SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2004年9月11日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「一点豪華主義」

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 こだわりの物に絞ってお金を掛ける事を「一点豪華主義」と申します。
 常連のお客さまに教えていただいたのですが、なんでも当店AVANTIにも「一点豪華」な物があるのだそうで。大概の備品は、豪華とまでは行かなくても、それなりにこだわった物を使っているはずなのですが……いったい何なのでしょう?
 そんな謎掛けをしていたら、他のお客さまも「一点豪華」な物についてのお話で盛り上がっていらっしゃいました。せっかくですから、今日はそのお話をここでご紹介させていただきましょう。
 (ちなみにその答えは、右上の写真の中に隠されているらしいのですが……)


image ■ 中村高淑さん(建築家)の

『住宅の一点豪華』の話

 ローコスト住宅や狭小住宅というのは、建築家としては微妙な存在。でも、自慢じゃないけど僕の場合はそういう仕事が多い。
 “ローコスト”というのは、まず予算に合わせることが前提。普通のサラリーマンで7000万〜8000万円が上限になる。その内、土地代に3000〜4000万円くらい掛かるので、上物(うわもの)に掛けられるお金は1000万円台であるケースが一番多い。一番安くて1500万円くらいで出来たこともあった。
 普通にやっていたら高くつくか、安くても面白味のない家になってしまうので、知恵を絞る。ハウス・メーカーだとむしろ高くつく。僕らがお客さんと一対一で話して、工夫をした方が安くできる。「普通だったらこれくらいのグレードを使いますよ」というところをガタッと安くして、浮いた分を別のところに使う。
 ローコストで最初に考えるのは、無駄を省いて合理的にすること。ガチャガチャした形にしないで、なるべくシンプルに。そして省ける場所を省く。僕が良くやる手は、天井を省いたりとか。つまり2階の床をそのまま天井にする。本来はそこに30cmくらいの空間を作って、そこにコードとかを這わすんだけど、それをむき出しにしてしまう。それから面積の大きいところで、フローリングのグレードをすごく安いモノにしてみたり。そんな工夫をして浮いたお金で、吹き抜けを作ったりする。
 一点豪華にこだわるなら、毎日触る場所が良い。究極にお金が無くても、1〜2万円なら何とかなるもの。そこでトイレのペーパーホルダーにちょっと良いものを使うとか、手に触れる“部品”を良いものにする。ドアノブ、蝶番、蛇口、そんなものでも良い。そういうところをケチると、10年20年後悔し続けることになる。
 僕がよく使う水洗のブランドで、北欧の「ボラ」というのがあるんだけど、値段的には2〜3万円しか変わらない。そういう手で触れるものにこだわるのが一番大事。

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image ■ 山本貴代さん(博報堂生活総合研究所)の

『OLの一点豪華』の話

 この4月から「OLチューチューネット」というものを立ち上げて、113人のOLとメールのやりとりをしながら、いろんなOLの情報を教えてもらっている。
 その中で「OLがついつい毎月買ってしまうもの」を聞いてみた。100円ぐらいのものを予想していたんだけど「ついつい2万円のエステ」とか「ついついワンピースを買ったから20万円の旅行」とか、非常に高額で驚かされた。
 パラサイト(実家暮らし)とノンパラ(一人暮らし)という分類もあるんだけど、この傾向にはパラサイトもノンパラも関係ない。パラサイトとノンパラの違いは貯蓄率で、消費率に関してはあまり変わらない。「今を消費する人」が独身女性には多いのでは。
 とは言えこのご時世、ノンパラの暮らしがそんなに楽でないのも事実。つまりそこは一点豪華主義で、倹約するところは倹約している。たとえば、1万円の服を買うんだけど、その直前に買った大根は10円でも安いところを選ぶとか。ポイントはしっかり貯めるし、クーポンもちゃんと使う。こういったところはいかにも女性らしい。だから彼女たちの財布は、そういうポイントのカードやシール、クーポン券などでパンパンに膨らんでいる。
 そうやって貯めたお金をドンと使う形を「凸する消費」と呼んでいる。バブルの頃は常に右上がりで、どんどん自分の生活は拡大していった。隣の人が何かを買えば私も買う、という風潮だった。でも今は、そういうわけにはいかない。本当に欲しいものだけを買う、いらない部分は削る。そういう凸型の消費が中心になっている。
 そんな凸する消費の中で最も高額の商品といえばマンション。最近はマンションを買っている独身女性が多い。それ向けの住宅の企画というのも多くて、一人暮らしの女性のためのキッチンとか、バスルームとベッドルームが近くにあるとか、一人暮らしのための心地よい空間を提供している。
 実は「家を買うと男が舞い込んでくる」というジンクス……というか実例がある。独りで住んでいる女性の家を調査すると、非常に心地よい空間が出来上がっていて、冷蔵庫を開けると作り置きした炊き込みご飯やハンバーグが冷凍してあったり、いつ男の人が転がり込んでも飢えない状況ができている。これを「ラクダ・ライフ」と呼んでいるんだけど、まさに彼女たちの冷蔵庫はラクダのこぶ。休日にせっせとこぶを膨らまして、平日はそれを食べて生きる。そうやってお金を浮かすのがラクダたちの知恵。

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image ■ 森下千里さん(タレント)の

『鏡』の話

 引っ越した時は家具をガンガン買う方。特に鏡が大好きなので、今回は高い鏡を奮発した。
 鏡って、よく見ると実はいろいろな種類がある。たとえば“服屋の鏡は細く映る”なんて言われるけど、あれは本当に細く映る鏡を使っている。鏡によって「あ、この鏡は美しく見える」「うわ、これ不細工にみえるなー」なんて違いが本当にある。
 メイクルームの鏡が不細工に映る鏡だと、不機嫌になる。それはその日の自分がどうとかじゃなくて、いつ行ってもその鏡で見ると不細工に見える。逆に「この服屋の鏡はいつも細く映るよな……」と思っている鏡もあって、自分も多少痩せたり太ったりがある中で、痩せている時にその鏡を見ると細くて細くてしょうがない。細すぎて気持ち悪くなるくらい。
 やっぱり職業柄、美しく映る鏡で自信を持っていたい。私の性格的には「私、今日は不細工かも…どうしよう」なんて考えて仕事をするよりは、「あぁ……私はパーフェクト……」と自信を持って仕事をしたい。
 最近「いいな」と思ったのは、汐留の日テレのメイクルーム。さすがに新しいだけのことはあって気分が良いし、ライティングも良かった。このメイクしている間のライティングもけっこう重要で、気分良く仕事ができるかどうかが変わってくる。
 芝浦の名前も忘れてしまったスタジオは、ライティングも悪いし、鏡に至っては明らかに歪んでいた。メイクさんも「あぁ〜、この鏡はちょっとね〜」と言って、自分の鏡を持ってきて、そっちを使っていたほど。それくらい鏡にはいろいろある。
 今回、私が買ったのは、むちゃくちゃ大きな鏡。扉くらいの大きさがあって、周りも大きな金縁になっている。ただキレイに映ると言うよりは、素直にその日の私を映してくれるので、私の仕事には一番向いていると思う。
 その値段、実に20万円以上。家の中にある家具の中で一番高い。ソファに横たわってちょっと首を振ると、いい位置に置いてある。テーマは「まどろんでいる私」といったところかも。

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image ■ 安西敏幸さん(「ジャズタクシー」ドライバー)

『ジャズタクシー』の話

 普通の個人タクシーなんだけど、真空管アンプを積んで音にこだわっている。こんなことをやっているタクシーは世界でも1台だけ。常識的に考えて、車に真空管を積もうとはしないだろう。でも本当にいい音を聞きたいと思ったら、真空管が良い。
 ヘッドユニットもパナソニック製のものを使って、真ん中に真空管があってレトロチックな感じにしている。普通の人ならカーナビでも積むところなんだろうけど、ほとんど常連のお客さんばかりなので、道を知る必要もないし。
 僕のタクシーに乗ると、中にはわざと道を間違える人もいる。間違えるというか、遠回り。高速道路を1つ先で下りたり、道が混んでいる方が喜んだり。常連客の中には、同じところに行くのに毎回道が違う人もいる。
 この車を買った時点で、まず天井、床下、ドアの内張を全部外して、振動を抑えるマットを貼った。車の中だとドラム缶の中で音を聴いているようなのものなので、変に反響してしまう。そのドラム缶を良いオーディオ・ルームにするところから始めた。
 電源は最初から車についているバッテリー。ただ、7〜8ヶ月に1回は交換している。バッテリーは毎日劣化しているので、音も少しずつ劣化している。ただ毎日聴いているとなかなか気付かないので、変えた時に「あれ?なんだこの音は?!」と驚くほど。
 大雑把に、このジャズ・タクシーを作るのには150万円くらい掛かる。今の車は3台目で、買い換える時に使える部品は流用しているけど、たとえばケーブルは6Nを使っているので、1mあたり4000〜5000円くらい掛かる。このケーブルが22m必要なので、ケーブルだけで10万円を超えてしまう。アンプ関係で50万円以上、ヘッドユニットも10万円、内装の張り替えに30万……などなど。
 そんな事をしていても、料金は普通のタクシーと同じ。でも、十分に元は取らせてもらっている。予約のお客さんは多いし、マスコミで取り上げてくれたりもするし。そして一番重要なのは自分が仕事を楽しめること。そう考えれば150万円なんて安いもの。

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■ 猪野学さん(俳優)の

『プラズマテレビ』の話

 ついに42インチのプラズマテレビを買った。ホームシアターを目指して買ったんだけど、ちょっと大きすぎて見にくいかも。6畳あるかないかの部屋で見ると、酔ってしまうことも。遊びに来た友達も「気持ち悪い……」と言って帰っていく。
 音もそれなり。5.1chじゃないけど、けっこう迫力のある音が出ている。でも5.1chなんかにしたら近所から苦情が殺到しそう。
 ただ、ずっとそのテレビを見ていると、意外と慣れる。「うわ、デカイ!」と思ったのは最初の数週間ぐらいだった。後はもう普通のテレビってこんなもんだっけ?という感じ。
 買ったばかりの頃、仕事がすごく忙しくて、徹夜でカウント・チェックをしなければならなかった事がある。ところが家で見ようと思ったら、デカすぎて上の数字が切れてしまう。もう大慌てで説明書をひっくり返して、画面を下げる方法を探した。結局、なんとかやり方を見つけて、一睡もせずに収録へ行ったんだけど、見栄を張るとろくな事がないと反省した。
 一番の見せ場はスポーツ。サッカーなんかを見ると「あ、実はこの選手が上がってる」なんてことまで分かるようになる。その代わり、普通のバラエティを見てもタモリさんがむちゃくちゃ大きく映るんだけど。
 一番大きいタイプだと、50インチとか60インチなんてものもある。家だと慣れちゃってるんだけど、改めて家電屋で見ると「デカイな〜」なんて。「コレと一緒のヤツ持ってるよ!」なんてちょっと優越感に浸ったりして。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
10'14" The Best Thing For You Jackie & Roy MCA MVCJ-19007
20'19" Fantasico Peggy Lee Capitol 7243 8 56056 28
30'28" That's My Girl Nat King Cole Capitol CDP 0777 780595 2 3
40'34" I'll Gladly Make The Same Mistake Again Dean Martin Capitol CDP 0777 7 98409 2 2
47'10" Someone Like You Four Freshmen Capitol 7243-19175-2-7


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