お金さえあれば宇宙へ行く方法はある。その1つが「国際宇宙ステーションの旅」。その額、約22億円。
これまでに2人、本当に宇宙へ行っている。さらにこの10月には3人目が行く予定。この3人目はアメリカ人の実業家、グレゴリー・オルセンという人で、もの凄い大金持ちのはず。
ちなみに宇宙と地上の境界線は高度100km。その100kmまで行って帰ってくる旅なら1000万〜2200万円。これなら手が届くという人が続々と現れて、すでに予約を受け付けている最中。
以前、アメリカでは「エクスプライズ」という民間宇宙船の賞金レースがあった。これは2週間以内に同じ機体で2回高度100kmを超えたら1000万ドルもらえる、という懸賞だった。そして「スペースシップ・ワン」という機体が見事にその規定をクリア。案サリー一族という中東のお金持ちから賞金をもらった。
そしてレコード会社のヴァージン・グループがすかさず「スペースシップ・ワン」の開発者と手を組み、スペースシップ・ワンを改良した「ヴァージン・スペースシップ」という宇宙船を飛ばす会社を立ち上げ宇宙旅行事業に乗り出そうとしている。現在の計画ではスペースシップ・ワンが3人乗りだったのに対して、ヴァージン・スペースシップは9人乗り。だから大きさも3倍くらいになるだろうと言われている。
ちなみにこのお話は、スペースシップ・ワンが賞金を獲得したのが去年の秋だったから、本当にここ1年の出来事。2007〜2008年の打ち上げを目標に、ヴァージン・スペースシップの開発が進められている。
賞金レースに参加したチームは全部で26もあった。アメリカだけでなく、ロシアのチームも参加していたし、Amazon.comがスポンサーと噂される謎のチームもあった。ボランティアを中心に手作り感覚で作っていたチームもあって、そのチームの中心になっていたのはジョン・カーマックという有名なゲームソフト開発者だった。彼は開発の途中、何度もクラッシュしたりトラブルに見舞われた様子をすべてWebサイトで公開していて人気が高かった。とにかく専門家が1人もいなくて、「これだけ上がった!」なんて喜んでいる様子は微笑ましかった。
ヴァージンの宇宙旅行はサービスがウリ。だから大きい窓や、フラットに寝られるシート、シートベルトが上からバーが降りてくるタイプとか、格好良い宇宙服をウリにしている。だから2200万円と高い。その一方、ヴァージンよりも先発の「スペース・アドベンチャーズ」は1100万円。でもヴァージンのような“贅沢な旅”は売り物にはしていない。
宇宙ステーションは政府が作った科学の研究のための施設。だから宇宙ステーションを利用するのではなく「宇宙ホテル」を作ろうと言い出した人もいる。この人はラスベガスのホテル王、ロバート・ビゲローという人。早くも「2010年の1月10日に創業予定!」とぶち上げている。アメリカが宇宙ステーションの居住スペース用に開発していた「トランス・ハブ」を買い受けて、今はNASAと共同開発している。
ただ、この宇宙ホテルの問題は「どうやってそこまで行くか」。そこで高度100kmのロケット開発競争を真似て、また賞金レースを作ってしまった。その賞金の額は5000万ドル。2010年の1月10日までに高度400kmまで達することが可能な5人乗りロケットを作ってくれ、というレース。
宇宙開発競争が華やかな頃に子供時代を過ごした人たちが、ちょうど今40代。宇宙へ行こうと思う人も多いし、その開発に携わりたい人も多いみたい。