SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2005年2月26日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「韓流ブーム 祭りのあと」

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 友人に、いまさらながら『冬のソナタ』にはまった人間がおりまして……どうやら奥さんとの話題のために見だしたら、止まらなくなってしまったようです。
 世間ではいわゆる“ブーム”から、定着の方向へ向かっているようですね。これからは日本のエンターテイメント業界において、韓国のドラマや映画が一定のポジションを保つことになりそうです。
 今日はそんな韓流ブームのこれまでとこれからについて、お客さまのお話を少しだけここでご紹介させていただきましょう。


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ユンソナさん(女優)の

『韓国の芸能界』の話

 韓流ブームは嬉しいことだけど、1つだけ困るのが「韓国の人はあんなドラマのような恋愛をするんだ」と思われがちなこと。みんながみんな“ヨン様”みたいな人間なわけじゃないし、チェ・ジウさんみたいな綺麗な人ばかりってわけでもないから。
 もっとも、昔はそんな質問をされたことさえなかった。それが今回のブームで、みんんなが韓国に興味を持ってくれるようになったことは本当に嬉しい。
 私が日本に来たきっかけはNHKのドラマ『もう一度キス』に出演したこと。窪塚洋介さんと国際恋愛をするドラマだった。その後には『グッドラック』を始めとしていろんなドラマに出演させてもらって、最近はバラエティ番組にも出演している。そんなこんなであっという間に3〜4年が過ぎてしまった。
 韓国ではバラエティ番組に出たことはなくて、せいぜい日本で言う“ワイドショー”みたいな番組の司会ぐらい。あとは映画やドラマの宣伝のためにトーク番組に出る程度だった。今ではバラエティ番組にもすっかり慣れて、お笑い芸人の人と一緒に楽しくやらせてもらっている。だけど今でも「どちらか」と言われればお芝居の仕事を選ぶと思う。
 最近の韓流ブームで、日本でも韓国ドラマをいっぱい見られるようになった。そういうドラマを見ていると懐かしさがこみ上げてくる。でも見るとドラマの仕事をまたやりたくなってしまうので、チャンネルを変えてしまうこともある。
 私が主題歌を歌っている『天国の階段』は、実は向こうで見たことがなかった。だからこっちでビデオを借りて、1日半かけて全部見た。
 向こうのドラマは16話が基本。ただ、視聴率が良かったり評判が良かったりすると、どんどん伸びる。やっている方は「伸ばしすぎじゃない?」と思うんだけど、ファンとしては終わって欲しくないという気持ちの方が強いみたい。逆に人気がないと16話だったはずが14話とか10話で終わってしまうことも。
 ファンの声はすごく重要で、「殺さないで〜」と声が多いと病気で死ぬ予定だった役が生き返ることもある。それくらい韓国の人はドラマが好き。
 全体に“美人”タイプの女優が多いけど、最近は“かわいい”タイプの女優が増えてきた。単に見た目がカワイイというよりは、全体にかわいらしさが滲み出ていて、芝居が上手いタイプ。そういう人だと見ていて飽きないし、その人独特の魅力で売れっ子になれる。
 ちなみに私はどちらでもない。だからこそいろんな役に挑戦できたんだと思う。

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高須克弥さん(高須クリニック院長)の

『韓国の美容整形事情』の話

 韓国は歴史的に整形を薦める文化だった。韓国は儒教の国で、親孝行を大切にするから「僕たちがお母さんのおっぱいをしゃぶったせいで萎びちゃったから、お母さんのおっぱいを豊かに戻してあげよう」とか「野良仕事をして僕たちを育ててくれたお母さんがこんなに老けちゃったから、お母さんのシワを取ってあげよう」みたいな考え方をする。
 だから韓国の整形は、子供がお母さんたちにアンチエイジングをしてあげるブームから始まった。さらに韓国ではコミュニティがしっかりしているので、「息子に爺ちゃんのハゲを治してもらったんだよ!」なんて自慢をする人がいると、周囲も「いい息子さんをお持ちで」と喜ぶ。すると今度は隣の婆さんが家に帰って「隣はハゲを治してもらったそうだけど、ウチの子は何もやってくれない……」とブツブツ言う。すると息子は「ウチもやらなきゃ!」と頑張る。そんなことの繰り返しで、韓国中で整形がブームになった。
 そしていつしか爺ちゃん婆ちゃんの方も目覚めちゃって、「孫が嫁に行く時に、ちょっとでも綺麗な方が幸せになるんじゃないか」と考えだした。それで二重まぶたにする整形なども流行るようになり、美容整形がどんどん産業として大きくなっていった。
 それで今やソウル市内だけでも1000軒の美容外科がある。ちなみに日本は全国で500軒。本来なら美容整形の歴史に関しては日本の方が先だったのに。
 でも韓国の美容整形技術の多くは日本から習ったモノ。だからそのやり方を「日式」と呼ぶ。米国に留学した人もいて「米国式」もある。中国へ行けば「日式」と「韓式」があって、「米国式」はない。
 では日本はと言うと、最初にちょっとアメリカから習った部分がある。「エリザベス・テイラーみたいな鼻を作りたい」とか「イングリッド・バーグマンみたいな目を作りたい」と言って、終戦直後にツーンと鼻が高くてアゴがボコッと出ているエリザベス・テイラーのような顔を作っていた。それがだんだん民族主義になるに従って、オリエンタル・ビューティを求めるようになり、今は“ナチュラル”をメインに、整形したのがなるべく分からないようにするようになっている。
 貧しい頃には「せっかく整形をするなら立派に」という考えもあったみたい。だから韓式の審美歯科は、それこそヨン様みたいに入れ歯並みに真っ白な歯にしてしまう。でも良い日本の審美歯科なら、わざと黄色を混ぜて、ちょっと歪みを持たせて、自然に仕上げる。これを左右を完全対称に作ってしまうと、かなり気味が悪い。
 そういった感じで、韓国の美容整形は日本に較べればまだ発展途上。今でも一部の整形の材料は法律で輸入が禁止されているし、美容整形を習いに海外へ出ることも出来ない。たとえば豊胸手術だって、いまだに塩水の入った“生理食塩水バッグ”しか使えない。これは日本ではもう時代遅れ。だから韓国の女優も、良いおっぱいを作ろうと思ったらみんな日本へ来る。

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呉徳周さん(シネカノン)の

『韓流スター』の話

 韓国では“ヨン様ブーム”は少し前の話。ペ・ヨンジュンさんもイ・ビョンホンさんも、こう言っては何だけどもう30歳を過ぎて“良いお兄さん”のポジションになっていて、先頭に立って牽引する立場じゃない。
 日本で「四天王」なんて呼ばれたのは、ぶっちゃけ「知ってる韓国の俳優が4人しかいない」という意味合いだった。『友へ/チング』のチャン・ドンゴンさん、『JSA』のイ・ビョンホンさん、深キョンさんとTVドラマで共演したウォン・ビンさん、そしてペ・ヨンジュンさん。たまたま4という数字でまとまってしまったので「四天王」と呼ばれた。
 でも韓国映画業界で本当の四天王と言えば、『殺人の追憶』のソン・ガンホさんや『オールド・ボーイ』のチェ・ミンシクさん、『シュリ』のハン・ソッキュさん、『シルミド』のソル・ギョングさんなどになる。日本の高倉健さんみたいな大御所なら、アン・ソンギさんという人もいる。
 こういった人たちが映画業界を支えていて、お客さんを呼ぶことができる。誤解を恐れずに言えば、韓国映画界は「不細工が牽引している」のが凄い。個性的な顔、と言った方が良いのかもしれないけど。
 その一方で、若い俳優さんたちの人気も凄い。たとえば、とあるお台場のテレビ局が韓国の街角で人気投票をしたんだけど、その1位になったのがカン・ドンウォンさんだった。この人はもうすぐ『オオカミの誘惑』という映画が日本でも公開される。
 とにかくその人気っぷりは凄まじくて、韓国に『オオカミの〜』を見に行ったら、オープニング・シーンで彼が登場した瞬間、女の子の「ギャ〜!!」という叫び声が劇場中に響き渡った。登場シーンのたびにみんな携帯でパシャパシャ写真を撮っているし、本当に熱狂的なファンが多かった。
 僕は男だからそういうファンを半分バカにしながら映画を見ていたんだけど、映画を見ている内に「う〜ん、たしかにコレは人気が出るなぁ……」と納得。日本で言えば「どうしても妻夫木クンを使っちゃう」という感覚に近い。ある種のファンタジーは「お前がやると許せない」という場合と「あなただから許せる」場合がある。そういう俳優の魅力は、映画を牽引していく重要な要素。
 僕は日本で妻夫木クンと仕事をしたこともあるけど、同性から見ても「お前は良いヤツだな」と肩を叩きたくなった。カン・ドンウォンさんにも同じ雰囲気がある。

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金容範さん(アミューズ)の

『徴兵』の話

 韓国は徴兵制なので、男の子は兵隊に行かなければならない。満18歳になってから、個人や家庭の事情に合わせて色々だけど、基本的に2年間。僕もその経験はしたし、だいたい8割の人は経験する。それが就職の時に影響を及ぼすこともある。
 日本なら体育会系とそうでない人がいるけど、韓国では軍隊で“命令を聞く”という訓練を受けるので、全員が体育会系と言っても良い。軍隊だと命令を聞かないと死んでしまうかもしれないし、そこは当然厳しい。
 僕は高校1年生から高校で“軍事教練”の授業も受けていて、その授業は大学の2年生まで続いた。さすがに今はもうその授業はなくなってしまったけど、意外と最近までその“軍事教練”という授業は普通に高校や大学で行われていた。
 僕が習った時は、第二次世界大戦で使われたM-1という銃を使って分解・掃除・組み立てなどを勉強した。大学に入った頃には銃が新しくなって、M-16になっていた。
 その軍事教練の授業には「3回拒否したら軍隊へ直行」という厳しいルールがあった。そのかわり大学でその授業を受けていれば、正規の2年間を少し減らしてもらえる、という決まり。
 軍隊を経験した人間としていない人間は、同じ大学生でもすぐにわかる。軍隊に行ってから大学に戻ってきた人を“復学生”と呼ぶんだけど、女の子に言わせれば「ジジくさい」らしい。だから「復学生のようだね」と言うのは意地悪な表現。
 2年間も軍隊に入ると、彼女と別れちゃう人も多いし、いろいろと辛いことはある。でも僕も40歳になって当時を振り返ると、自分の人生の中で刺激的な2年間だったなと思う。学校の勉強だけだと知識も限られるけど、軍隊で技術を学ぶ人もいれば、車の運転を覚える人もいるワケだし。大学で建築を専攻している人は工兵隊に配属されるなど、軍隊の方も“社会に出て何をしていく人か”をちゃんと見てくれる。
 韓国という国が置かれている状況の中で、やはり韓国にとって徴兵というシステムは必要。さらに男の社会の中では「良い経験をさせてもらった」と考える人が多いと思う。車の運転どころか、戦車の運転まで教えてくれる所なんて他にないし。

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金雄哲さん(毎日経済新聞・東京支局長)の

『韓国の経済状況』の話

 韓国も最近は景気がそんなに良くない。1997年にIMF危機があって、その時に韓国では経済のみならず社会の仕組みが変わってしまった。そしてその翌年にはIMFの資金援助を得て10%の経済成長率を達成し、素早い回復を見せたんだけど、その反動かどうか、ここ2〜3年は3〜4%と以前ほどの成長率は見られない。
 日本での韓流ブームは韓国でもかなりの話題になっていて、第一生命経済研究所によるとその経済波及効果は3兆円にも及ぶらしい。たぶんその効果は韓国と日本で半々くらいになってこれから現れるのでは。
 韓国の株価は全体に悪くない。1000ポイントを超えれば景気が良いと言われる指標が、今は1000ポイントまであと少しという状況になっている。
 韓国の経済界の構造は、以前は日本と似たような、財閥によるグループ支配が中心だった。それをIMF危機の時に改革して、大きく変わった。アメリカが“9・11事件”を境に社会が大きく変わったと言われるけど、違う意味で韓国は1997年のIMF危機によって大きく変わった。
 ちなみに今でも韓国では不動産の価値はそれほど落ちていない。というより今でも上がりつつある。
 とは言いつつ、もう1000ポイント近くまで指標が行ってしまったので、これからの上がり目はそうないんじゃないか……と個人的には思っている。もちろん株価の動向なんて誰にもわからないんだけど。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
10'17" All Of You Anita O'day VERVE 849 266-2
20'15" You Must Have Been A Beautiful Day Lee Wiley RCA R25J-1007
30'20" The Song Is You Nancy Wilson Capitol CDP 7 96265 2
43'16" Yes, I Can Sammy Davis Jr. Reprise Archives 9 46416-2
48'45" With Plenty Of Money And You Tonny Bennett Capitol CDP 7243 8 31775 2 3


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