■ 犬養裕美子さん(フードライター)の
- 『レストランの取材』の話
雑誌でレストランを紹介するのは、いろいろと気を使う。この雑誌ではこういう紹介の仕方ができるからやるとか、文章のスペースが足りなくてちゃんと紹介できないからやめておくとか、いいレストランだからなんでも紹介するというわけにはいかない。
1年間で約1千軒の店に食べに行く。お昼と夜は普通の食事、その間に2軒を取材として食べているけど、そのすべてを食べている。取材でも食べるけど、やっぱりどうしても落ち着かないので、取材で食べても普通の食事はとってしまう。
お店を見る時のポイントは、なによりもまず清潔かどうか。一見オシャレな店でも、隅の方が汚れているお店はおいしくない。そこはお姑さんのように厳しくチェックする。
それから、ご主人の顔を見るのが一番わかりやすい。その人の性格は料理にも反映するので、性格の悪い人はそういう料理になってしまう。ただし、性格の悪い料理だけどおいしい、ということもあるけど。たとえば九段のイタリアン『トルッキオ』なんて、性格的には絶対に私と合わない料理なんだけど、今の東京で一番おいしい手打ちパスタを食べさせてくれる。原稿にも「ゴメンナサイ、私が心を入れ替えます」って書いてしまった。
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■ 宮嶋茂樹さん(カメラマン)の
- 『報道カメラマンの資質』の話
不肖、宮嶋は、争いがあればアフガニスタンにもチモールにも取材に行きましたが、失敗も数多く致しました。アフガンなんか、肝心のカブール陥落の時に、東京に帰ってたし。膠着状態だったし、お金もなくなったことだし…と思って帰ってきたら、カブール陥落のニュースを聞いて、やっちゃった、と。
この業界は世間が狭くて、現場に行くといつも同じメンツだったりするので、それなりに現地の情報は手に入る。人によって得意分野があって、パレスチナが得意な人、アフガンが得意な人、東南アジアが得意な人、そういう人から事前に情報を仕入れて現地に入る。
仕事としては、報道の取材も芸能の取材も、基本的には違いはないと思う。こう言ったら不謹慎かもしれないけど、お祭り騒ぎが好きなのかも。怒鳴り声が聞こえて、脚立が重なり合って、カメラマン同士の罵り合いがあって、さあ犯人が出てくるぞ…という時のアドレナリンが口の中に充満する感覚は、カメラマンとして至福の瞬間。そういう修羅場が嫌いな人は、カメラマンには向かない。
報道の現場では、狭い10cmのスペースを巡って、本当に醜い争いが繰り広げられる。ベストのアングルも5分後には移動しているので、あらかじめ脚立を置いておくとか、ただ置いておくだけではどかされるだけなので、若いヤツに見張らせておくとか。割り込みも日常茶飯事で、「出た!」という瞬間に一斉に押し寄せたり。中には「ちゃんと秩序を守ろうよ」なんて仕切りたがるヤツもいるけど、そういうヤツに限って真っ先に秩序を乱すし。
とにかく報道の現場では、いい写真を撮ったヤツの勝ち。どんなに律儀に秩序を守っても、いい写真が撮れなきゃ、翌週の週刊誌にその情けない写真が名前入りで載って、全国に恥をさらすだけ。そんな人間にカメラマンになる資格はない。
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■ 青島健太さん(スポーツキャスター)の
- 『野球の取材』の話
選手から取材する立場に移った時、こんなにも大変だったんだと思った。もっとちゃんとコメントしておけばよかったなと。
でも、取材はゲームの直前にお邪魔したりするから、やっぱりそのタイミングは難しい。選手は試合に向けて集中を高めようとしている時間帯なので、もうちょっと空気を読めよ、という選手の気持ちも痛いほどわかる。
その辺の雰囲気が一番わかりやすい選手は巨人の清原選手。というより、最初からほとんどノーだから。興味本位で寄っていくと、もの凄い勢いでニラまれる。「俺の2m以内に近づいたら、斬られてもしらないよ」みたいな感じ。
逆に、いつでもウェルカムなのは元木選手。むしろ向こうから来るし。「青島さんの顔見ると打てないんですよね〜」とか「この間に合ってから、今日まで出番ないんですよ」とか、訊いてもないのに寄ってくる。たぶん彼の場合は、そうやって人と話をしながらリズムを作るタイプなのだろう。
基本的には圧倒的に清原タイプが多い。それはプレーを見せるスポーツ選手として当然のことだと思う。そして見る側に「スゲェ!」「ウォ〜」なんて言葉に生ませるのがプロなのだろう。
■ 大原利雄さん(露天風呂評論家)の
- 『秘湯の取材』の話
元々は写真週刊誌の張り込みカメラマンだったんだけど、「露天風呂から見える景色」という企画をやってから、露天風呂の専門家になった。当然、最初の内は露天風呂から見える美しい景色を撮っていた。ところがなぜか『命からがら 誰も行けない温泉』には、綺麗じゃない写真もいっぱい入ってしまった。
北海道の秘湯、金花湯の取材も大変だった。地形図を見ても、林道すら載っていないような場所。入り口はだいたいわかっても、そこから30kmも山奥に入り込まなくてはならない。もうそこから先は勘だけが頼りだった。
途中で「毎年探しに来ているけど、まだ見つからない」という人と合流して、一緒に倒木をどけたりしながら、バイクでひたすら探しまくった。そしたらまた「ここ2日間探してるけど、見つからない」という別の人に出会って。結局みんなで手分けして、最後はバイクすらも乗り捨てて、やっとのことでその金花湯を見つけた。
「最初のトライで見つけるなんて、運がいい」って言われたけど、その温泉、なぜか小指の先くらいの虫がいっぱいいて、とてもじゃないけど気持ちいいとは言い難かった。それでも悔しいから入ったけど。
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■ 藤沢久美さん(ソフィアバンク)の
- 『企業の取材』の話
私は今、テレビの仕事で企業まわりをしているんだけど、業績がどうとかバランスシートがどうとかよりも、実際に会社で何が起きているか、みんなどんな顔をして仕事をしているか、の方がその企業を評価する上で重要だと思う。
基本的には、質素な方がいい。質素でもみんなが頑張ろうという雰囲気があれば大丈夫。電話の受け答え1つ取っても「は〜い、は〜い」なんていい加減なことを言っているようじゃダメ。
プライベートでレストランに行っても、やる気のない店員を見ると、つい「このレストランはどこか経営しているんだろう」なんて考えてしまう。行列ができている店を見ても同じ。家の前に焼き肉の『牛角』ができて、行列ができていたので調べたら「レインズ」という会社だった。その時に株を買っておけば、後ですごく上がったのに…。
電車に乗っても、旅行に行っても、そんなことばかり考えている。デパートで買い物をしている時も、「親会社はどこ?系列は?」なんて、すぐに気になってしまう。それで香港のファッションメーカーの株を買ったこともある。
私は「株はそういう皮膚感覚が大事」と言っているんだけど、それを言うと「それはアナリストじゃない」って言われてしまう。たしかにそうかもしれないけど、10年以上この世界にいて、そう思った。職人さんが1000分の1ミリの精度を手の感覚で作り出すのと同じで、最後は人間の感覚がものを言う。
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放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 8'39" |
I Belive In You |
Frank Sinatra |
Reprise |
1012-2 |
| 21'24" |
Wild Is Love |
Shirley Horn |
Mercury |
PHCE-10029 |
| 33'13" |
Can't We Be Friends |
Sammy Davis Jr. |
Warner |
9 45637-2 |
| 42 06" |
I Wanna Be Loved By You |
Marilyn Monroe |
SML |
016CD |
| 47'44" |
The Money Tree |
Margaret Whiting |
Capitol |
CDP 7 93194 2 |
|