■ 森川由加里さん(タレント)の
『葛飾柴又』の話
私の生まれは、寅さんでおなじみの葛飾柴又。映画の冒頭で寅さんが帰ってくるときに通って来るあの江戸川の土手で、草野球をして育った。
柴又は下町と言われているけど、実は結構東京のはずれ、江戸川を渡った先は、右が千葉県で左が埼玉県。その真ん中から、有名な『矢切の渡し』が出ている。渡し船の漕ぎ手の杉浦サンは昔は植木職人だった人で、よく知っている。
帝釈天の参道は、初めて来た人は、みんな「こんなに短いの!」と驚く。私は、その帝釈天前のダンゴを食べて育った。
柴又の人たちは、悪く言えばおせっかい、よく言えば、地元同士のつながりが深い。
出かけるときも「一声かけて鍵かけて」じゃなくて「一声かけて鍵かけないで」。隣り近所が見張ってくれている。デビューしたときは、肉屋サンといい八百屋サンといい、町じゅうがポスターを貼ってくれた。今でも、たまに帰ると、なじみの肉屋さんが食べ切れないほどのコロッケを揚げてくれたりする。本当にいい町です。
■ 鈴木章生さん(江戸東京博物館学芸員)の
『江戸の町の広さ』の話
江戸の人口は、8代将軍吉宗の頃には、100万人。 50万人が町人で、50万人が武士だったと言われる。3代将軍家光の頃は10〜20万だったと言われているので、100年で5倍から10倍に膨張した勘定。その時点で人口世界最大の都市だった。
江戸時代の東京の町の広さは、今の山手線の内側よりも狭く、たとえば北側で言うと、現在の東京大学のある本郷はもう江戸の外。南側で言うと、芝の大門より海側も江戸の外。青山は江戸だけど、渋谷はもう外。新宿や品川などは、江戸から地方にでかけるとき、最初に一泊する宿場だから、当然、江戸の外。このアヴァンティのある麻布も、境界線くらい。江戸時代は、宿場と宿場の間の距離がだいたい2里(8キロ)。直径2里の距離の内側というのが、町のサイズの一つの基準だった。
江戸の中心は、街道の起点となっていた日本橋。江戸時代には、遊郭のあった吉原と、芝居小屋のあった栄町と、この日本橋の3ヶ所が、日に千両落ちる場所と言われ、今では考えられないくらい、栄えていた。
■ 橘家円蔵師匠(落語家)の
『下町言葉』の話
江戸っ子くらい訛るヒトはいないよ。江戸っ子訛りの特徴は、「ひ」と「し」の区別がつかないこと。「コーヒー」は「コーシー」だし、「ヒコーキ」は「シコーキ」。
「てやんでぇ、べらぼうめ」なんてのは有名だけど、ほかにも「よしねぇな」「とどのつまりは」「あいつ、いい間のふりしやがって」等は典型的な江戸弁。「いい間のふり」というのは「格好つけやがって」という意味。こういう言い回しは、リズムがあって、格好がいい。ボクらが守っていかなければならない。
江戸っ子は宵越しの銭は持たないなんて言うけど、裸足で歩いてないから、みんな草履を買うくらいの銭はあるはず。
これは又聞きした話だけど、あるとき佃島のお祭りで、町会の世話役が、佃の高層マンションに寄付金を貰いに行った。そしたら、そこに住んでいた巨人軍の松井選手が、その場でポンと30万円寄付してくれたらしい。佃の高層マンションに地元出身者が住んでいるケースなんか希だから、そんなところに祭りの寄付を取りに行くヤツは江戸っ子じゃない。それに較べて、住んでる町の祭りにポンと30万円出した松井選手は、本物の江戸っ子だね。金沢出身だってのは有名だけどさ。
■ 越智恵さん(浅草のお祭り用品専門店・宮本卯之助商店)の
『三社祭』の話
5/17(金)〜19(日)は浅草の三社祭。その近くになると、浅草の男たちは浮ついて仕事にならない。江戸時代は女性は御輿をかつぐことも2階から覗くことも許されなかったけど、今は女性がいると、かえって男たちが張り切っちゃう。
三社祭の場合は、密着度が強く、乱暴に担ぐので、中の方で失神しちゃう担ぎ手がいる。失神しても抜けられないのでタイヘン。
御輿の担ぎ手にとっては、一番前に出ている中央棒、通称「花棒」を担ぐのが一番の名誉。誰もが花棒を担ぎたがるので、小競り合いが起こることも。一瞬でも担げば満足して離れるから、大喧嘩になることはないけど。
御輿は、神社が持っている本社みこし(宮みこし)の他に、氏子の47ケ町がそれぞれ大人用と子供用を持ち、さらに大きな商店が客寄せ用に自分の御輿を持っていたりするので、合計すればすごい数の御輿が出ることになる。
祭りが始まるのは、金曜の夜の『宵宮』から。土曜日には町会の御輿の連合渡御、日曜日には本社御輿が町を回る宮出しと、全部観ると、祭りには一連のストーリーがあることがわかる。観光客のみなさんにお薦めなのは、夜の御輿がキレイな金曜夜の『宵宮』でしょう。
■ 早乙女哲哉さん(天ぷら店『みかわ』主人)の
『江戸前の食材』の話
15才のとき、寿司屋になろうと思って田舎から東京に出てきた。寿司屋を紹介してあげるという人がいて、ついて行ったら、まず腹ごしらえと言うことで、天ぷら屋に入った。そのとき食べた天ぷらがおいしかったので、天ぷら屋を志した。あとで考えてみたら、紹介者はその天ぷら屋で勘定を払っていなかったから、おそらく事前に話がついていたんだろうと思う。
自分が天ぷらの修業を始めたとき、天ぷらの材料になる魚は、外国産のものはほとんどなくて、素材は安くても全部江戸前。小僧になって、外国産の冷凍のモンゴウイカとか初めて見たとき、洋服だって舶来品は高いから、イカも輸入モノは高級品だろうと思った。
江戸前の素材は、採れる場所も鮮度も一緒だから、値段の差は、高級魚か下魚かという違いだけ。例えば、昔はキスよりモゴチの方が低級(今は逆だけど)と決まっていた。が、当時の天ぷらは、200円の天丼の中に、車海老・スミイカ・キス・かき揚げと4種類乗っていて、それが全部江戸前の材料だったのだから、今考えれば、まるで夢のよう。今だったら、200円じゃ、シシトウ2本くらいにしかならないけど。
放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 7'25" |
When My Sugar Walks Down The Street |
Joni James |
DIW |
DIW-391 |
| 19'22" |
As Long As I Live |
June Christy |
Capitol |
72438 55455 2 8 |
| 31'17" |
Japanese Sandman |
Andrew's Sisters |
Capitol |
CDP0777 80181 2 4 |
| 40'23" |
Carnaval |
Hi-Lo's |
Reprise |
WPCR-1134 |
| 46'10" |
Mean To Me |
Dean Martin |
Capitol |
7243 8 54546 2 2 |
|