■ マーク・矢崎さん(神秘研究家)の
- 『干支』の話
東南アジアの伝説なんだけど、ある時、神様が「その年の代表の動物を決める」と言って、動物を集めたそうな。その時に集まった12番目までの動物が「その年の代表の動物」を順番に務めるという事になり、それが「干支」として伝わっている。
その伝説では、神様の話を聞いたネズミが、いつも自分を追い掛けてくる猫にはあえて教えないようにした、とされている。だから干支には猫が入っていない。それから、神様の元に集まる時に、ネズミはウシの頭の上に乗っていて、ゴールの直前に飛び降りて1番をもぎ取った、という事になっている。だからネズミは十二支の筆頭だし、子年生まれの人は「頭の切れるアイデアマン」と言われる。寅年の人なら「けっこう突っ掛かってくるタイプ」とか、亥年なら「猪突猛進、一本気」と言われる。
干支の漢字が特殊なのには、いろんな説がある。一説には「樹が大きく育っていく様子を12の干支に当てはめた」とも言われている。「子」という字は地面から芽がちょっとだけ出ている様子。「丑」という字はそれが少し成長して双葉に分かれる直前。ずっと成長して8番目の「未」は大きく茂った夏の木の様子。それからだんだん葉っぱが落ちていって…ということらしい。
十二支というのは干支の「支」で、「干支」にはもう1つ「干」という周期もあって、「干」と「支」には60通りの組み合わせがある。今年は「干」の方では「この10年の締めくくりの年」にあたり、一方「支」はご存知の「未」。樹の茂ったジャングルは「先が見えない過渡期」も意味するので、今年は「先の見えない中、けじめを付けるために試行錯誤を繰り返す」という1年になる。
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■ 大内輝雄さん(ウールマーク・カンパニー)の
- 『羊と人間の歴史』の話
羊の原産は中東。歴史の教科書に出てくるチグリス・ユーフラテスのメソポタミア文明で、すでに羊が飼育されていたことがわかっている。たとえば旧約聖書の出だしで、アブラハムが神様と契約して、新しい天地を求めて旅に出る、という下りがある。このアブラハムは何千頭もの羊を持っている大金持ちだった、という描写もあるし、それ以外にも旧約聖書には羊が出てくる下りがたくさんある。
どうも当時は、羊を何頭持っているかがお金持ちの指標だったらしい。資本とか資本金という意味の「Capital」という言葉も、言語学的には「羊の頭」という言葉から来ているとか。実際、古代オリエントからギリシャ、ローマ、スペインあたりの国家収入は、羊毛の売り上げにかなり依存していたらしい。ルネッサンス期の名家メディチ家も、羊毛・毛織物の貿易で財をなした家だった。
イギリスの考古学者によれば、羊というのは犬の次くらいに家畜化された動物ではないかと言われている。イラクの北の方にシャニダールという渓谷があって、ここはネアンデルタール人の頃からずっと人類が住み続けている場所。その渓谷にある1万年以上前の居住地から、子羊の骨が大量に見つかった。その骨の量からして、おそらく羊を家畜として飼っていたのではないかと考えられた。
ただし当時は、まだ毛を刈って糸を紡ぐ技術がなかったので、毛皮のまま身にまとっていたらしい。それが8000年ほど前になって、糸を紡ぐ技術が編み出され、布を作るようになった。それ以来、羊は単なる食用の家畜ではなく、何度も毛を生産してくれる貴重な人間のパートナーとして現在まで至っている。
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■ 宮崎真由美さんと中田たかおさん(マザー牧場)の
- 『牧場の羊』の話
羊は大人しいというよりは、臆病な動物。だから常に群れじゃないと行動できなくて、1匹だけになるとパニック状態になってしまう。それを捕まえるのがいつも大変で…
ショーの時は、羊に芸を教えるというよりは、羊のやったことに私たちが肉付けをしていく方が楽。隣のエサを食べちゃったり、呼んでもいないのに出てきちゃったり、いいボケを天然でやってくれる。基本的にエサ欲しさに人間の後ろを付いてくるだけで、芸を自発的にすることはない。
羊は、見ているだけで動きがおもしろいので、初めて見る人はそれが芸だと思ってしまうかも。呼吸をする時の顔を振る仕草に「みなさんの人数を数えていますよ」とナレーションを付ければ、それらしく見える。
ウチの牧場は「羊の大行進」といって、150頭の羊の群れを山の上からお客さんのところまで一気に下ろすのが、羊のショーの最大の見せ場になっている。手を伸ばせば触れそうなところを羊が勢いよく走っていくので、これは迫力満点。他ではちょっと見られないと思う。
羊は、実際に触ってみると、想像とかなり違う。馬や牛は、犬と似た感じ…というとまた微妙に違うけど、大筋あんな感じでツルツルしている。でも羊に触ると、馬や牛とはかなり違った、すごいフワフワ感がある。それ以外にも、「ラノリン・オイル」という脂を分泌していて、毛を刈ったばかりの羊を触ると手が脂だらけになるとか、角には途中まで血が通っているので、触ると暖かいとか、羊は実際に触れると、新しい発見が一番多い家畜。
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■ 河野透さん(レストラン『モナリザ』)の
- 『羊料理』の話
フランス料理では、羊料理は欠かせない。メニューには1年を通して羊料理がなにかしら載っている。最近は流通も良くなって、本来は春が一番おいしい羊も、季節の逆転している南半球から持ってきたりして、いつでも美味しい羊が食べられる。
羊のブランドとして一番有名なのは、ノルマンディ地方のアニョー・ド・レ(乳のみ子羊)。海からきた塩味の牧草を食べているので、少しずつ塩が入っていって、おいしくなっていると言われている。
原則的に羊は、一番幼いアニョー・ド・レが一番おいしくて、その次がアニョー(子羊)。もっと成長したムートンになると、臭みが出てきて食べられない人が多くなる。『モナリザ』で出している羊料理は、「岩塩包み」といって塩と小麦粉とハーブで練ったパイ生地で子羊のロース肉を包んで焼くんだけど、これなら羊料理が嫌いな人でも食べられると思う。
「岩塩包み」なのに小麦粉やハーブを使っているのは、塩だけだと日本人にはしょっぱすぎるから。小麦粉やハーブで塩加減をやわらげて、焼いた後に20〜30分くらい寝かせる。そうすると肉汁がうまく回って、切った断面がピンク色の、きれいな焼き上がりになる。これが焼きたての肉だと、肉汁が落ち着いてなくて、切った断面は真っ赤。せっかくの一番おいしい肉汁もこぼれてしまうんだけど、寝かせてやると肉汁がこぼれない。
この料理は『モナリザ』で出している料理の中でも特にオススメ。これを食べに来るという人もいるくらい。
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■ 斉藤節子さん(チーズ専門店『フェルミエ』)の
- 『羊のチーズ』の話
日本で一番知られている羊のチーズは、イタリアの「ペコリーノ・トスカーノ」や「ペコリーノ・ロマーノ」。そのまま食べてもおいしいし、イタリア料理で使われることも多い。
もちろんフランスにも羊のチーズはたくさんあるし、スペインやポルトガルはむしろ羊のチーズがメインなくらい。残念ながら日本にはあまり入ってこないので、あまり知られていないけど。
羊は2月頃に子供を産むので、その直後が一番濃厚なお乳が採れる。だからその時期に仕込んだチーズが一番おいしいとされている。だけどその後も子羊はお乳を飲むので、8月くらいの夏の元気な牧草を食べて、カロチンをたっぷり含んだお乳で作ったチーズもおいしいと思う。
ロックフォールという有名な青カビのチーズも、実は羊のチーズ。ロックフォールというのは村の名前で、そこの鍾乳洞がチーズを熟成させるのに向いているということで、近隣のピレネーあたりから羊のチーズが持ち込まれて、ロックフォールというチーズが生まれた。
塩っ辛いロックフォールは、「ソーテルヌ」というボルドーの甘いワインとよく合う。イギリスならスティルトンというやはりブルーチーズを、ポートワインに合わせるし、ちょっと変わっているけどそういう楽しみ方もある。
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放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 9'00" |
Ridin' High |
Mark Murphy |
DECCA |
DL8632 |
| 20'29" |
The Lonely Goatherd |
Harry Connick, Jr. |
Columbia |
CK86077 |
| 29'52" |
You Must Have Been A Beautiful Baby |
Hi-Lo's |
Hindsight |
HCD603 |
| 36'52" |
Tonight |
Jackie Paris |
MCA |
MVCI-23059 |
| 47'36" |
Say Cheese |
Jackie & Roy |
Universal |
KOC-CD-792 |
|