SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2004年11月6日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「ベスト・コニサー」

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 土曜日の夕方、当店“AVANTI”のウェイティングバーは大勢のお客様で賑わいます。今週も歌舞伎俳優の中村芝雀さまやカメラマンの三好和義さまなど、様々なお客さまがグラスを傾け、お喋りを楽しんでおられます。
 そういったお客様こそが当店の自慢です。みなさん、映画、音楽といった柔らかい話から、政治、科学のような堅い話、珍談奇談に、怪しげな噂話などなど、とても面白いお話を聞かせてくれます。
 誰が言い始めたのかは分かりませんが、常連のお客さまの間では、そんな面白い話をする方々を、敬意を込めて「コニサー」と呼んでいるとか。なんでもフランス語で「目利き、玄人」という意味らしいのですが。
 お時間がございましたら、その「コニサー」のお話を聞きながら、素敵な夕方の一時を過ごしていきませんか?


image ■ 中村芝雀さん(歌舞伎俳優)の

『ラオス歌舞伎公演』の話

 ラオスのビエンチャンという都市で歌舞伎公演をしてきた。
 空港の滑走路は立派だったんだけど、飛行機を降りた途端に「ここがターミナル?!」という感じだった。出入国管理も昔ながらの回転式バーだったし、荷物のコンベアもよく見ると後ろから入れちゃう構造になっていて、いかにも“形だけ整えました”という感じだった。
 空港を出ると、タクシーなんてない。そもそも乗用車がほとんどない。公演自体が外務省から依頼された仕事だったので、ワゴン車にパイプ椅子を付けた車が迎えに来てくれて、ほとんど舗装もされていない道を揺られながらホテルへ向かった。
 ホテルはタイの資本なのでけっこうキレイ。チェックインして、とりあえずお金を両替しておこうか、と窓口に1万円札を出したら、5〜6cmの札束を渡された。そんな札束を持った事がないから、大金持ちになった気分だった。
 ビエンチェンの街並みは、さすがにフランス領だっただけあって「30年前だったら綺麗だったろうな」と思わせるものがあった。でも30年間メンテナンスをしていないから、朽ち果ててしまった、という感じだった。
 そして公演が行われる劇場は元映画館。でも何年も使っていないみたいで、土埃で舞台が真っ赤になっていた。仕方がないのでみんなで掃除をしたんだけど、何度掃除をしても真っ赤なまま。客席もスプリングが飛び出てたりして、いかにも「来月閉館するんですよ」なんて映画館みたいだった。客席は1500席くらいあって、すごく大きいんだけど。
 ホテルでは有名な「タイ式マッサージ」を試してみた。タイ資本のちゃんとしたホテルだし高いかな?と思ったら、1時間やってもらって800円くらい。物価の安さと言ったらなかった。街で売ってるリーバイスのジーンズも1000円。夜にナイトクラブへ飲みに行ったら、ディスコかナイトクラブか……というお店だったけど、そこも全然安かった。それでも現地の人に言わせれば「日本人だからぼられてる」らしいけど、1000円なら全然問題ないし。
 レストランに入ったら、「これがラオス料理だ」と言われて、そこら辺に生えている草のような物を出された。もう食卓に乗っていること自体が信じられないくらい“そこら辺の草”なんだけど、どうやらそれが野菜スティックだったらしい。その苦さたるやすごかった。ドクダミのスープは真っ赤だったし。
 ちなみにそのレストラン、13人で食べて約1万8千円。あの安さは二度と忘れられない。

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image ■ インリン・オブ・ジョイトイさん
  (タレント/エロテロリスト)

『台湾』の話

 台湾なら、私は屋台が好き。夜市に屋台がいっぱい出ていて、飲食だけじゃなくて洋服の露店みたいなお店もいっぱいある。そういうお店を見ながらトウモロコシや名物の“臭い豆腐”をお腹いっぱい食べるのが楽しい。
 ちなみにその臭い豆腐は、本当に臭い。食べた後にみんなから「近寄らないで!」と言われてしまうくらい臭い。でも止められないくらい美味しい。それを食べるために台湾へ行く、と言ってもいいくらい。発酵した豆腐を油で揚げた食べ物で、食べてしまえば本人はそんなに臭さを感じない。
 台湾は小龍包も美味しい。「鼎泰豊(ディンタイフォン)」というお店があって、ここは日本でも有名だから日本人がいっぱいいる。私は最初「観光客向けのお店なのかな?」とちょっと馬鹿にしていたけど、連れて行ってもらったら本当に美味しかった。食べると中に入ったお肉のスープが口の中にジワーッと広がってきて、もう最高。本当は一口で食べた方がいいのかもしれないけど、熱くて火傷しやすいので、私は二口で食べている。
 台湾には真っ赤な辛い鍋「火鍋」もある。お肉や野菜がいっぱい入った鍋で、味付けはとにかく強烈に辛い。慣れない人は翌日にお腹を壊すほど。辛い物好きな人にはたまらない。お肉は牛、豚、羊などいろいろ選べて、私は牛が好き。
 台湾に帰ると、懐かしいと同時に、少し怖かったりする。慣れていなくてバスに1人で乗れなかったり、言葉はもちろん喋れるんだけど、10歳までしか台湾にいなかったので、今風の言葉遣いがわからない。その中途半端なところが不審な感じで、変な風に思われてしまうのがちょっと悲しい。

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image ■ 三好和義さん(カメラマン)の

『北極のホテル』の話

 世界のホテルを回って『HOTEL楽園』というシリーズの本を出している。そして今度また出す3冊目は、決定版ともいうべき内容。370ページ、厚さ5cmくらいの本に、78軒のホテルが載っている。南の島だけじゃなく、ヨーロッパや北極のホテルなども取り上げている。
 北極のホテルというのは、スウェーデンの北極圏にある『アイスホテル』のこと。氷で出来ているホテルで、見た目も綺麗だし、そこでオーロラも見られるというから、年末に行ってみた。「正月には帰ってこれるかな」そう思って行ったんだけど、ぜんぜんオーロラが見えなくて、一度正月に帰ってきてまた行って、結局太陽のほとんど上がらない場所に1ヶ月居続けることになってしまった。
 オーロラの凄さは実物を見ないとわからない。写真に写る物じゃないし、テレビでもちょっとその姿が映る程度。でも実際には、手元は本が読めるくらい明るくて、ガスの炎と言っていいのか、パチパチッという感じが静電気っぽいというのか、そんな感じ。写真に撮ったらやっぱり綺麗には写らなかった。
 アイスホテルは、部屋の中で−10℃。でも外は−20℃以下だから、部屋にはいると暖かく感じる。バーに行ってもコップまで氷で作られているので、アルコール度数の強いスピリッツしか入れられない。
 ベッドも氷で作られている。その上にトナカイの毛皮を敷いて、寝袋に入って寝ころんで、さらにその上からトナカイの毛皮を羽織る。シャワーだけは木造の別棟で温かいお湯を浴びる事ができる。
 僕はそんな部屋ではさすがにぐっすり眠る事ができなくて、別棟の暖かい部屋で眠らせてもらった。だけどその氷の部屋に泊まりたいのなら、ちゃんと泊めてくれる。
 アイスホテルは何から何まで氷で造られていて、教会、扇風機、大きな彫刻、いろんなものがある。元になる氷は湖から切り出してきているのだとか。見た目はとても綺麗なんだけど……。

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image ■ 辰野勇さん(「モンベル」代表)の

『グランドキャニオンの川下り』の話

 我々がグランドキャニオンの川下りと言ったら、グランドキャニオン・ダムから少し下がったところにあるリーズフェリーからスタートして、ダイヤモンド・クリークという場所までの400kmくらいある区間を下ることを意味する。
 一度そのコースを下りだしたら、もうゴールまで舟を上げる場所がない。だから2週間かけて下り続ける。大変だけど、それはもう本当に素晴らしい。
 一般の方が観光でグランドキャニオンに行くと、サウスリムやノースリムという場所で崖の上からのぞき込む形になる。オプションでサウスリムから1日かけてロバに乗ってファントムランチという集落まで下りることもできるけど、それが限界。
 川下りはそのファントムランチ以外、砂浜でキャンプをしながら下っていく。僕は日本人として初めてグランドキャニオンをカヤックで上から下まで下りたんだけど、あまりの素晴らしさにはまってしまい、もう3回も下りている。
 グランドキャニオンは行くたびに違う。毎秒800〜1400tくらいの水が流れているので、場所によってはものすごい激流になる。「ラバーホール」という有名な激流のポイントでは、1つ1つの波が家みたいな大きさ。その中に小さなカヤックで突っ込んでいく。
 静かな川を下っていくと、下の方からゴーッと地響きのような音が聞こえてくる。それは急流が近づいてきた証拠。心臓がドキドキしてきて、本当に口から心臓が飛び出そうな気分になる。
 急流に突っ込む前に、一応、陸から下見をしておく。その時にどのコースを通ったら良いかあらかじめ考えておくんだけど、なにせ川が大きい。実際にそこへ行ってみたら、自分がどこにいるかなんて全然わからない。「アッ!」と気がついたら目の前に「ホール」と呼ばれる洗濯機の数千倍数万倍の大きさはあろうかという渦が待ちかまえている。そこにはまったらとてもじゃないけど助からないので、そこをギリギリでかわしながら進んでいく。
 だいたい20人くらいのグループで下りるので、みんなの食料やテントを積んだゴムボートがちょっとした観光バスよりも大きいくらいのサイズがある。そのゴムボートがその急流へ差しかかると立ち上がってしまう。それくらい激しい。
 そんな激流もスリルがあって面白いけど、ゆっくり流れる大河と1000mの切り立った崖。本当の静寂の中で、鳥が飛んできたり、砂浜ではサソリを見つけたり。テントも張らないで砂浜に寝転がると、崖と崖の間に見える狭い夜空には満天の星。月の満ち欠けも実体験として毎日変わっていく様子がわかる。
 グランドキャニオンの川下りは本当に素晴らしい。

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image ■ 二見眞治さん(スクウェア・エニックス)の

『ドラゴンクエストVIII』の話

 11/27に発売される『ドラゴンクエストVIII』は、真っ直ぐストーリーを進めると、ちょうど良い長さで収まっている。その一方で、やりこみ要素も本当に多い。そして今回は完全にオリジナルの新作で、副題が「空と海と大地と呪われし姫君」とやけに長くなった。
 一番のウリは主人公たちが常に3Dで歩けること。フィールドを歩いていると、遠くの山の中腹に何かが見える。近づいていくと「あ、村だ!」と。さらに近づいていくと、どんどん大きくなってきて、門が見えてきて、その門に入る、という形。これを4年で開発したチームはスゴイと思う。
 もう1つの特徴は「トゥーン・シェイド」という技術。本当はポリゴンの3Dなんだけど、セルアニメのようにしか見えない。この2つの技術で表現能力が格段に上がった。ちなみに鳥山明さんの絵はもの凄くキャラが立っているので、その表現能力で“普通の村人”と描くと「こいつ、絶対に何かある!」と勘違いしてしまうのが難点と言えば難点かも。
 今回は2次元と3次元という大きな変化があったけど、これは慣れてしまえば3次元の方がわかりやすいと思う。小さな子供ほど簡単に順応してしまうはず。
 副題の「呪われし姫君」みたいな存在もあったりしつつ、今回は登場するキャラクター1人1人のストーリーがしっかりしている。ロゴなんかもちゃんとキレイに作っているので、好きな人は見てみると面白いのでは。
 「他人の家に勝手に入って、壺を割ったり、タンスを開けたり」というのは“探せる”というだけで“探さなくてもいい”ので、くれぐれもお間違えなく。でもモチロン今回も探せます。
 昔からシリーズに登場している“荒くれ者”みたいな武器屋のキャラクター。この人が今回3Dになって格好良かったのが、本当に嬉しかった。
 仕事柄、一通りプレイはしたんだけど、発売日以降にもう1度、自分で楽しむためにプレイする予定。なので知り合いから「ここどうやるの?」なんて電話が来ても、たぶん出ない。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
9'18" It's A Good, Good Night Peggy Lee Capitol 7243 8 5454 3 25
17'59" Something I'm Happy Four Freshmen Capitol 7243 4 95002 2 8
23'08" The Hut-Sut Song Mel Torme MCA MVCM-275
33'07" It All Depends On You Frank Sinatra 東芝EMI TOCP-8131
44'44" Chearful Little Earful Ella Fitzgerald Verve POCJ-2178


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