SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2002年8月10日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「葉山」

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 実は今日、葉山にあるスタンの別荘に、当店の古くからの常連客のみなさまがお集まりになって、ちょっとしたパーティーを開いているんだそうです。
 葉山に別荘、と聞くと、ずいぶんリッチな感じがしますが、厳密に言うと葉山のちょっと南の、秋谷(あきや)という場所です。大昔にスタンが友人と共同で借りて以来、スタンはいつも休暇をそこで過ごしているんだとか。
 今日はいつも土曜日にいらっしゃる常連のお客様もそちらへいらっしゃっているとかで、デジカメで撮った写真までメールで送って下さいました。さて、あちらは一体どんな様子になっていますことやら……



image ■ 大貫妙子さん(ミュージシャン)の

『葉山の暮らし』の話

 葉山に住むようになって、もう16年。
 もともと東京育ちだったんだけど、バブルの初期に東京の町が壊れだして、自分の生活範囲になじみの商店街とかがどんどんなくなっていって、「ここは人が住むところじゃない」って思って、東京を出る決心をした。
 移る先を葉山に決めたのは、以前から友達と一軒家を借りて、別荘がわりにしていたから。週末にバーベキューをしに行ったりしていたので、葉山にはそれなりに土地勘があった。知らない土地にいきなり越すのもなんなので、大磯とか鎌倉とか他の候補もあったんだけど、葉山に決めた。鎌倉も良かったんだけど、あそこは歴史があるせいか、どこか暗いというか、空気が重い感じだったし。その点、葉山は脳天気。
 当時の葉山にはまだ家も少なくて、土地を探して家を建てた。檜造りで瓦屋根なんだけど、日本の風土には日本家屋が一番合う。だから夏もクーラーの必要はないくらい涼しいし、静かでよく眠れる。
 東京ではさんざん遊んできたので、静かな葉山の夜は落ち着く。

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image ■ 浅野英武さん(PRプロデューサー)の

『葉山町』の話

 ちょっと昔は湘南から葉山のあたりなんてずいぶん混雑したものだけど、最近は気になるほどじゃない。
 僕がこっちに引っ越してきたのは、この辺がとにかく混んでいた時期だった。油壺から長柄に帰ることもできず、油壺のハーバーで道が空くまで時間待ちをしていたくらい。たかが25kmの距離を帰るのに、裏道という裏道を研究し尽くした。でも最近は、その裏道も必要ないくらい空いている。
 「葉山町」は「はやまちょう」ではなく、たぶん「はやままち」と読むのが正しいんだと思う。確たる証拠はないんだけど、防災無線でも「はやままち」って言ってるし。ちなみにここ秋谷は、住所は「横須賀市秋谷」。秋谷の手前の長者ヶ崎に「葉山町」って看板が出ているので、その辺が境なんだろうと思う。
 そういえば、葉山町はなぜか「三浦郡」。となりは逗子市だったり横須賀市だったり、「市」になっているのに、葉山だけはいつまでたっても「郡」のまま。一説によると、御用邸があるせいで、かたくなに「郡」を名乗っているのではないかと言われている。地元の人間はみんな「三浦郡」を省略して、「神奈川県葉山町」って書いてるけど、正しくは「神奈川県三浦郡葉山町」。
 葉山には、海はあるし、緑は多いし、山もあるし、川もあるし、谷もある。そういうイメージが昔からあるせいか、秋谷のマンションも「南葉山」を名乗っている。不動産屋のオヤジに聞いたら、「そうしないと売れない」のだとか。個人的は、秋谷も葉山に負けないくらい素敵な場所だと思うんだけど。
 もしこっちに来て、お土産に漁港の市場で魚を買って帰ろうと思ったら、アジとかイワシみたいな地の魚がオススメ。正直、マグロなんかは東京の方がおいしいけど、地の魚は圧倒的においしい。

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image ■ マリ・クリスティーヌさん(異文化コミュニケーター)の

『葉山の住民』の話

 葉山に住んでいると、カヌーをやっている友達に誘われたりして、秋谷の方まで来る機会は多い。私はカヌーはできないので、岸から見ているだけなんだけど。すぐ近くにはよく行く焼き肉屋があったんだけど、最近、結婚式場にかわった。そこは海が見えるすごく綺麗な場所で、海を見ながら結婚したい人にはかなりオススメ。すぐ上には「音羽の森ホテル」があって、たまに友達が来ると、朝食を食べに行ったりしている。
 葉山はイオンの濃度が高くて、ヒーリングの場所でもある。ベルツ博士が体の弱い大正天皇に別荘での療養を勧めた時に、いろんなところに御用邸が造られたけど、その中でも葉山はお気に入りだったらしい。その縁で、葉山には大きなお屋敷が多かったり、広い敷地が残ったりしている。
 一色海岸には「モア」というカフェが昔あったんだけど、そのすぐ近くにはドロシー・ブリトンさんという女性が住んでいる。ブリトンさんは『窓際のトットちゃん』の英訳を書いた人で、エリザベス女王から爵位までもらった人。今でもお元気で、葉山の町作りに参加している。
 夕日の森戸神社も素敵。実は森戸神社はかなり歴史があって、鎌倉の八幡さまより古いらしい。その古い建物が夕日に照らされる様子は、とても素晴らしい。そこから森戸海岸の方へ歩いていく散歩コースは、本当にオススメ。
 秋谷のあたりの私のお気に入りは、湘南国際村に上がっていく道の先にある「子安の里」という場所。炭焼き小屋があって、ウチの庭で採れた竹を持っていって、竹炭を作ってもらっている。竹炭のエキスを庭にまくと虫が寄りつかないし、お風呂に入れれば体が温まる。そんな楽しいお遊びが、葉山にはけっこうある。

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image ■ 喜多嶋隆さん(作家)の

『葉山のお店』の話

 小説家になって、ちょっと実入りが良くなった時に、別荘が欲しくなった。海っぺりの別荘が希望で、だったらやっぱり鎌倉か葉山だな、と思って探していたら、御用邸と森戸海岸の間の、海につきだしているところに建っているマンションを見つけた。今でも本郷に家はあるんだけど、そこが気に入って、すっかり葉山の住民になってしまった。
 台風が来ると、防波堤で上がった波しぶきに乗って、海草がベランダまで上がってくる。タコとかメバルが上がってくればいいんだけど、せいぜいカジメやワカメの切れっ端。
 僕の考える「住む場所の条件」は、まずお豆腐屋さんがあること。別に毎日豆腐を食べたいワケじゃなくて、たたずまいの問題。いわゆる「オシャレな新興住宅地」の、なんとかプラーザみたいな名前のところには、豆腐屋はないわけで、そういうところはダメ。葉山は昔ながらの漁師町がリゾート地に発展した場所だから、古さとオシャレな部分がごちゃ混ぜになっているところが面白い。
 森戸橋の脇にあるイタリアンレストラン『菊水亭』も、かなり古くて、東京にまだイタリアンレストランがほとんどなかった頃からやっている。一時期、工事の関係で店を閉めていたんだけど、復活した。今でも60過ぎの人がサーフィンをした後に行って、名物のかき氷を食べている。
 『菊水亭』のはす向かいにある中華の『海狼(かいろう)』も歴史がある。オヤジさんは石原裕次郎の友達、という人で、もともと『鍵屋』という名前の旅館だったとか。御用邸の鍵を預かったりしていたことからその名前が付いたと言われている。あの辺りは、まさに『太陽の季節』の舞台。
 森戸海岸や一色海岸はどっちもウチから歩いて7〜8分だけど、どちらも10年前と較べたら、砂浜の密度が半分以下になってしまった。どうも最近の子供は、日焼けが嫌だったり、クラゲが怖かったりで、海水浴という遊び自体が落ち目らしい。だから特に家族連れが少なくなっているので、チャラいカップルや、オジサンがお姉ちゃんを連れて行くのにちょうど良くなっているかも。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'43" It's A Lovely Day Today Astrud Gilverto Verve 314 519 801-2
22'13" Guantanamera Trini Ropez Saludos Amigos CD 62019
30'30" Acercate Mas Nat King Cole Saludos Amigos CD 62019
45'02" Mas Pue Nada Tamba Trio Global RADCD 118
49'13" Bien Sabroso Poncho Sanchez Global RADCD 96


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