SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2002年4月6日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「ベスト・コニサー」

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 昔ながらの街並みを残すこの元麻布界隈ですが、時代の流れなんでしょうか、最近は大がかりな工事をあちこちで見かけます。
 その筆頭が、ここAVANTIの目と鼻の先にある、『元麻布ヒルズ』。右の写真の通り、その一風変わった形から「つくしんぼうビル」と呼ぶ人もいるみたいです。それから暗闇坂を下った先でも、これまた大きな『サイバー66ヒルズ』、通称「六本木六丁目ビル」が建設中ですね。先日、お店に来る途中、ちょっと辺りを散策してデジカメで写真を撮ってきましたので、よろしかったらこちらでご覧下さい。
 常連のお客様も、その工事現場のすぐ脇を通っていらっしゃるせいか、自然とその話題になることが多いようです。ちょっとそのお話を聞いてみませんか?



image ■ 犬養裕美子さん(フードライター)の

「和食ダイニング」の話

 このところ、「和風ダイニング」の店が増えている。
 和風ダイニングの店の特徴は、値段が比較的安いこと。いわゆる割烹の店とは違って、お酒も含めて4000〜5000円で済んでしまう。そしてライティングは白熱灯系で、ちょっとぼんやりした感じになっていて、女性は非常に美しく見える。男性は騙されない要注意が必要。
 割烹と和風ダイニングを比較するなら、蛍光灯と白熱灯、白木と黒、普通の和食と創作和食、といった違いがある。創作和食、と言えば聞こえは良いけど、「メチャクチャ」と言っても良い。マヨネーズをやたら使っていて、ダシすらもマヨネーズだったりする。それでも「おいしく見せる」工夫はたいしたもので、盛りつけは非常に美しい。やたらと積み上げた盛りつけこそが和風ダイニングの基本。
 たとえば、割烹ならお刺身は横に並べるモノ(それが普通)だけど、和風ダイニングの刺身は間にポテトチップスが挟まっていたりする。レタスの時もあるし、トマトの事もある。そして上にはマヨネーズのソースがサラサラとかけてある。これが創作和食のお刺身。
 つまり、創作和食の趣旨は「どれだけビックリさせるか」。「おいしかった」というより「ビックリした」という方が褒め言葉としてふさわしい。
 でも、あんまりそういう店が増えすぎて、みんなあんまりビックリしなくなってきたので、最近はちゃんとした和食に回帰しだしている。「ウチは普通のメニューなんです」って威張る店も出てきて、たしかにちょっと新鮮。この近くなら、「圓(まる)」という3月にオープンしたばかりの店なら、和食ダイニングだけどまともな和食が食べられる。お酒も含めて4000〜5000円なので、比較的安くまともな和食が楽しめる。

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image ■ 秋田豊さん(鹿島アントラーズ)と
  長谷川慎さん(サントリーラグビー部)の

「世界の一流」の話

(長谷川さん)
 普通、2年生で花園に出たら、3年生の時に高校代表に呼ばれるモノなのに、「いつ呼ばれるんだろう?」と思っていても全然呼ばれなかった。大学の時も代表には縁がなかったし、そういった意味では、「ラグビー選手・長谷川」がある程度注目されるようになったのは、社会人になってからだった。
 はじめてジャパンの合宿に行った時は、周りはみんな雑誌で見た事のある人ばかりで、完全に舞い上がってしまった。「長谷川!」ってコーチに呼ばれて、「あ、初めてだから前に言って挨拶しなきゃいけないのか」と思って前に出ていったら、「お前、なんかすんのか?」と言われて赤っ恥もかいた。その時のFWコーチがサントリーの土田さん。土田さんをはじめてとして、社会人になって本状さんとかいろんな人と出会って、僕は本当に運が良かったと思う。

(秋田さん)
 それは僕も一緒だ。僕がアントラーズに入った時は、僕のポジションのセンターバックにレギュラーの先輩がいて、Jリーグが始まった時も控え選手だった。でも、チームがなかなか勝てなくて、ジーコが激怒して、監督を差し置いてチーム作りに関わるようになって、「お前、サイドバックをやれ」と。そこからレギュラーになって、今まで続いているので、ジーコには足を向けて寝られない。
 よく人から「ジーコ教」なんてからかわれるけど、ジーコは名選手だった上に、指導者としても素晴らしい人だと思う。Jリーグの開幕戦でもとんでもないプレーを見せてくれたけど、やっぱり世界のトップの選手というのはスゴイものだと思った。普通、日本人選手ならプレーの選択肢はある瞬間に1〜2個しか持っていないんだけど、ジーコは3〜4個持っていて、その中からベストの選択肢を選んでいた。そのプレーを選んで、実行するスピードというのは、ちょっと信じ難かった。

(長谷川さん)
 去年からサントリーのラグビー部に加わったアラマ・イエレミアという選手が、それにちょっと近い存在かもしれない。イエレミアはオールブラックスの現役バリバリのレギュラーで、そんな選手が日本に来たのはたぶん初めて。僕たちと何が違うんだろうと思って見ていたら、もちろん体力なんかも違うんだけど、何より「気持ち」の部分が違っていた。テクニックだけなら、日本人とそう大きな違いはない。ただ、ラグビーに対する真剣さが全然違っていた。

(秋田さん)
 それは凄くわかる。サッカーも同じ。日本人にも、テクニックがあるとか、体力がある、みたいに、ある部分は世界の一流と同じレベルのものを持っている人間はたくさんいる。だけど、世界のトップクラスは、技術・体力・精神力、すべてを高いレベルで持っている。そして、そういう選手が集まって1つのチームを作っているから、考えるスピードは速いわ、当たりの強さも桁違いだわ、戦う姿勢も強いわ、とにかくスゴイ。
 ジーコなんかも、練習の紅白戦で負けただけもカンカンになって怒るし。そういう「気持ち」の強さは、本当に感心させられる。

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image ■ 泉山まなみさん(訳詞家)の

「ブラック・ミュージックの詞」の話

 同じ英語でも、黒人の英語と白人の英語ではまったく違う。私も、白人の歌詞を訳してくれと言われたら困ってしまう。
 黒人の歌詞の世界では、R&Bの世界では特に、「彼女が出て行っちゃった〜、どうしよう〜」みたいな情けない男と、「俺は男だ〜」みたいなマッチョな男と、2パターンしかない。だから「君が僕の魂に火を付ける」なんて歌詞は60年代からあって、今でも使われ続けているし、逆に白人のロックやポップスで聞いた事はない。
 THE BEE GEESの『How Deep Is Your Love(愛はきらめきの中に)』という曲を、何年か前に黒人のR&Bグループがカバーして、たまたま私がその訳詞を書いたんだけど、ニューヨーク在住の友人に言わせれば「『君の愛はどれくらい深いの?』なんて、ブラックの詞じゃないよね」だって。たしかに、黒人の詞なら「俺のこと好きだったらすべてをくれよ」ぐらい、直接的に行ってそうなモノ。
 それから、Chicagoの『Hard To Say I'm Sorry』もR&Bグループがカバーしていたので、私が訳すことになったんだけど、まさか私がChicagoの曲を訳すことになるとは思わなかった。「たまには恋人同士にも休息は必要だよね、ゴメンよ、素直に謝れなくて、でも今は僕をしっかり抱きしめてくれ」なんて詞を、いかに黒人っぽく訳すかで四苦八苦した。言い回し1つ取ってみても、黒人の方が官能的。愛情表現が直接的という言い方もできる。
 不思議なことに、ブラック・ミュージック界では妙に不倫の歌が流行ることがある。昔で言ったら、Billy Paulの『Me & Mrs. Jones』とか、Atlantic Starの『Secert Lovers』とか、Shirley Murdockの『As We Lay』とか、Whitney Houstonの『Saving My Love All For You』とか、数年間の内に大ヒットする時期がある。NYの友人に「なんで?」って聞いたら、「誰にでもある『もっといい男を』という願望が、今たまたま噴出しているんじゃない?」と言っていた。

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image ■ 小山薫堂さん(放送作家)の

「変わる麻布十番」の話

 実は、六本木六丁目ビルの工事現場は、中を通り抜けることが出来る。
 あの工事が始まってからというもの、旧テレ朝通りから麻布十番に抜ける一方通行が通れなくなってしまった。それで近隣住民から苦情が寄せられて、工事現場のトラックが通る道を一般車両も通すようになった。看板も何も出ていないんだけど、知っている人だけが知っている期間限定の秘密の抜け道。
 何が面白いって、工事現場のど真ん中、それも工事をしている最中に通れるのが面白い。あの近辺に事務所を借りているので、毎日通っていると、日々変わっていくのがよくわかる。
 事務所と言いつつ、ほとんど寝泊まりをしているんだけど、麻布十番で困るのが、そば屋の出前がないこと。上品なおいしいソバ屋は3軒くらいあるんだけど、「カツ丼とそばのセット」みたいなメニューのある普通のソバ屋がない。これは困る。
 それから、この1年で人通りが非常に増えた。駅ができたおかげだとは思うけど、浪花家(なにわや)のたい焼きなんていまや4時間待ちになってしまったし。前はいつでも食べられたのに……あそこの屋台風の焼きそばも好きだったのに……。どうしても食べたかったら、まず浪花家に寄って注文だけしておけば、「じゃあ○○時に来て下さい」と言われるので、それまで工事現場をのぞいたり散策して、帰りに受け取って帰る、という手はある。

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image ■ 大橋マキさん(元フジテレビアナウンサー)の

「アナウンサー」の話

 2年でフジテレビを退社してしまって、ずいぶん反感も買ったと思う。
 プロポーズをされたのは、プロ野球ニュースの担当になって3ヶ月目の時だった。プロデューサーに相談もしたんだけど、当然「それは困るよ」と言われてしまって、ものすごく悩んだ。彼の方も「今の仕事を続けていたら結婚できない」という事だったので、大変な決断だった。
 やっぱりアナウンサーという仕事をしていると、プライバシーがないのがツライ。2人ともなかなか会えないのに、週刊誌にあることないこと書かれてしまうと、どうしても向こうは疑心暗鬼になってしまうし。彼は信じようとしていても、周りの人がまたそれを読んでいろいろ言うだろうし。
 アナウンサーなんて、所詮は地味なサラリーマンなのに。交通費の精算だってするし、食器だって洗うし、お化粧だって自分でしているし。ちなみに私はゆりかもめで電車通勤派だったし。
 今はお金を節約するために、携帯電話も持っていない。周りの友達からは大ブーイングで、よっぽどPHSでも持とうかと思ったんだけど、2年間で稼いだお金は留学で全部使い果たしてしまったし……。イギリスでも自炊だったし、エンドウ豆とか芽キャベツとか、99ペンスの安いモノを大量に買い込んで、全部煮込んだら冷凍庫で保存する、という感じでやっていた。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
9'15" OPUS I Four Freshmen See For Miles SEECD 721
20'31" Just You, Just Me Thelma Gracen Emarcy EJD-3069
32'09" Never Will I Marry Nancy Wilson Capitol CDP 0777 7 81204 2 1
41'39" Move Blue Stars Mercury PHCE-4200
46'52" You'd Be So Nice Come Home To Ruth Brown MMG AMCY-1055


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