■ アクサーナー・ピスクノーワさん(ロシア語教師)の
「ロシア語」の話
NHKの『ロシア語会話』に出演しているんだけど、このあいだ番組の中でロシアの民族衣装を着たのは、私が着たくて「コーナーを作りましょう!」って提案したから。あの民族衣装は、踊りを踊る時に着るモノ。だから日本の着物より着る機会は少ない。
ロシアの踊りは、まず最初にみんなでステージに上がって踊り、次に1人1人が前に出てきてソロで踊る。ちなみにロシアの踊りといえばコサックダンスというイメージがあると思うけど、あれはそのソロの踊りの1つのバリエーションでしかない。
『ロシア語講座』の視聴者は、意外なことに女性が多いんだとか。でも私が学校で教えていても、20代の女性が多い。去年、ロシアの映画とかアニメがちょっと流行ったので、その影響もあるかもしれない。
ロシア語を勉強するとしたら、とりあえずスタンダードの40の言葉さえ覚えれば、ロシアに行っても何とかなると思う。何がどこにあるとか、何を食べたいとか、それくらいは通じるはず。
キリル文字っていうのは、別に英語の裏返しというワケじゃなくて、ちゃんと歴史があってあの形がある。33文字しかないので、日本の漢字を覚えることを考えたら、すぐに覚えられる。だから看板とかメニューを「とりあえず読める」ところまでは簡単。
私の場合は、テレビでドラマを見て日本語の勉強した。そのせいか時々「ドラマっぽいしゃべり方をしてる」って言われるけど。
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■ S・V・チローノフさん(ロシア大使館)の
「ロシアと日本」の話
実は「ピロシキ」は複数形。だから「1つのピロシキ」というのは矛盾している。1つだったら「ピロジョク」。ちなみにボルシチは数えられないから大丈夫。
僕はICUに留学という形で日本に来たんだけど、ちょっと前までは日本に留学に来るロシア人なんて年に2〜4人くらいしかいなかった。それが90年代の半ばにロシアで日本ブームが起こって、日本に留学するロシア人がだんだん増えてきている。きっかけはよくわからないけど、ソ連が分解されてロシアという普通の国になって、いろんな国々の文化を習おうという雰囲気があったのだと思う。その時に目が向いたのが、近いのにあまり知らない国、日本だったのでは。
だから日本の文化の中でも「合気道」とか「柔道」みたいな特殊な文化が注目された。プーチン大統領が柔道を覚えたのもこの時期だったのではないだろうか。
ロシア人はスポーツが、特にサッカーが大好き。日本で言えば野球に当たるのがサッカー。その次に人気があるのはアイス・ホッケー。スキーのクロスカントリーも盛んだけど、どちらかというと競技というよりジョギングや散歩を楽しむ感覚に近い。一方で斜面を滑るアルペン・スキーはあまり盛んではない。というのはロシアはだだっ広い平原ばかりで、あまり斜面がないから。かくいう私も斜面は滑れないから、日本で「スキーをやりませんか?」と誘われると困ってしまう。
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■ 北市恭生さん(神保町『ろしあ亭』)の
「ロシア料理」の話
日本にロシア料理が入ってきたのは、ロシア革命を逃れて日本に来たロシア人が軽井沢に住みついて、そこでロシア料理の店を始めたのが最初じゃないか、と言われている。さすがにずいぶん古い話なので、どこまで本当かはわからないけど、それくらい昔から日本にはロシア料理が伝わっていたというのは本当らしい。
ロシア料理といえばボルシチ、ピロシキが有名だけど、「ペリメニ」っていうシベリアの水餃子なんかもおもしろい。丸い形をしていて、その真ん中に糸を通して軒先につるしておく。すると冬場は凍ってしまうんだけど、それをお湯にぶち込んで、サワークリームやバターをつけて食べる。作るのは結構大変だけど、作り置きができるので、一種の保存食なんだと思う。
「ペリメニ」は牛と豚の合い挽きを使うのが一般的で、人によっては羊を使う事もある。ロシアでは牛も豚も鶏も羊も、なんでも普通に食べる。ロシア・レストランの定番メニューに「ケースキー(ケーフ風のチキン)カツレツ」というのがあって日本人がよく注文するんだけど、同じ鶏料理ならロシア人はむしろ「タバカ」という料理をよく食べる。これは若鶏の肉を開いて、皮の側に塩こしょうをふったあとスメタナ(サワークリーム)をべったり塗る。それを厚手のフライパンで、スメタナを塗った面を下にして、重しを乗せて潰すように焼く。そうすると皮がカリッと焼けて、サワークリームと肉汁がいい感じで溶け合うので、あとはニンニクと塩こしょうで味を調えれば出来上がり。厳密に言えばグルジアの料理なんだけど、ロシアに行けばどこに行っても食べられる代表的なロシアの料理。
「ウハー」という魚のスープもよく食べているみたい。日本人には驚きだけど、鯉もよく食べる。鯉は向こうで「カルプ」というんだけど、カルプの料理も多い。ロシアの人はもともと魚が好きな人たちで、「セリオ」というニシンの塩漬けも前菜として大定番。ウォッカを飲む時はセリオとアグレ(キュウリの漬け物)があればイイらしい。
ところで、前菜・スープ・メイン・デザートという洋食に共通のスタイルは「ロシア・スタイル」と言うらしい。というのは、ロシアの人たちはかなり時間にルーズで、なかなか時間通りに集まらない。そこで前菜の時間を長くとって、みんなが集まるまで冷たいおつまみを食べながらお酒でも飲んでいようぜ、というのがロシア・スタイルだったんだとか。それがいつの間にか、ヨーロッパで共通の形式になっていった、という話がある。もっとも、ロシア人の主張によれば、だけど。
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■ 北村武紀さん(文部科学省)の
「ロシアの宇宙開発」の話
ロシアの宇宙技術はスゴイ。人間を宇宙に送り込む技術を持っているのはアメリカとロシアだけだし、さらに言えば宇宙に長時間滞在する技術は、実績的にロシアがNo.1。
宇宙空間に長時間滞在するというのは大変な事。そもそも、人間の体は重力がある事を前提に作られているので、無重力下では様々な障害が起こる。有名なところで、骨からどんどんカルシウムが抜けていく現象が起こったりする。重力に耐える必要がないので、体が楽をしようとしてしまうのだと思うけど、そういう事に対する対策とかノウハウをロシアはいろいろ持っているのだろう。 ロシアの打ち上げ基地では、バイコヌールという基地が一番使われている。ところがこのバイコヌールが、カザフスタンの真ん中あたりにある。旧ソ連時代は何の問題もなかったんだけど、今ではよその国でやらせてもらっている状態になってしまった。一応、今はお互いに協力してやっているみたいだけど。
ロケットの開発というのは、信頼性をいかに上げるかという事でもあるので、数を上げてなんぼ、という側面がある。そういった意味では、ロシアは旧ソ連時代から上げてきたロケットの数は世界でもNo.1。日本が何十回という打ち上げ回数なのに対して、ロシアはおそらく数千回。これだけでも経験という面から、かなりの差が出てしまう。
宇宙飛行士の訓練では、ロシアと日本が協力することもある。たとえば「サバイバル訓練」。ロケットがシベリアの奥地に不時着して、しばらくサバイバルしなきゃいけない、という状況の訓練も行われていて、これはロシアと協力してやっている。救助を呼ぶ方法とか、火をおこす方法、なんて訓練をしているらしい。
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■ 桐生きよしさん(『オリンピア』代表)の
「キャビア」の話
「キャビア」というのはロシア語で「魚の卵」という意味。でも普通、日本でキャビアといえばチョウザメの卵を指す。
キャビアには「ベルーガ」「オセトラ」「セブルーガ」という3種類があって、この順番に値段が高い。でも、個人的にはセブルーガのいいヤツが一番おいしいと思っている。というのは、キャビアの値段は味ではなく、獲れる量で決まっているから。10年前までキャビアの漁獲量の割合はセブルーガ60%、オセトラ35%、ベルーガ5%だったから、それに応じた値段が付いていた。ところが最近、この漁獲量に逆転現象が起きている。
実はワシントン条約の捕獲規制動物にチョウザメが指定されてしまい、捕獲や輸出に厳しい規制がかけられる事になってしまった。もう2〜3年するとキャビアはとんでもない貴重品になるかもしれない。すでに今年の段階で、キャビアの輸入量は前年比で70%減くらいになると予測されている。
キャビアを食べる時は、金属製の器やスプーンは味が移るので使わない方が良いとされている。だからウチでキャビアを扱う時は、貝殻かプラスチックのスプーンを使うようにしている。
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■ 倉敷保雄さん(フリーアナウンサー)の
「W杯H組」の話
「スカパーは全部やる」ので、僕もW杯の中継をやることになると思う。多分、僕が担当するのは8試合くらい。その中に日本戦が含まれる可能性も十分ある。
日本はベルギー、ロシア、チュニジアの順に対戦するけど、最初に日本がベルギーと戦っている間に、ロシアはチュニジアと戦っている。常識的に考えて、ここはロシアが勝つだろう。というのは、あの世界一のフランスを、ユーロ2000のグループ予選で負かしているくらいの実力国だから。
ベルギーも決して侮れない。W杯ヨーロッパ予選で行われたベルギー対チェコのプレーオフを、僕は現場で見てきたんだけど、一言でいうとベルギーは「したたかな負けにくいサッカー」をする。しかもベルヘイレンとかゴールというサイドの選手が巧みなクロスを上げてくるので、日本のフラット3との相性が悪いかもしれない。
一方ロシアは、スペインのリーガ・エスパニョーラの中継でお馴染みの選手が多い。カルピンというすごい選手がいるんだけど、彼は日本の波戸選手がどんなにぴったりマークしても、何本かはいいクロスを上げてくるだろう。『アリー・マイ・ラブ』のキャリスタ・フロックハートにちょっと顔が似ているので、TVで試合を見る時はそれを目印にしてもらうといいかもしれない。そしてロシアといえばモストボイという選手。彼はゲームをオーガナイズするという能力にかけては本当にすごい。さらにコクロフという選手がタッチライン沿いからの折り返しがうまいし、ロシアはかなり手強い。
ちなみにこれらの選手はみんなスペインのチームに所属していて、ヨーロッパでもっともレベルが高いと言われるリーグで揉まれている。だから日本戦がアウェイだからといって臆する事はないだろう。ディフェンスのオノプコという選手なんか、「ここから先へ行きたければ俺を倒していけ!」みたいな面構えだし。
ここ数年、サッカー界では代表チームよりもクラブチームの方が強い、と言われる。これはお金の問題もあるし、一緒に練習できる時間の問題もあるけど、とにかくそういう傾向が強くなっている。ところがロシアは、ロマンツェフ監督がクラブチームの監督をしていた時の選手を中心に集めているので、あまりそういう問題が起きにくい。モストボイもカルピンも、かつてはロマンツェフ監督の下でプレーしていた。さらにこの世代がロシア・サッカーの中でも優秀で、長い期間に渡って一緒に代表チームとしてプレーしてきた。いわば「みんなでボルシチをつついた仲」みたいなもの。
ロシアに付け入る隙があるとすれば、プレーの質にムラがある事。ただ、よく言われる「スピードが遅い」という評判は、たしかに走るのは遅いんだけど、ボールを動かすのは速いので、気をつけた方がいいと思う。
日本がグループリーグを勝ち抜こうと思ったら、とにかく初戦のベルギーに勝つ事。ベルギーがロシアと当たるのは第3戦なので、その時点でロシアの予選通過が決まっていたら、ロシアが無理をしない可能性は十分にある。
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放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 7'54" |
Down With Love |
Lisa Ekdahl |
BMGジャパン |
BVCJ-31008 |
| 16'32" |
Let There Be Love |
Peggy Lee |
Cocking In Concert |
CIC 105 |
| 28'33" |
Pick Yourself Up |
Anita O'day |
Verve |
POCJ-1940 |
| 38'47" |
Daddy |
Joanie Sommers |
Studio West |
#106CD |
| 47'20" |
From Russia With Love |
Matto Monro |
東芝EMI |
TOCP-65299 |
|