は現代。恐竜が絶滅したというのは実はウソで、人類に化けて生き残っている、という設定のお話。
 人間の衣装を着ているので、人間にはわからない。でも恐竜同士は匂いでわかる。だから映画館で行列を作っていると「あ、アイツは恐竜だな」なんて。全人類の5%が恐竜なので、政財界にも、警察関係者にも、ハリウッドにも恐竜がいる。その中の1人、私立探偵をしている恐竜を主人公にした、すごくまっとうなハードボイルド小説。
 第1作のタイトルは『さらば、愛しき鉤爪』。これは傑作中の傑作だと思う。ミステリーのプロットが“恐竜だからこそ成り立つ構造”になっているのが素晴らしい。
 さらに、普段は恐竜であることをひた隠しにしなければならないけど、誰も見ていなければいいわけで、私立探偵として「いざ」という時に人間の衣装を捨て去るシーンが格好良い。人間の顔をしたマスクを剥ぐと恐竜のアゴが顔を出し、手袋を捨て去ると鉤爪が出てくる。こんな細部が本当に格好良い。
 ちなみにこの小説の中では、ナポレオンとかジュリア・ロバーツが恐竜なんだとか。5%だからけっこう多い。
 三羽省吾の『厭世フレーバー』もオススメ。タイトルも暗い感じだし、帯の「オレがお前のかわりに殺してやろうか」なんてコピーも暗い。でも実はそうでもない。
 物語はお父さんが失踪してしまうところから始まる。おじいちゃんはほぼボケている。お母さんは落ちこんでいる。長男は失職したばかり。長女は深夜帰宅が続いて、何をしているのかよくわからない。末っ子の中学生は進学が嫌だと言い出す。
 こんな表面的にはメチャクチャな家族を、残された5人、1人ずつの視点から描くのがこの小説。すると5人それぞれに様々な事情があり、それぞれのドラマが実に上手い。だからそれをずっと読んでいくと「そんなに捨てたもんじゃない」「けっこう希望はある」と力が湧いてくる。これは作家の持っている力。
 この作家、数年前に『太陽がいっぱいいっぱい』というナニワのガテン系を描いた軽妙な青春小説でデビューして、この作品でまだ2作目。あと2〜3年したら賞レースに参加してくると思う。
 さらに別の作品をご紹介すると、『県庁の星』という作品を書いた桂望実は、小学生が靴職人のおじいさんと仲良くなるヤングアダルト少年小説デビューした作家。それもなかなか良い作品だったけど、今度はジャンルをガラリと変えてきた。
 『県庁の星』は入所10年くらいのそこそこ若い県庁の役人が主人公。この主人公が市長の気まぐれで、民間企業へ研修に行くことになる。出向先は、歴史はあるけれど古びた大手スーパー。主人公は役人なので、ハンコがないと動けないとか、上の意見を聞かないとダメだとか、スーパーの体質になかなか馴染めない。この若い役人が1年間の研修の間にどう変わっていくかを描くのが、この小説は実に上手い。
 登場人物の中でも一番魅力的なのがパートのおばちゃん。このおばちゃんはスーパーを牛耳っていて、すべてを知っている。どんなクレームが来ても対処するし、仕事は完璧。でも友達がいなくて、家に帰ると反抗的な息子がいる。そして若い役人はこのおばちゃんと対立しながら成長していく。その辺がみどころ。

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花岡健美さん(ノーザン・エクスプレス)の

『トリュフ』の話

 白トリュフはイタリアのウンブリアやピエモンテで採れるトリュフで、普通のトリュフとはまったくの別物と考えた方が良い。その値段は実にキロ30〜40万円。パスタの上にサッサッと振り掛けただけで、何千円というお話。黒トリュフだと高い時で20万円くらい。その食材の価値観をいかに料理に出せるかがポイントだと思う。
 今はトリュフを探すのに、ブタではなくて犬を使う。そもそもブタを使っていたのは、発情期のブタが発する香りに似ている、というところからだった。だからブタの場合は本能でトリュフを見つけていたんだけど、犬の場合は訓練で「この匂いのモノを探せ」と仕付けられる。
 トリュフの人口栽培に挑戦した人は数多くいて、実際にそういうモノが出てきたこともある。ただ、まだ一般に認められるだけの商品は出てきていない。トリュフの生育には自然の中の複雑な因果が関係していて、人間に「やれるものならやってみろ」と挑戦状を突きつけているような気がする。人間はまだその域には達していない。
 平地で採れるトリュフには丸みを帯びたモノが多く、谷間や傾斜のある場所で採れるトリュフは荒々しい形をしていることが多い。トリュフの形を見て、そんな「採れた場所」をイメージするのも楽しい。
 フランスならプロバンスのボークリューズという地方がトリュフで有名だけど、それ以外にもプロバンスで産出されるトリュフはけっこう多い。たとえばペリゴールとか。
 僕たち輸入業者にとっても、トリュフは特別な存在。採った人、土の中の年輪を感じて、常に一目置いている。

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■ 放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'30" Be Careful, It's My Heart Helen Carr BETHLEHEM COCY-75740
18'04" Say "Si Si" Bing Crosby & Rosemary Clooney RCA R25J-1003
31'05" All I Do Is Dream Of You Janet Seidel fab MZCF 1066
41'32" One Note Samba Eydie Gorme CBS/SONY 32 DP 696
47'32" Let There Be Love Jesse Belvin BMG BVCJ-35018


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