■ 進藤晶子さん(フリーキャスター)の
- 『発音』の話
小さい頃、母が絵本や児童文学の読み聞かせをしてくれた。母は物語を読むのが本当に上手な人で、今でも強烈な印象が残っている。そうやって育つうちに、「私も子供に本を読んであげられるといいな」なんて何となく思うようになって、それがアナウンサーになろうと思った原因の1つだと思う。
私がTBSの試験を受けた時は、受験者が2000〜3000人くらい。その中から女性で合格したのは、私ともう1人だけだった。当然のことながら受かるなんて思っていなかったので、他の会社にもいっぱい願書を出していた。何の縁かTBSで採用してもらったけど、そうじゃなかったら今頃は大阪でボーっと暮らしていたかも。
アナウンサー試験は、実技が多いのがちょっと変わっている。「うまく話す」ということは要求されないけど、声質や口の中の構造など、潜在的な能力を見るんだと思う。
私は大阪出身だけど、言葉で困ったことはあまりない。おそらくテレビやラジオで、それなりに標準語が身に付いていたのでは。ただ、細かいところはなかなか直らなかった。たとえば「ネクタイ」の「ク」。これは「無声化」と言って、発音が弱くなるのが標準語の発音。関東の人は自然にそうなるんだけど、大阪の人はみんなハッキリと「ク」と発音する。「近畿地方」の2つ目の「き」なんかも同じ。
そういう細かい違いを、大先輩に指摘されながら勉強した。そういう時のモチベーションは、やっぱり「いつか私も後輩に指摘してやる……」だったりして。
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■ 大下容子さん(テレビ朝日アナウンサー)の
- 『30過ぎのアナウンサー』の話
女子アナも30を過ぎると、お正月の特番で晴着を着て……なんて仕事は少なくなる。私がプロデューサーだったら、そういう仕事はやっぱり若い人の方がイイと思うだろうし、ある意味当然だと思う。
でも最近は、30を過ぎてもそういう仕事を続ける人が徐々に増えつつある。それなりに役割を与えてもらっているというか、私としてはラッキー。「アナウンサー30歳定年説」なんてまことしやかに囁かれていて、私も不安に思っていたけど、実際になってみたら、思ったほど変わらなかった。
最近反省しているのは、「テレビに出る時は自分を作ってしまう」ということ。たとえば番組で結婚の話題になると、「大下さんもねぇ……」なんて必ず私に振られるんだけど、そういう時に、つい「そうですよねぇ、私も早くそういう風になりたいです」なんて答えてしまう。それは、そう答えた方が丸く収まるから、というだけで、本当にそう思っているワケじゃない。でも「いえ、私はこれでも楽しくやってます」なんて言っちゃったら、見ている方が痛々しいんじゃないか……などとつい考えてしまう。
今度はちゃんと、自分が本当に思っていることを喋ろう、そう考えている。ただ結婚の話題については、ボチボチ聞かれなくなりそうだけど……
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■ 小島奈津子さん(フリーキャスター)の
- 『生放送』の話
「めざましテレビ」の仕事は9年間続けた。いつの間にか、という感じで、私だって最初から「9年やって」と言われたら、できなかったと思う。でも、やっている間は充実感があった。
朝が早いから、夜は早く寝なきゃいけなくて、10時には寝よう……として10時半から11時くらいに寝るのが普通だった。それで起きるのが2時45分。普通の人なら、ヘタをすればまだバーで飲んでいる時間だけど。会社へ行き、4時半から打ち合わせが始まり、番組が始まるのは5時25分。
どのコーナーを何時何分にやる、みたいな構成はあらかじめ決まっているけど、その通りに行くことはほとんどない。そこで重要になってくるのが「命のイヤホン」。そのイヤホンは副調整室とつながっていて、「時間が押してますから巻いて下さい!」とか「この質問で終わりにして下さい!」なんて指示が聞こえてくる。あれがなければ生放送はできない。
生放送の番組をよ〜く見ていると、ときどき不自然なタイミングで「ハイ!」なんて返事をしていることがあるけど、それは副調整室からの指示につい返事をしてしまっているんだと思う。たとえば『ニュースステーション』の久米さんも、VTRがなかなか出ない時に「どうしますか?」なんて言うことがあるけど、あれは副調整室に対するメッセージだと思う。
ディレクターによって、指示の上手い下手もある。上手い人は言葉の切れ間にスッと指示を入れてくれる。あまり嬉しくない指示というのもあって、せっかくのニュースを「時間がないからカットします」と言われると、ガッカリ。映っていない時に一生懸命ジェスチャーで「入れてよ!」とアピールしたり。でも、その姿が間違って映っちゃうと、建て直しが大変だけど。
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■ 長野智子さん(キャスター)の
- 『報道とバラエティ』の話
フジテレビに入社して、新人アナウンサーとして忙しい日々を送っていた1985年8月12日、「日航機墜落」という大事件が起こり、私はその時、たまたま報道センターに居合わせた。
夜通し中継していたのは、露木茂さん。夜が明けて、いったん中継が終わったのに、また「5分後に特番入るから!」という声が上がって、報道センターのモニタを見たら、そこには生存者の川上慶子さんの姿が映っていた。ところが現地のレポートがまったく入ってこない。それでフジテレビの報道センターは完全にパニックになった。
ところが露木さんだけはまったく動じず、手元にあったニュース用の原稿をバサッとゴミ箱に捨て、「生存者が発見されました」の一言からついに30分間、原稿無しでニュースをやってしまった。
この姿を間近で見て、全身鳥肌が立つような思いだった。それが、アナウンサーになって何をすべきか分からなかった私が、報道キャスターを目指そうと決めた瞬間だった。
ところが、その年の秋の改編で部長に呼び出されて、「長野クン、秋から『ひょうきん族』だから」と言われて、目が点。「あの〜、私、朝のニュースをやってるんですけど……」とは言ったんだけど、「いいのいいの、よろしくね」って言われて、完全に方向転換。
実は当時、ゴールデン・タイムで女子アナがあんなに目立つのは、他に『なるほど・ザ・ワールド』の増田由美さんくらいしかいなかったので、とても光栄な話ではあった。その一方で、いろんな人に相談すると「……2度とニュースは読めないね」って言われたけど。
で、結局やることになって、最初は「ものすごい勢いで自分が知られていく」ということが怖かった。街を歩いていても、後ろから子供に跳び蹴りされて「『ひょうきんベストテン!』って言え!」なんて言われたり。でもビートたけしさんとか明石家さんまさんとか山田邦子さんとか島田紳助さんとか、とにかくスゴイ人たちと一緒に仕事ができたので、それはすごく楽しかった。収録が終わった後の、反省会という名の飲み会も、いつも朝まで続いくのが大変だったけど、それもいい想い出。
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■ 森富美さん(日本テレビアナウンサー)の
- 『鼻血とお腹の虫』の話
本番中に鼻血を出してしまったことがある。それも2回も。
テレビの収録スタジオは、足元が寒くて、顔が暑い。だから顔が火照っている上に、花粉症で粘膜が弱っていることもあって、クシャミをしたら鼻血がタラッと……
慌ててみんなが集まってきて、VTRが流れている間になんとか鼻血を止めようと、あらゆる手を尽くしてくれた。後頭部を叩く人もいて、目と目の間をつまむ人もいて、メイクさんはティッシュを持ってきてくれて。どれが効いたのかは定かじゃないけど、どうにか鼻血は止まって、テレビに映ってしまうことだけは幸い避けられた。鼻水くらいだったら、ハンカチで誤魔化すこともできるかもしれないけど、鼻血だけはフォロー不可能。まさかティッシュを詰めて映るわけにもいかないし。この時だけは、生まれて初めてご先祖さまに祈った。
『ザ・ワイド』の前は『あさ天ファイブ』という朝5時の番組をやっていて、この時は「空腹」が大敵だった。お腹が鳴ってマイクに入ってしまうくらいならまだマシで(実際に何度かあった)、貧血を起こして脂汗がダラダラ出てきたことがある。その翌週から、私だけスタジオにお菓子を持ち込んで良いことになった。
今の『ザ・ワイド』は座っているので、さすがに貧血で倒れそうになることはないけど、後半の久能さんがニュースを読む頃になると、お腹は盛大に鳴っている。噂では、その時の私のマイクは切られているらしい。だから急に予想外のところで喋っても、私の声は入らないとか。
さらに久能さんのニュースが終わると、私のコーナーが待っている。原稿を読もうとアナウンサー流の腹式呼吸をすると、またお腹が盛大に鳴る。大きく息を吸うと鳴ってしまうのかと思って、小さめに息を吸うと、今度は声も小さくなる。すると音声さんがマイクのレベルをあげるので、余計にお腹の音を拾ってしまう、という悪循環。
こんなアナウンサー、音声さんも大変だろうなと、いつも申し訳なく思っている。
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放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 8'10" |
The Gypsy In My Soul |
Doris Day |
Columbia |
4757 492 |
| 16'02" |
Something Happens To Me |
Blossom Dearie |
Daffodil Records |
CDL-57 336 |
| 28'04" |
The Lady's In Love With You |
Annie Ross |
Paciffic Jazz |
TOCJ-5349 |
| 41'18" |
We Got Us |
Steve Lawrence & Eydie Gorme |
Jasmine |
JASCD 600 |
| 48'17" |
Goody Goody |
Caterina Valente |
RCA |
BVCJ-1009 |
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