SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2004年6月19日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「スペシャリティ社員」

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 一口にサラリーマンと言っても、いろんな方がいらっしゃるものですね。ウィークデイでもスーツを着ていない方(―最近はけっこう普通になりましたが)、いつ仕事をしているのか不思議な方、肩書きも謎なら仕事の内容も謎な方……こういったお店で働いていると、本当にいろんな方にお会いできます。
 本日はそんなちょっと変わった会社員のみなさんのお話を、ここでご紹介させていただくことに致しました。私小穴もそのお客さまが何をなさっている方なのか、以前から気になって仕方がなかったので興味津々です。


image ■ 石橋和彦さん(レコード会社勤務)の

『ぶらぶら社員』の話

 ちょっと前まで僕の名刺には「ぶらぶら社員」という肩書きが書いてあった。これは勤めているレコード会社が「何をしても、どんな手を使ってもいいから、とにかく売れる新人を見つけてこい」という意味で与えてくれた肩書き。
 だからその肩書きの約2年間、本当に会社にも行かずにブラブラしていた。それでもお給料も、2年間据え置きだったけどちゃんともらえた。
 その新人発掘部署が設立された時は、社内で公募が行われた。それを見て僕も「楽そうだなぁ」と思って応募したんだけど、50人くらいの応募があって。それでテストが行われて、適当に答えたら合格してしまった。
 ぶらぶら社員の日常はとにかく不規則。よく地方へも行かせてもらって、五島列島や沖縄へもよく行った。さすがに仕事なので、それなりに下調べをして行ったけど。
 街でストリートをやっている人たちを見ることもあるけど、最近はネットも発達しているので、そっちである程度目星を付けて、ライブに行く。でも、熊本へ行ってライブを見てしまったら、もうそこで仕事は終わりなので、あとは馬刺でも食べるかぁ?なんて。いや、クリエイティブだからそういう事も大事で……
 2年間、全国をブラブラした感覚としては、どちらかと言えば西の方が有望な新人が多い。ある時も「オーディションで優勝した子がいる」と聞いて見に行って、「おっ、なんとかなるんじゃないか?!」と感じるモノがあった。
 今はその女の子のアーチストに付いて、ディレクター兼マネージャー兼友達みたいなことをやっている。好きでやっていることのなので、モチベーションはむちゃくちゃ高い。

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image ■ 小野澤忠仁さん(Yahoo! JAPAN)の

『サーファー社員』の話

 僕の所属部署は「サーファー部」。海で波乗りしているわけじゃなくて、「ネットサーフィン」が仕事の部署。もっとも、ネットサーフィンという言葉も最近はあまり使わなくなったけど。
 この部署はYahoo! JAPAN設立当初からあった。今でこそオークションや掲示板などいろんなサービスを提供しているYahoo! JAPANだけど、最初は「検索」だけだった。その検索も、平たく言えば「リンク集」のようなもので、自分たちが面白いと思ったホームページを分類して紹介するというやり方だった。そこで、そのリンク集を作る部署がサーファー部だった。
 ということは、朝から晩までホームページを見続けるのが「サーファー」の仕事になる。普通の会社と同じで、朝9〜10時くらいに出勤して、夕方から夜に大金するまでホームページを見て回る。
 見て回る場所はいろいろ。「ページを作ったので登録してもらえませんか?」というリクエストが送られてきて見る場合もあるし、自分たちで面白いホームページを探してくることもある。特にノルマはないけど、自分たちのサービスを使ってくれるお客さんの顔を思い浮かべながら、「喜んでくれると良いなぁ」と思いながら探している。
 そんな仕事だから、1日の内、寝ている時間以外はほとんどパソコンに向かっていると言っていい。好きでやっていることなので、そんなに苦ではないけど。
 現在、サーファー部には20人ぐらいの人間がいる。大雑把に「Yahoo!としてこういうサービスを作り上げていこう」というルールはあるけど、それ以上は個人の判断に任されている。それをちゃんとやっているかどうかチェックするのがリーダーの仕事。
 Yahoo!JAPANではどの部署でも専門職として採用されている人が多いので、あまり異動はない。だから、今現在サーファーとして働いている人は「サーファーをやりたい」と希望して入ってきた人ばかり。

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image ■ 中村恭子さん(博報堂生活総合研究所)の

『個人的テーマ研究員』の話

 個人的な興味のテーマでも、上司に相談してOKをもらえれば、仕事としてリサーチすることが許されている。
 私が興味を持っているのは「10代」。ずっと地道に機会を探し続けていて、高校にお願いして授業の1コマを貸してもらったこともある。その時は「私が教えるんじゃなくて、私に教えて下さい」という授業にしてもらって、高校生の普段の生活をいろいろ聞かせてもらった。
 とはいえ、さすが学校では聞けることにも話せることにも限界がある。だから渋谷の109やセンター街を徘徊して声を掛けている。でも、キャッチセールスと間違われないようにするのが大変。「博報堂生活総研」なんて会社の名前を言っても、普通の高校生は知らないし。
 だからまず「博報堂という広告を作っている会社があって……」というところから説明を始める。センター街の入り口で声を掛けると、説明している間にセンター街の最後の方まで行ってしまう。それでOKをもらったら、すぐそこにファーストフードのお店があるので、じゃあそこでちょっと話を聞かせて下さい、という感じ。
 だいたい2時間くらい、いろんな話を聞かせてもらう。一番難しいのが、性に関する話。こっちから聞くんじゃなくて、向こうから話すように促さないと、なかなか本音を聞き出せない。そして2時間でどれだけ打ち解けられるかが勝負。そのために、紙に書かれた質問項目を聞いていくようなことはしない。「生声」と言われる“どういう感覚を持っているのか?”を感じるのが大事。
 10代の子と話をしていると、いつも話が上手いのに感心させられる。10代は“10代が世の中でどう見られているか”をちゃんとわかっている。テレビや雑誌での取り上げられ方が一周して自分の中に返ってきているから、みんな最初は「遊んでいて性的に乱れていて……という話を聞きたいんでしょ?」みたいな対応をする。
 同じ相手に2〜3回会うこともあるし、「イベントをやるから」と遊びに誘ってくれた女の子もいた。さすがに私が行くと浮いてしまうけど、意外とみんな、それなりに受け入れてくれるもの。「若い子と同じ感覚を持っているのよ!」なんて態度じゃなくて、「わたしオバサンなんですけど……」と隠さず入っていくのがコツ。

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■ 中沢哲也さん(外資系生命保険会社勤務)の

『外資系の営業』の話

 転職で外資系の生命保険会社に就職した。さすがにそこは完全成果主義。上司はいないし、部下もいない。みんなコピーは自分で取るし、ファックスも自分で送る。まだ働きはじめて1年も経たないけど、慣れるまで時間がかかるかも。
 結果が全部自分に返ってくるかわりに、責任も全部自分にある。だから周りを気にせず、自分の責任で完結できるのは楽しい。それから、スケジュールが仕事に追われるということもない。前にいた会社だったら、「よろしくね〜」なんて言われて仕事がどんどん降ってきた。だから忙しいふりをして、なんとか周りの人に……なんてこともやっていたけど、そんなこともしなくていいのが楽しい。
 そういう環境だから、自分でアクションを起こさないと、何も仕事が始まらない。“受身形営業”なんて1人もいなくて、電話を掛けまくるような、悪い言い方をすると「攻める」営業ばかり。
 時には一日中、家から携帯で電話を掛けて終わることもある。出勤しなくてもいいので、通勤時間も自由。僕は車を持っていないけど、車で営業して回っている人もいる。
 縛る物もないけど、守ってくれる物もない。たとえば守備範囲も決まってなくて、北海道へ営業に行っている人もいた。でも交通費は自腹。一応、金融機関として他人様のお金を預かっているので、成約するごとに会社に戻らなくてはいけない、というルールがあるので、北海道や沖縄に1ヶ月……なんてことはできないけど。
 収入、行く地域、話す相手、全部自分で決められる……というか、自分で決めるしかない。僕の場合は毎年テーマを決めていて、人と会うのが好きなので「1年に400人の新しい人と会う!」というのが目標。
 そういえば会社が変わってから合コンに行ってない。忙しかったからなんだけど、合コンも新しい人と会う良い機会かも。

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image ■ 平岡三知さん(エレクトロニック・アーツ)の

『ゲームマスターとボランティア』の話

 『ウルティマ・オンライン』というゲームはネットワークゲーム。ゲームの中でプレイヤーの手助けをする人が必要なので、24時間態勢でゲームマスターがいる。昼シフトの人もいれば、夜シフトの人もいる。「こんな人がいるので気をつけましょう」みたいなやりとりもあれば、徹底的に張り込みをすることもある。
 パトロールのようなことをするときは、透明人間のような見えないキャラクターになって行くのが基本。ただ、中には見える形で出て行く人もいて、それは普段はプレイヤーとしてゲームに参加している人たち。その人たちが“ボランティア”として、初心者や困っている人を手助けしてもらうようなシステムが用意されている。それが「ボランティア・プログラム」。
 ゲームに初めて入ってきた人を「ヤング・プレイヤー」と呼んでいる。そういう人が来ると、ゲームのシステム側からボランティア・プレイヤーのところへ「ヤングの人が来ましたよ」というお知らせが行く。するとボランティア・プレイヤーはヤング・プレイヤーのところへ行く特殊能力が与えられていて、そこへ行くことができる。
 ヤング・プレイヤーというのは「何がわからないのか、わからない」という状況が多い。戦いの方法がわからないとか、クエスト(課題)を与えられてもどこに行けばいいのかわからないとか、時にはチャットさえできなかったりする。そういう時にボランティアの人がコンパニオンとして「こうすると良いですよ」と教えてあげる。そういう仕組み。
 ヤングの人はボランティアの存在も知らなかったりするので、話しかけられた時点でビックリすることもあるらしい。システムで登録されたコンパニオンじゃなくても、ベテラン・プレイヤーが救いの手をさしのべるということは多い。そういう雰囲気は『ウルティマ・オンライン』の良いところだと思う。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'21" How About You Lucy Ann V.S.O.P. V.S.O.P. #6CD
16'09" Just Friends Dinah Shore RCA BVCJ-1010
24'08" Tea For Two Della Reese RCA BVCJ-2026
34'55" It Could Happen To You June Christy Capitol CDP 7963292
42'27" People Will Say We're In Love Lena Horne BMG 09026 63604-2


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