SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2004年3月6日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「綺麗な空気」

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 今日は久しぶりにいらっしゃった「トラブル家族」のみなさんが、いつものようにトラブルの解決を取手さんへ依頼しているようです。なんでも「次のボーナスで買うのはDVDレコーダーか空気清浄機か」という問題だそうで……取手さんはどんな解決策を提案するのでしょうか。
 ところで、その様子を遠巻きにうかがう店内の他のお客さまには、空気清浄機派の方が多いようです。そのお客さまたちの「空気」に関するお話を少しだけここでご紹介いたしましょう。


image ■ 秋元肇さん(海洋科学技術センター)の

『地球の酸素』の話

 地球の大気の一番の特色は“酸素”があること。金星、地球、火星の3つの惑星にはそれぞれに大気があるけど、火星や金星の大気はほとんどが二酸化炭素。
 なぜ地球にだけ酸素があるのか。実は、地球が生まれた直後からしばらくは、金星や火星と同じで二酸化炭素しかなかった。しかし太陽からの距離が金星ほど近くなく、火星ほど遠くない地球では、水蒸気が冷えた時にちょうど水になる気温だった。その水の中に、光合成をする植物が育ち、その植物が二酸化炭素を取り込んでどんどん酸素を作っていった。
 そうやって今から約6億年前の先カンブリア紀、やっと今の1/100の酸素が大気中に含まれるようになった。そして、そのまだ薄い酸素からオゾン層が誕生し、有害な紫外線が遮られるようになり、ついに生物が陸上に進出できるようになった。陸上に上がれるようになった植物は爆発的に増えていき、現在の酸素の量に至っている。
 今現在、二酸化炭素が増えていると言われている。ということは、相対的に酸素が減っているはず。つい最近までそんなことを調べる必要性がなかったのでデータがなかったけど、調べてみたら二酸化炭素と酸素の逆相関関係が観測された。
 もちろん「酸素がなくなっちゃうから大変だ」なんて問題じゃなくて、まだ人間には感じることのできない、とてもわずかな変化。でも、大気中の二酸化炭素が増えれば酸素は減る。

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image ■ 佐野正剛さん(Wing Oxy Bar)の

『酸素バー』の話

 “酸素バー”は、ちょっと見た感じは普通のバー。でもお酒の代わりに、酸素を送るステーションが置いてある。
 ステーションにはアロマの液が入ったボトルが4本入っていて、好きなアロマを選んだりブレンドしたりしながら、アロマを通した酸素を吸うシステムになっている。アロマのリラックス、リフレッシュ効果、そして酸素の効果を同時にあげる仕組み。
 時間は10〜20分くらい。供給する酸素の濃度は90%くらいあるけど、ボンベとは違って空気中の酸素を濃縮しているので安全。それにチューブを使って吸うので、実際に吸う時には40〜50%くらいになっている。
 効果は、酸素を吸い始めて1〜2分でドロドロの血がサラサラになっていく。さらに10分くらい酸素を吸い続けることで、細胞に酸素が送られて、細胞が活性化する。ダイエット、美肌、肩こりの解消、いろいろ効果は言われているけど、「血をサラサラにする」という効果が根底にある。
 短期的には疲労回復や肩こりに効く。ダイエット効果や美肌効果を求めるなら、個人差もあるけど週5回の1ヶ月くらいの継続で2〜3kg減る人が多い。
 お店に来るのは、平均して男性4割、女性が6割。でもお店側としては男性4割というのは意外だった。というのは、圧倒的に若い女性向けのつもりだったから。ところが50歳以上の男性が健康維持のために来るケースがかなり多かった。女性の方は20〜60代まで、非常に幅広い。
 値段は10分で500円。気軽に吸えるように設定した。
 カプセルに入って全身で酸素を浴びる装置も用意している。これは毛細血管の先端まで酸素が行き渡って、非常に効果が高い。
 おもしろいのが、1時間もこのカプセルに入ると、1cmくらい背が伸びたりすること。横になっている間に背骨、軟骨にまで酸素が浸透して、整体効果で結果的に背が伸びる。
 あのベッカム選手がW杯前に骨折した時も、医療用の酸素高気圧室に入って、非常に早く回復した。それと似たような効果が期待できる。

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image ■ 野口健さん(アルピニスト)の

『山の空気』の話

 8000mを越える世界は、酸素が少ないために体の機能が低下していく。脳も働かなくなるし、内臓も動かなくなるし、血液の循環も悪くなっていく。
 とにかくパワーが出ない。力が出ないだけならまだしも、脳までボケちゃって、しかもそれに気付かない。危ないところを通過する時は、もちろん気をつけなければいけない。それは緊張するということなんだけど、ボケてくるとその緊張感がなくなる。コレは危ない。たとえば、靴ひもを結んだつもりで、ほどけたまま歩いていて、上っている最中に靴が落ちてしまったり。それで足の指が凍傷になってしまう。
 とにかく酸素がないと、普段の生活ができない。しかも空気は目に見えないし、「あって当たり前」と思っているから、ついつい見逃しがちだけど、あれはヤバイ。
 エベレストの山頂、8848mの高さだと、空気は地上の1/3以下。6000m以上の高地に半年〜8ヶ月いると、衰弱して死ぬと言われている。なにせ6000mを超えると、男性の精子も酸欠で死ぬらしい。実は精子は人間の細胞の中でもっとも生命力があって、「精子バンク」みたいに凍らせても死なない。その精子が死んでしまうくらいだから、他の細胞なんかとっくに死んでる。
 だからエベレストに登って日本に帰ってくると、駅の階段でもバテてしまう。今でこそソコソコ足に筋肉が付いているけど、ヒマラヤから帰ってきたばかりの時は、女の子の足みたいに細くなっていた。つまり筋肉の細胞がそれだけ死んでしまっていた、ということ。
 8000m以上の山に登る時は酸素ボンベが必携。ちなみにロシア製が安くて、1本4万円。それで6時間保つ。酸素ボンベにはロシア製とフランス製があって、ロシア製はもともと戦闘機「ミグ」のコクピット用に創られたもの。それが大量に余っているから安いらしい。
 ロシア製には利点があって、チタン製で小さくて軽い。ただ本来は室内用なので、思いっきり叩くと穴が空く。テントの中で酸素が漏れたりすると、火に引火したりして爆発しかねない。
 山岳用の酸素ボンベはスキューバのタンクと違って100%の酸素が詰められている。その100%の酸素をマスクについた袋で外気と混合して吸っている。だからテントの中で漏れたら大爆発だし、飛行機にも積めない。
 エベレストに登って下山していると、ふと視野が狭くなっていることに気付く。それは酸素が切れたせいで、自覚症状がないのが怖い。そして5000mくらいのベースキャンプまで降りてくると、空気が濃いのが嬉しくて仕方がない。8000mを経験すると、5000mでも酸素が濃く感じる。さらに4000m、3000mと下ってくると、空気に湿度を感じられるようになる。あんなに湿度が恋しくなる瞬間もない。
 川があって土があるような所まで来ると、空気が土のフィルターを通っているのか、マイルドな感じなる。この空気は最高。肺胞が生き生きしてくるみたいで、本当に嬉しくなる。そしてチョコチョコと木が生えているような所まで来ると、鼻が敏感になっていて、木の匂い、土の匂いをクンクン嗅ぎまくる。
 8000mの世界は匂いも色もない世界。そこから下りてくると、どこを見ていいかわからなくなるくらい世界がキラキラしている。お姉さんなんかもみんなキレイに見えちゃって、何度か痛い目に遭ってるけど。

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image ■ 川邊陽子さん(ミサワホーム)の

『換気』の話

 昔の日本家屋は風通しが良かったので、特に換気を考える必要がなかった。ところが最近になって、省エネのために機密性がどんどん上がってきたり、シックハウスの問題もあって、換気も考えなくてはいけなくなった。
 去年の7月には建築基準法も改正された。建材からのホルムアルデヒドの放散について規制が加わったことが話題になっているけど、実は「常時換気するシステムをつける」という義務も加わっている。ホルムアルデヒドの出る量をなるべく少なくして、その少ないホルムアルデヒドもなるべく外に排出する、という趣旨。
 単に換気するだけだと暑くなったり寒くなったりするけど、ウチの会社でも研究開発している「熱交換システム」で、外気を温めたり冷やしたりしてから室内に取り込むことが可能になっている。
 ただ、「0.5回換気」といって2時間で部屋の空気が全部入れ替わるような換気システムを24時間体制で動かしていたとしても、石油ストーブなどがついていたら換気は足りなくなる。そういう時は住んでいる人が別の形の換気に気を遣わなければならない。そういった意味では、通常の常時換気システムはあくまでシックハウス対策。
 だからセンサーで空気の汚れを感知して、二酸化炭素の濃度が上がったり温度が上がったりすると自動的に動くような換気システムも開発されている。

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image ■ 村田茂さん(デジモノステーション編集長)の

『空気清浄機』の話

 DVDレコーダーもこれからの必需品だと思うけど、毎日吸う「空気」にもこだわらないとダメだと思う。そこで空気清浄機。
 2000年に「マイナスイオン・ブーム」があって、空気清浄機がたくさん売れた。その時は約100万台も売れたらしいけど、今年は約200万台が売れるのではないかと言われている。
 これまでの空気清浄機はフィルターで集塵するのが主流で、いかにたくさんの空気を吸って、いかに空気を綺麗にできるかに重きを置いていた。そこに今年あたりから、マイナスイオンを放出する、という新発想が加わるようになった。
 マイナスイオンには除菌効果がある。殺菌するところまではできなくても、菌にマイナスイオンをかぶせてしまうことで、活発に活動することができなくなる。
 お勧めなのがシャープが開発した「プラズマ・クラスター・イオン」。クラスターというのは「ブドウの房」という意味で、あんな感じで菌をくるんでしまう。松下電工の「nanoe(ナノイー)イオン」も、水を分解して散布して、同じように菌をくるんでしまう。
 除菌というのは菌を不活性化するだけなんだけど、脱臭の効果も高い。タバコを吸う人、ペットを買っている人、部屋の中で洗濯物を干す人、これは口で説明してもわかってもらえないと思うけど、ビックリするくらい臭わない。肉を焼いても全然大丈夫。
 フィルターもすごく進歩している。日立、ダイキン、三菱あたりは「光触媒」や「プラズマ」で、吸いこんだ空気に含まれる埃や菌を99%も取り除いて放出する。
 空気清浄機を家で動かしていていると、匂いや埃にセンサーが敏感に反応して動き出すのがよくわかる。でもあまりにも敏感で、そのうち「あいつに気付かれないように寝返りを打つ」なんてことを考えるようになる。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'24" Things Are Swingin Peggy Lee Capitol 7243 8 54543 2 5
17'51" Relax Matt Dennis BMG BVCJ-7473
31'00" I've Got You Under My Skin Anita O'day Verve POCJ-1914
39'12" Time Was (Duerme) June Christy Capitol 7243 498319 2 6


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