■ 飯塚新真さん(昭文社)の
- 『地図の製作』の話
日本の地図は、まず国土地理院や地方自治体が基本となるものを作る。でもその地図には、山や川などの基本的な地形が乗っているだけで、お店や住所が載っているわけじゃない。
それだけでは地図として使いづらいので、住所を書き込み、道路の名前を調べ、生活に役立つように編集するのが僕らの仕事。だから調査員が現地を歩き回って、情報を集めるところから仕事が始まる。地域によっては冬になると雪が積もって歩けなくなることもあるので、夏の間に集中的に調べたり、この辺はいくらデジタルな時代になっても変わらない。
普通、地図が変わるというと、六本木ヒルズができたりだとか、丸ビルが建て変わったりだとか、こういう目立つところは誰でもわかりやすい。ところが世の中、地味なところもいろいろ変わっているもので、たとえば「何丁目何番」なんて住所も、団地ができたり区画整理が行われたりで、全国で見渡すと結構な場所で変わっている。
普通、地図の製作に携わっていなければ、たまに友達から「住居表示が変わりました」なんて手紙が来る……ことがあるかもしれない、ぐらいだと思う。でも全国の地図を作っていると、驚くほどいろんな場所で住居表示の変更が行われているのがわかる。そういうのを見ていると、「日本もどんどん変わっているだなあ」なんて感じたりする。
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■ 纐纈公夫さん(大屋書房)の
- 『古地図』の話
古地図にもイロイロあるけど、江戸時代の「町図」は需要と供給が圧倒的に多かったので、残っている数も多い。なにせ江戸の町は、元禄の頃にはいわゆる「100万都市」だったから、地図がないと困ったのだろう。
町図には多分に「タウンガイド」的な要素もあった。特に需要があったのは、大名屋敷へ納品する町人たち。改易などでどんどんお屋敷の場所が変わったので、最新の地図が必須だった。それで江戸城のお勝手口とも言うべき半蔵門の前から四谷にかけて、地図屋などが軒を連ねた。
江戸城自体の地図は、そんなに変わるものでもないし、必要とする人もそれほどいないので、あまり需要はなかったらしい。逆に、今現在も需要が多く、当時もそうであっただろうと思われるのが町屋の地図。
江戸以外なら、京都、大阪、それから名古屋あたりが当時からの大都市。名古屋の場合は「徳川家のお膝元」ということで、軍事的な秘密保持のために地図の配布は禁じられ、その結果、当時の地図はほとんど残っていない。それから京都の古地図はけっこう残っているけど、今とそんなに変わっていないから、古地図としての面白味はない。
世界へ目を向けると、ロンドンとパリ、ベルリン、これらの大都市と較べても、江戸の町ほど地図が発達していたところはない。その最大のポイントは和紙。折り曲げに対する耐久性がずば抜けているので、大きな地図を折り畳んで使うことが可能だった。
和紙というのは世界に誇れる文化で、ロンドンの有名な植物園でも、資料の補修には和紙が指定されているほど。日本人は和紙をもう一度見直した方が良い。
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■ 時田貴司さん(スクウェア・エニックス)の
- 『RPGの地図』の話
ロール・プレイング・ゲーム(RPG)の地図は、見た目としては地図だけど、内部的には「鍵」と一緒。たとえばファイナル・ファンタジー(FF)なら「飛空挺を手に入れて、島を発見する」というのが、ドラクエなら「何とかの鍵を見つけて、どこかへ行けるようになる」だったりするけど、それは基本的に同じこと。
僕はFFの1作目でグラフィック・デザインのスタッフとしてモンスターの絵を描いていたんだけど、その時に面白いと思った仕掛けがあった。「鷹の目の町に重要な人物がいる」なんて情報を得て、飛空挺で上空から下を眺めると、半島が鷹の顔をしていて、目のところに町がある……という仕掛けだったんだけど、スタッフでありながら「鷹の目の町ってなんのことだろう?」と思った。
最初にゲームへ地図の概念を持ち込んだ人は凄いと思う。普段の生活でも人を誘導するために地図を書くけど、ゲームもプレイヤーを誘導することで楽しんでもらうものなので、こんなに便利なものはない。一番ありがたいのが、地図は「上が北」と決まっていて、誰もがそれを知っていること。だから最近の3Dゲームだと、全方位になってしまって、方向音痴の人が遊べなくなっている。
昔のファミコンやスーファミの時代は、地図も全部チェスみたいなコマで構成されていた。よく考えたら、もっと昔から伝わるチェスも将棋も、全部マス目とコマのゲーム。だから面白いゲームというのは、結局そこに帰るのかもしれない。
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■ 古賀珪一さん(日本オリエンテーリング協会)の
- 『オリエンテーリング』の話
オリエンテーリングは、極端に言えば、スタートの時に地図を渡されて、その地図に示された標識をたどるゲーム。チェックポイントにはホッチキスのような道具が置いてあって、それで自分のカードに印を付けて、そこを通った証拠にする。最近では電子パンチといって、JRのSUICAみたいな電子カードも使われている。
通常、チェックポイントは10〜15箇所程度。その間をどんなルートで歩くかは、もちろん各人が地図を見て下した判断による。そして、行けると思ったルートがダメだった時に、どうリカバリーするか。こういったことを競うのがオリエンテーリング。
トップクラスの選手ともなると、地図を見ながら走って移動する。足元にも注意しなくちゃ行けないし、頭の方も木の枝に気を付けなければいけないんだけど、眼鏡が吹き飛んでしまうくらいのことはザラ。
地図を読みとる競技なので、1度正式な大会で使ってしまった場所は、ヨーロッパなどでは5年は使われない。しかも競技に使う地図を作ること自体が、2年くらいかかる。というのは、オリエンテーリングで使う地図は、市販の地図とはかなり違うから。普通の人なら地図を見て「林がある」ということがわかればいいけど、オリエンテーリングでは「林の下には草が生えているかどうか、水たまりのようなものはないか」ということまでわからなければ困るので、そういうことまで国際基準に沿って色分けして書き込まれている。
とは言っても、競技の最中に道に迷ってしまうことも多々ある。歩測を忘れたり、目印の岩を勘違いしたり、ほんのちょっとしたズレが原因で、全然違う場所でチェックポイントを探していたりする。
自分のいる位置を正確に把握するためには、歩測は欠かせない技術。地図上の自分の現在位置を指で押さえて、方角を決めて、コンパスで計った距離だけ歩測をしながら移動する。日本人は細かい工夫が好きだから、赤いビニールテープで矢印を作って爪に貼って、より正確な位置を把握しようとする人もいる。さらにそこに1mmきざみの目盛りを打って、コンパスを使わなくても距離が測れるようにしたり。
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■ 寺本広幸さん(ゼンリン)の
- 『カーナビ』の話
全国の地図を作るのに、年間の延べスタッフが28万人。これだけの人間が、毎日どこかしらの調査をしている。
ゼンリンではカーナビの地図も作っている。カーナビで目標物としてよく使われるのは、ガソリンスタンドやコンビニ、それから銀行など。最近は銀行がよく変わるので、非常に困る。それでも改訂しないわけにはいかないので、もちろん毎年改訂する。地図データは買った時のまま、という人もいるけど、せいぜい7〜8千円なので、なるべく最新のものを使って欲しい。
遠い将来の話だけど、一切運転をしなくても、すべてをカーナビ任せで目的地にたどりつけるような日が、いつかは来ると思う。そんな未来を目指して、まずは地図を作るところからはじめている。
近い未来の話なら、よりリアルな3Dの地図を表示するかが今の研究課題。街並みの風景をビデオで撮影したりして、現実の街並みに近い画面を作る研究が進められている。ゲームの『グランツーリスモ』では迎賓館がリアルに再現されていたけど、ああいう画面のカーナビが、近い将来に出てくるかもしれない。
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放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 7'34" |
A Long As I'm Singing |
Bobby Darin |
Capitol |
CDP 7916 25 2 |
| 20'33" |
I Was A Little Too Lonely |
Nat King Cole |
Capitol |
CDP 7 48328 2 |
| 27'19" |
On The Street Where You Live |
Peggy Lee |
Capitol |
TOCJ-5418 |
| 39'43" |
Yes, I Know When I've Had It |
Shirly Horn |
Impulse |
GRD 138 |
| 47'18" |
Hit The Road To Dreamland |
Dean Martin |
Capitol |
7243 8 29389 27 |
|