■ 四方義朗さん(ファッションプロデューサー)の
- 『ブランドのパーティー』の話
ここ最近、日本でもファッション系のパーティーが増えている。特に海外系のブランドは、ショップのオープンやブランドの発表の後に、必ず趣向を凝らしたパーティーを開く。向こうのブランドは、必ずそういう風にして顧客とのコンタクトを取っている。
ブランドがパーティーを開くもう1つの理由は、「Celebrity」、いわゆるセレブと呼ばれる人たちをどうアピールするか、という宣伝戦略から。パーティーにセレブをお客として呼んで、自分のブランドを身につけもらう、それをマスコミが取材する、という効果を狙った販売促進活動。この種のパーティーは本当に増えている。
昔は日本人もパーティー慣れしていなかったけど、ぼちぼちパーティーを開く状況が出来つつあるみたい。『料理の鉄人』以来、料理とかいろんなことで、人が集まって楽しむ方法、みたいな提案が各方面から出されてきている。
僕も以前、アパレル関係の組合のパーティーで演出を任されたことがある。この時はまず、入り口で飽きるぐらい待たせた。「どうなってんだよ?」と苛立つギリギリまで待たせて、入り口を開ける。この「ため」が重要。そして入り口を開けると、真っ暗な中にうずくまっている男がいて、『STOMP』みたいなパーカッション芸を見せる。さらにその男が消えると、今度は『H.ART CHAOS』の美女が頭の上を飛んでいく。そんなアトラクションを見せた上で、料理の方は、道場さん、石鍋さんなど、「鉄人」を5人も揃えた。
このパーティーはなかなか好評を博したけど、こんな風にパーティーでは何らかの「サプライズ」が必要だと思う。やっぱりパーティーは「非日常」だから。
パーティーに出席するにあたって、パリやニューヨークのパーティーで1つ学んだコツがある。それは「挨拶の後は、とりあえず相手を誉める」こと。向こうでは必ず誰かしら女性を連れているので、お連れの女性をなんでもいいから誉める。すると向こうも誉め返すので、そこで「じゃあね!」みたいにスラッと離れられる。日本だと「おお久しぶり!今なにしてるの?」なんて人生話になっちゃって、30分くらい話し込んだり。その話はパーティーじゃなくて、別のところでした方がいい。
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■ SAKURAさん(モデル/コスメジャーナリスト)の
- 『パーティーのファッション』の話
多い時は1日で3〜4本のパーティーを掛け持ちすることもある。ショップのオープンや新作の発表が重なった時は、そういうことも珍しくない。
シーズンによっても違うけど、毎日どこかでイベント・パーティーが開かれていると考えてもいいくらい。ファッション業界だけでなく、映画、食、すべての分野でパーティーが開かれている。
仕事柄、そういうパーティーにはなるべく顔を出している。パーティーでは最新のエンターテイメント情報などが隠されているので、それを感じ取って発信して欲しいというクライアントの要望は強い。
パーティーに行く時は、あまり頑張らない方が良い。「なにかしなきゃ」と思いがちだけど、そうすると失敗する確率が高い。「こういう女性になりたい」と思ってトライするのはいいけれど、それは普段からそういう姿勢でいて、パーティーでは気張りすぎないようにする。
私達には「パーティーだから洒落ていく」という感覚はない。ファッション・モデルという華やかさを提供する仕事をしてきているので、主催者側に対するリスペクトの気持ちを持って、そのブランドの小物を身につけていったりはするけど、フォーマルなパーティーでない限りはラフな格好で行く。パンツ・スタイルでも行ってしまうし、「ドレスを着るのがパーティー」ではない。
自分の中で「華やかに見える」と思っているものは人それぞれなので、「コレじゃないきゃ」ということはない。たとえば私なら、ちょっとキラキラと光るライン・ストーンの靴が今年はたくさん出ているので、そういうサンダルを取り入れるとか。それからネオン・カラーのバッグが今年の秋冬に流行るので、いち早く取り入れるのも良いと思う。
黒いスラックスにそういう靴を履いただけで、今のファッションのトレンドの空気を入れつつ、華やかさを提供できる。他にもベルトとか、小物が比較的簡単。小物じゃなかったら「色」で華やかさを出すとか。洋服が黒ならメイキャップで色を入れるのもアリ。黒は地味に見える時と華やかに見える時がハッキリしているので、口元やアイ・メイキャップに最新のコスメを使えば、簡単に流行の顔になれる。
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■ 田口啓司さん(ポアンドジュウル)の
- 『パーティーの料理』の話
僕らが料理を届けるのは、ファッション界のパーティーがメイン。そうすると、女性はノースリーブでドレスアップ、男性はタキシードでフォーマル、なんて感じの人が多い。
従来のパーティーでは、そういう人たちが片手にはグラス、片手にはお皿、お皿の上にはフォーク、なんて格好で「どこへ行こう…」とウロウロしている。その様子は、見ていて本当にかわいそう。これは料理を提供する側に問題があると思う。
そこで僕たちは、片手にグラスを持って、もう片方の手で簡単につまめる料理はできないだろうかと考えた。かといって、カナッペみたいな定番じゃ見栄えもしないし、お腹いっぱい食べる気にもならない。
そこでまず思い出したのが、京料理の八寸。前菜の盛り合わせみたいなもので、色もキレイだし、旬のものを使って、立体的な作りになっている。そこに『マンボウズ』で無国籍料理の試行錯誤をした時の経験を生かして、見た目も美しく、それなりにボリュームがあって、しかも指でつまんで食べられる料理を考え出し、「フィンガー・フード」と名付けた。
アパレル関係だと外資系の会社も多くて、そこの外人に「カナッペ」と言ってしまうと、パンの上にちょっと何かを乗せた程度のものだと思われてしまう。そこで「フィンガー・フード」という言葉を使うことで、そうじゃないということをわかってもらえた。
最近は、海外の雑誌を見ると「え?これポアンドジュウルじゃないの?」と思うこともしばしば。たとえば、ウチは銀食器じゃなくてカラフルなアクリルのお皿を使うようにしたんだけど、それは雑誌に載ってから、どこのケイタリング屋さんもマネをするようになった。
ちなみにこのアクリル皿、もともとは1999年あたりから、どこのパーティーも「21世紀」を意識したものになってきたために考え出した。各ブランド店がリニューアルして、21世紀っぽくなっていき、どうも従来の白皿や銀食器が似合わない。それでアクリルの皿を使うようになった。
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■ 斉藤和弘さん(「GQジャパン」編集長)の
- 『パーティーの本来の姿』の話
六本木ヒルズのオープンの前の晩、54階のヒルズ・クラブを貸し切って、『GQ JAPAN』の創刊記念パーティーをやった。パーティーといっても、特に何かをしたわけじゃない。夕方5時から夜11時まで、一応、話題の六本木ヒルズという場所だけは提供するので、夜景と食事だけはお楽しみいただけます、という趣旨で、1000人に招待状を送った。
そんなに人は来ないだろう、と思っていたら、集まった人はなんと2200人。僕もホストとして入り口に立っていたけど、6時間立ちっぱなしだった。用意していた名刺250枚もキレイに無くなったから、初対面の人だけで250人もいた計算になる。誰かに挨拶をしたら右肩を叩かれて、その人に挨拶をしたらまた違う人に右肩を叩かれて……と、ずっとぐるぐる回りっぱなしで、夜の9時には完全に目を回してしまった。パーティーなんてやるもんじゃない。
パーティーに呼ばれた時は、15分以上その場にいないようにしている。挨拶しなくちゃいけない人に15分以内で挨拶だけはして、「来ましたよ」という証拠だけ残して、スッと消える。そうでもしないと身が保たない。
去年、ルイ・ヴィトンが表参道のショップをオープンした時に、神宮の絵画館を使った大パーティーが催された。一説には費用が3億とも5億とも言われるパーティーで、その時に、これがこの形のパーティーの集大成だと思った。だから、あの路線のパーティーは、もうやらない方がいい。なにせラクダがいて、鷹狩りの鷹が飛んでいるんだから。もしパーティーをやるなら、別の形にするしかない。『GQ』のパーティーも、その発想で「なにもやりません」というパーティーだった。
実はその2週間くらい前に、『VOGUE』という雑誌の方でもパーティーをやった。渋谷の「WOMB」というクラブで夜の8時から朝の5時までだったんだけど、こちらもなにもしないのに、1500人くらいの人が集まった。
2つのパーティーをやってわかったのが、「なにもしないと人が帰らない」ということ。イベントが無いぶん、みんな人と喋るしかない。だからみんな喋りまくって、なかなか帰らない。そして『VOGUE』と『GQ』のパーティーが終わった後に、出席者から言われた言葉が「こんなに良いパーティーはなかった」だった。
最近のパーティーは「新製品を発表する」「お店がオープンする」みたいな明確な目的があって、そのアナウンスさえ聞けばOKみたいな感じになっている。だけど、本来のパーティーはそういうものじゃない。普段は接点のない人と人が、ある空間にある時間いることによって、違うものが生まれてくる。その本質が、最近のパーティーにはなかったんだ、ということに気付かされた。
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■ 浅野則之さん(SUNプロデュース)の
- 『ヴィトンの絵画館パーティー』の話
いつからか、「よくこの場所が借りられたね」と言われる会場を使うということに、ブランドがステータスを置くようになった。
ルイ・ヴィトンがパーティーをやった神宮絵画館なんか、その最たるもの。あの場所は明治神宮の持ち物なので、一番最初のジョルジオ・アルマーニの来日で借りた時は、明治神宮の権宮司さんを紹介してもらって、便宜を図ってもらった。
芝浦の倉庫もかなり大変。船が横付けできるくらいモロに海に面しているので、東京都の港湾局の許可を取らなくてはならない。しかも条例で「倉庫以外に使ってはいけない」とあるので、なかなか許可が下りない。若者のクラブ・イベントと違って、1000人以上の人を集めて派手なことをやるので、黙ってやるわけにも行かないし。
絵画館パーティーでは、正面の100m以上ある壁全面に、10台の大型プロジェクターを並べて映像を流した。こういう事をやると、広告条例にも引っ掛かりかねないので、やはりあらかじめ許可を取る必要があった。
ルイ・ヴィトンのパーティーで、ラクダを歩かせたのは、本当はパリからホワイト・タイガーを連れてくるつもりだった。コブラや白頭ワシも連れてきて、猛獣を並べる予定だった。それでいろんな手続きを調べて、検疫の書類なんかも揃えて、実行に移そうとしたその時に立ちふさがったのが、ワシントン条約だった。
ところがいろいろ調べていく内に、1つだけ抜け道があることに気付いた。それは「サーカスのためなら輸入できる」という抜け道。それならなんとかなるかもしれない……と思って頑張ったんだけど、結局ホワイト・タイガー1頭を連れてくるのに、もろもろ2500万円もの費用がかかることがわかって、諦めざるを得なかった。
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放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 9'16" |
Puttin' On The Ritz |
Judy Garland |
Capitol |
CDP 7 98477 2 |
| 19'10" |
Oh! Look At Me Now |
Lurlean Hunter |
RCA |
BVCJ-2034 |
| 29'44" |
A Fine Romance |
Stacey Kent |
Candid |
KICJ 433 |
| 40'44" |
Teach Me Tonight |
Elisa Fiorillo |
King Record |
KICJ 443 |
| 46'30" |
The Party's Over |
Nat King Cole |
EMI |
CDP 7 48614 2 |
|