雑誌『週刊アスキー』に「テスト・レポート」というコーナーがあって、新しいPCや新しいソフトを試すという、書く側にとって非常に負荷の高いページがある。そのコーナーのことで編集者と相談してたら「Podcastingなるモノが流行りそうだ」という話になって、「じゃあ音楽関係者として僕が試すしかない!」ということになった。
その頃はまだRSSナントカという規格もまだちゃんとリリースされていなかった時期。でもAppleの担当者の鼻息がスゴイ!という噂だった。しかも「その人が手取り足取り教えてくれるから、目をつぶっててもできる」というから、とりあえずやってみようかと。それに騙された。
まず、そのAppleの人自身が「あれ?おかしいな?」と一向に繋がらない。1時に始めて、8時になっても繋がらなくて、その日はそのまま帰ることになってしまった。まさに「テスト・レポート」。こんなに大変なテーマは他になかった。
そんなこんなで、どうにか漕ぎ着けたテスト放送。最初はniftyのランキングで700位くらいだったのが、2日目くらいにはベスト100に入った。その駆け上っていく様が嬉しくて「毎日更新」を決めた。
Podcastingで人気を取ろうと思ったら、毎日更新が基本。だからみんな豆ツブみたいな小さい番組を毎日更新している。みうらじゅんさんが『ほぼ日』でやってる番組もせいぜい1〜3分。それを毎日ダウンロードしてもらうことでチャートが上がる。
でも僕のやってる「サエキけんぞうのポッドハンター」は、僕が昔AMラジオを聴いていて「おもしろい!」と思った気持ちを皆さんにわけてあげたいと思って番組を作っている。だから15〜20分くらいあって、ものすごく大変。
音楽に関しては微妙な問題もあるけど、幸いにして僕は数百〜千曲に絡んでいるので、自分やまつゆうの曲を使っている。世の中にはJASRACに登録してない曲もあるわけだし。
でも、さすがに15〜20分の番組を毎日更新していたら、それだけで人生が終わってしまう。収録して、編集して、とにかく大変。それでも「こうしたらもっと聴きやすくなるな」なんて考えるのは楽しかったりもする。
番組には「お便りコーナー」もある。お便りと言ってもmixiに来たお便りなんだけど。「いつも聞いてます。カナダで日本の曲がたくさん聴けるのが嬉しいです」なんてメールも来たけど、その曲は全部自分とまつゆうの曲。その女性にとっては「日本の曲=俺たちの曲」になってしまっているのが可笑しい。フランスからもそんなメールが来た。
Podcastingの魅力は、そんなインターナショナルなところにあるような気がする。