SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2002年2月23日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「TVナレーション」

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 最近のテレビ番組って、どんどん派手になっているような気がしませんか? テロップはひっきりなしに出てくるし、ナレーションは煽りまくるし、「派手」とは関係ないかもしれませんが、最後のスタッフロールなんて読めないくらいのスピードで流れていきますよね。
 お客様に聞いた話なんですが、そういうのは全部、リモコン全盛の時代にチャンネルを変えさせないための工夫なんだとか。確かに「この後とんでもないことが!」なんて言われてしまうと、ついつい続きを見てしまいます。
 そういえばあちらの席にいらっしゃるお客様も、素晴らしいナレーションで視聴者を引きつけてやまない方ですね。その「声」を聞けば、どの番組のナレーションを担当していらっしゃる方か、すぐにおわかりになると思いますよ。



image ■ 滝口順平さん(声優)の

「ぶらり途中下車の旅」の話

 日本テレビの『ぶらり途中下車の旅』でナレーションを担当している。「本日は地下鉄半蔵門線でのぶらり途中下車の旅。旅人とは、ここ半蔵門駅で待ち合わせなんですが、はて旅人は……」なんて感じで喋っている。
 昔の話になるけど『珍犬ハックル』や『早射ちマック』の声も僕の仕事だった。「はぁ〜、今日もあの公園で〜、ピクニックの人のサンドイッチを〜、掠めて来ようよ〜、行こ〜」なんてクマゴローの声とか。早射ちマックはもうちょっと高めの声だったけど。クセのある声だからか、こうして飲んでいても見知らぬ人から「おっかけっこのアレ、面白かったですね〜」なんて声を掛けてもらっている。
 『ぶらり途中下車の旅』の場合、僕のナレーションは後からスタジオで付けている。でも中には勘違いして、ロケの時に「あれ? 今日は順平さんはいらっしゃらないんですか?」って言う人もいるらしい。でも、そこはスタッフがちゃんと、ナレーションを後で付けることを前提で撮ってきてくれるので、僕はロケに行かなくても大丈夫。
 番組のお約束で、ゲストが食事をしている映像に僕が生唾を飲み込みながら「おいしそ〜!」なんて突っ込みを入れているんだけど、このあいだ視聴者からの投書で「あのフレーズが妙に耳に残って仕方がないので、もうちょっとサラリと言って下さいませんか」と言われてしまった。でも、世の中には逆に「アレが楽しみで…」という方もいらっしゃるみたいで、やっぱり僕の声は良くも悪くもクセがあるみたい。どちらか一方に合わせるワケにもいかないので、最近は硬軟織り交ぜて「おいしそ〜!」と言っている。

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image ■ 下條アトムさん(俳優)の

「世界ウルルン滞在記」の話

 『世界ウルルン滞在記』のナレーションもやっているけど、実はエディ・マーフィーの吹き替えも僕がやっている。エディ・マーフィーのテンションを10とするなら、『ウルルン』のテンションが7〜8。普通のドキュメンタリー番組は3〜4ぐらいのテンションでやるので、『ウルルン』のナレーションのテンションは異常に高い。
 そんなにテンションを上げているのは、あの番組のリポーターが本当に大変だと知っているから。その彼らの映像を見ながら、冷暖房の効いたスタジオでナレーションを付けていると、こっちもテンションを上げて頑張らなくては申し訳ないような気がして仕方がない。ある意味、「頑張れ!」ってエールを送っているようなもの。
 昔は、ここまでテンションは高くなかった。この間、6年前に番組が始まったばかりの頃の映像を見る機会があったんだけど、「え? これオレ?」って思うくらい僕のナレーションが違っていた。
 「『ウルルン』には下條さんのあのナレーションがぴったり合う」って仰ってくださる方もいるんだけど、僕自身は毎回どうやっていいのか悩んでやっている。だから6年前と今では全然違うナレーションになっているんだろうし、6年後はまた違ったナレーションをしているかもしれない。
 ちなみに、僕は好き嫌いの激しい人間なので、リポーターによっても声が違うらしい。「下條さん、このリポーター嫌いでしょ」ってディレクターに言われた事がある。「最初のところから声が違うもん」だそうで、我ながらマズイとは思っている。
 ストーリーが今一つ盛り上がらないな、と思った時は、妙に張り切った声を出してナレーションで盛り上げようとすることもある。ストーリーが進むにつれてリポーターに感情移入してしまって、演出家でもないのに番組の構成に口を挟んだり台本を直したり、あの番組では「物作り」を心から楽しませてもらっている。

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■ 濱田マリさん(女優)の

「噛まないコツ」の話

 『あしたまにあーな』ではもの凄い早口で喋っているけど、普段はもっと温和な喋り方をしている……つもり。あの喋りは仕事用という事で。
 普段の収録では、1度も噛まずにスラッと終わってしまうんだけど、時々噛んでしまう事もある。そういう時は大体、遅刻したり寝不足だったり、精神的な部分や体調に原因がある。だから噛まずに喋るコツというのがあるとすれば、噛む事を恐れずに堂々と喋る事。噛んでしまったらそれを味にする、ぐらいのつもりで喋れば、そんなに噛むものではない。
 それにしても、5分前にスタジオに入るのと、5分遅れてスタジオに入るのでは、こんなにも気分が違うものか、と思う。5分前に来れば「私はやる気のあるヤツ」だと胸を張れるし、5分遅れれば「遅れてきた大馬鹿者です」と小さくならざるをえない。だったら前の晩は遅くまで映画なんか見てなきゃ良いのに……とは思うんだけど、なかなかそうは行かないもの。
 『あしたま』の収録は週に1回。次の週の月〜金の5本分をまとめて撮っている。ちなみに決めゼリフの「あしたま!」は、むかし撮った音を使い回しているんだけど、時にはネタに応じて変えてみたいな、とは思っている。たとえば演歌の話だったらコブシを効かせる、とか。でも、あの音はある種の「聖域」みたいなところがあるので、なかなか言い出せないでいる。

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image ■ 垂木勉さん(ナレーター)の

「ガチンコ!」の話

 僕もいろいろナレーションの仕事をしているけど、その中で最近一番人気があるのは『ガチンコ!』。あの番組のナレーションは大変なので、そう評価してもらえるのは本当に嬉しい。
 だって普通の番組のナレーションなんてせいぜい5〜6行、尺で言ったら10秒とか20秒とかなのに、『ガチンコ!』の場合は平気で1分半とか2分なんてナレーションが入る。しかもストーリーや人の心情を説明するようなナレーションなので、視聴者が映像にのめり込んでしまえばあまり意識されないような作りになっている。だから派手な映像の影響を受けてハードな一本調子のナレーションと思われがちだけど、本当はなるべく抑えめにして、ヤマ場で一気に盛り上げる、なんて工夫もしている。
 『特命リサーチ200X』の場合は、『ジェットストリーム』の城達也さんのイメージでやっている。僕は城さんの声が好きで、あの番組をテープに録音して、何度も聞いて真似をしていた時期があった。あの声に憧れてこの世界に入ったようなものなので、そのテイストが『特命リサーチ』には生かされている。
 日テレの「WINちゃん」というキャラクターの声の仕事もやった。「な、なんですと?!」なんてセリフのアヒルなんだけど、僕としては「アヒル」にありがちな濁声はやりたくなかった。そこで考えた末、「突き抜けてやってしまえ! バカならとことんバカで良いじゃないか!」と開き直ってやってしまった。
 マジメな事を言えば、城達也さんにあこがれてこの世界に入ったけれど、実はああいう正統なナレーションを壊してみたい、という欲求も感じていた。だから僕のナレーションは普通とはかなり違うものになってしまう場合がある。

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image ■ 伊藤惣一さん(ナレーター)の

「CBSドキュメント」の話

 『CBSドキュメント』で僕が吹き替えているのは「取材記者」の声。当然、取材記者(インタビュアー)というのは複数いて、ダン・ラザーとかブラッドリーとかウォーレスとかセーファーとか、常連の人も何人かいるんだけど、結局誰がインタビューしていようと、記者が男性である限り吹き替えるのは僕一人なので、日本ではあまり複数の記者がいるとは認識されていないかもしれない。
 『CBSドキュメント』の取材記者に共通しているのは、どんなひどい事件の取材でも、最初から片方を「悪い」とは絶対に決めつけない事。そこから始めて、細かく取材していく中で、真実を浮かび上がらせていく。
 ドキュメンタリーの吹き替えをやっていると、ドラマの吹き替えよりも難しいと感じる時もある。というのはドラマの場合は、画面の中で喋っている外人も詰まるところ「演技」をしている人だから、それを日本語にしてやればいい。でも、ドキュメンタリーで喋っている人の言葉は、現実の言葉。たとえば凶悪な犯罪を取材するのに、犯人の母親にインタビューしたとする。母親は涙も見せず泣き声も出さず、静かに喋っている。でも、それは泣いてないワケじゃない。そんな場面を泣き声で吹き替えたら安っぽく見えてしまうし、どうやったって完璧に吹き替える事なんかできない。「現実」を前にすると、どんな演技も色あせて見えてしまうので、僕はドキュメンタリーの吹き替えでは極力喋りを作らないようにしている。そういう難しさはいつも感じている。
 逆に、どれだけ作り込んで喋っても良いだろうと思っているのは地の文章。だから地の文章をどう言えるかが、朗読において一番重要だろうと思っている。

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image ■ 石川寛美さん(女優)の

「CountDownTV」の話

 『CountDownTV』のナレーションは、最初から今みたいに濃かったわけじゃなくて、始めたばかりの頃は普通に喋っていた。でも音楽番組だから少しでも多く情報を伝えたくて、だんだんテンポが速くなってしまった。で、いつの間にかテープの早回しみたいになっていて、ふと気がついたら私は超音波みたいな声を出していた。さすがにある時「機械じゃないんだから、これ以上は無理です!」って悲鳴を上げたら、ディレクターも「そうですよね」って納得してくれて、スピードを落とす事になった。でも、単に元に戻すのもなんだったので、速く喋っていた時のテンションを残しながらゆっくり喋ってみたら、今のナレーションになった。
 あの番組の仕事を続けているおかげで、今やそこらへんの音楽業界の人よりも新譜情報には詳しくなった。でも一番の弱点は、曲のサビしか知らない事。ところが毎週やっているものだから、知っているような気になってしまい、カラオケに行っていざ歌おうと思うと、全然歌えない事にショックを受ける。でも、サビだけなら歌えるんだけど。

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放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'29" On The Street Where You Live Shiry Horn Mercury 843 454-2
18'22" Love Four Freshmen Capitol TOCJ-5321
24'53" My Baby Just Cares For Me Al Hirt And Ann-Margret BMGジャパン BVCJ-7471
34'12" Show Me The Way To Get Out Of This World Matt Dennis BMGジャパン BVCJ-7473
44'12" I've Got Your Number Blossom Dearie DIW 32 DIW 311 CD


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