SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2001年9月29日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「転職」

image

 こういう仕事をしていると、仕事を変わられる方が本当に多いことに驚かされます。不況によるリストラ、倒産でやむなく転職された方、ヘッド・ハンティングやジョブ・ホッピングで自ら職場を変えた方、いろんな方がいらっしゃいます。
 みなさん口を揃えておっしゃるのですが、どんな理由で転職なさったとしても、前の会社で最後の挨拶を済まし、会社の玄関を出た瞬間は「世界が眩しく見える」そうで。それは「新しい人生の始まり」だからなのかもしれませんし、「しがらみとの決別」だからなのかもしれませんね。
 そういえば、あちらのカウンター席に座っていらっしゃるお客様も、先日転職なさったばかりとおっしゃってました。もしお客様も転職をお考えでしたら、あの方のお話は参考になるかもしれませんよ。



image ■ 河野純子さん(とらばーゆ関東版編集長)の

「女性の転職事情」の話

 「とらばーゆ」の創刊は1980年。その約20年の歴史の中で、面白い変化がいろいろあった。
 たとえば、創刊したばかりの頃は、「とらばーゆ」に載っている求人の1/3は「25歳まで」という年齢制限が付いていた。ところが今では、そんな条件が付いている求人はわずか6%しかなくなっている。20年前は雇う側に「若くてカワイイ女の子が職場にいてくれれば…」なんて考える余裕があったけど、今はそんな余裕がない。その代わりに、求めるレベルが非常に高くなっている。
 事務職1つにしたって、パソコンを使えるのは当たり前。ワードとエクセルも必須で、さらにパワーポイントやアクセスも使えれば、なんて条件が付く。英語力を問うケースも多い。逆に、そういったスキルさえあれば、年齢は問わないという求人が非常に増えている。
 毎年のように新しい職種が登場するのも最近の傾向。「ユーザーサポート」なんて職種も最近生まれた職種だけど、求人の数はかなり伸びている。これはやるにはかなり専門的なパソコンの知識が必要になんだけど、実はそれだけじゃ勤まらない。というのは、ユーザーサポートに電話を掛けてくるお客様はだいたい皆さん怒っているので、相手の怒りを収めつつ、どこに問題があるのか突き止めてアドバイスをする、という非常に高度なコミュニケーション・スキルが求められる。
 様々な雇用形態の人が働くようになって、普通の会社でも正社員、契約社員、派遣スタッフなど、いろんな人が働いている。そうすると、派遣スタッフが大勢働いているような会社では、その人たちを取りまとめる人、が必要になる。そういう人を「スーパーバイザー」と呼び、その求人も増えている。

【Hot Link !!】





image ■ 横山隆晴さん(フジテレビ)の

「銀行からテレビ局へ」

 最初に勤めていたのは田舎の小さな銀行だったんだけど、そこには7年勤めていた。
 ところがある時、おたふく風邪にかかって、病院に入院してしまった。熱はあったんだけど、する事がないものだから暇でしょうがなくて、新聞を隅から隅まで読んでいた。記事を全部読んで、それでもまだ暇で、仕方がなく求人欄まで読んだ。そうしたらそこに、フジテレビの中途採用の求人広告が載っていた。
 熱があってボーっとしていたんだけど、なんとなくその欄を手でちぎって、枕の下に入れておいた。別にフジテレビを受けようとか、転職しようと考えていたわけでもないのに、何となくそうしてしまった。そしてしばらくして、おたふく風邪も治り、改めてその切り抜きを読み返してみた。そこには「履歴書は3分間写真不可」と書いてあって、「な〜にを偉そ〜に!」と思って3分間写真を撮りに行って、その写真で応募した。
 そうしたら「○月○日に筆記試験を受けに来て下さい」という通知が来た。中途採用という事でフジテレビも気を使って、試験が行われるのは日曜日。東京へ遊びに行くついで、くらいの感覚で試験を受けに行った。ところが、試験会場はなぜかフジテレビではなく、学習院大学で行われると書いてあった。その事をあまり深く考えずに目白まで行ったら、これが驚くほど大勢の人がフジテレビの試験を受けに来ていた。後で聞いた話だと、受験者数は実に3000人。だから試験はフジテレビではなく、学習院で行われたのだった。
 それでいて募集人員は「若干名」。なんだか試験を受けること自体が馬鹿馬鹿しくなってしまい、学習院の前で回れ右をして帰ろうとした。そして「新宿かどこかで遊んで帰ろうかな」なんて考えながら目白の駅まで戻ったとき、ふと考えた。「せっかくここまで来たんだから、名前くらいは書いてきてもいいんじゃないか。」それでまた学習院まで戻って、一応、試験を受けるだけは受けた。
 それが32歳の時の人生の転機。「せめて名前くらいは……」と思ったことが、人生を変えた。

【Hot Link !!】





■ 田山さん(某広告代理店勤務)の

「実際に転職してみて」の話

 30半ばくらいから、漠然と「転職したい」という希望はあった。でも、そういう希望は誰でも持つモノなので、特に何をするでもなく、気が付いたら40になっていた。
 その時に考えたのが、「死」というとちょっと大げさなんだけど、「限定された生」みたいな事。特に僕の場合、父親も祖父も50そこそこで亡くしているので、ちょっと真剣に考えた。それに転職願望が重なって、勢いで転職を決めてしまった。だから今、同じ事ができるかと言われると、たぶんできないと思う。
 インターネットで公募をみつけて、休日に試験を受けて、内定が出るまでだいたい2ヶ月。ダメだったらダメで次を探せばいいや、と思っていたので、そんなに焦りはなかった。だから職種の希望なんかも、ちゃんと伝えた。
 結局、2つの人生を歩けるわけじゃないから、転職して良かったかどうかなんて誰にも分からない。良かったハズだと思うしかない。別に前の会社に不満があったわけじゃないし、悩んでいたらキリがない。
 ただ、環境が変わって、交遊も広がって、新しい友達と飲んだり、また前の友達とも飲んだりできたり、そういう瞬間は幸せなのかな、とは思う。

【Hot Link !!】





image ■ 馳浩さん(プロレスラー、衆議院議員)の

「仕事」の話

 教員、プロレスラー、衆議院議員と、いろいろな仕事をしてきたけど、いわゆる「転職」とはちょっと違う。自分の能力をどういう場所で発揮したら、より社会に貢献できるかを考えた結果が、そういう仕事だった。
 就職した会社が思わしくなくて会社を移らざるをえなかったり、リストラされたりした時は、自分の原点に返ることが肝心だと思う。自分はどういう仕事が好きなのか、どういう仕事をすれば世の中の役に立つのか、そういう満足感を探し求める。その上で、自分に足りないもの、それは資格であったり技術であったり能力であったりするんだけど、それをどう補うかを考えてやればいい。「やりたいこと」なんて、僕だってまだ見つかっていないけど、見つけようと努力して、考え続けていれば、それで十分だと思う。
 大事なのは、「やる気」と「縁」。この2つがあれば、何でもできる。最初から「できない」と決めつけないで、何でもやってみること。それから、きっかけがあれば、それをうまく自分に取り込んでいく。そうすれば、可能性はいくらでも広がる。
 最初に教員という仕事を目指したのは、たくさんの人が喜んでくれたり、たくさんの人と会うことによって自分も成長できたり、そんな仕事がしたかったから。教員なら、毎年生徒も変わるし、教材も変わるし、いつもフレッシュな気持ちでいられる。
 僕にとって教壇で国語を教えることと、マットの上でレスリングを教えることは、それほど違いはない。作品を題材に人生観を学ぶとか、積み重ねる努力を学ぶとか、そこから自分なりの感性を得ようとする部分は同じ。国語なら文学作品で、レスリングなら自分の体や試合で、それらの事を学ぶ。
 よく誤解されるんだけど、プロレスラーもバカじゃできない。頭のてっぺんから足のつま先まで神経を張り巡らし、筋肉の動きを理解し、コンディションを整え、相手のことを調べ、作戦を立て、減量もする。それらに対していろんなアプローチがあるのは、文学作品と一緒。

【Hot Link !!】





■ 田中宏明さん
 (「インテリジェンス」 キャリア・コンサルタント)

「最近の転職事情」の話

 いま求められているのは「即戦力」になる営業マン。これだけ時代のスピードが速くなってくると、企業も早めに業績にインパクトを与えないと、いつどうなるかわからないという危機感があるんだと思う。だから即戦力の営業マンが求められる。
 即戦力、というのはひとえに「売れる」か「売れないか」にかかっている。それを面接で判断するのは難しいんだけど、話をしている内に、その人の営業スタイルやそれまでの業績というのは、何となくわかるもの。そこでウソをついても、だいたいわかる。
 一方、エンジニア系の募集は引き続き多い。エンジニアの価値は、その人の持っている技術。だから能力によって評価はハッキリと決まるし、能力が高い人は取り合いになる。ちなみに、資格は「ないよりあった方が…」という程度。これはどの職種にも言えることなんだけど、重要なのは「今まで何をやってきたのか」という事。それにプラスして資格があれば言うことはないんだけど、今までやってきた経験とまったく関係のない資格を持っていても、あまり役には立たない。
 転職は人生の転機。だからキャリア・コンサルタントという仕事の持つ重みは、いつも感じている。時には親や配偶者、彼氏や彼女に反対されて……という悩みの相談を受けることもある。この間も、婚約者がいらっしゃる方で、転職を希望している方に相談された。結局、その婚約者に会って、転職しても大丈夫であることを説明して、その方は転職と同時に結婚した、なんておめでたい話もあった。

【Hot Link !!】







放送曲目リスト

Time Title Artist Label Number
8'16" People Will Say We're In Love Nancy Wilson Capitol CDP 7243 8 28107 2 8
18'53" Our Day Will Come James Darren CDD-4969-2 Concord
30'04" Gentleman Friend Lurlean Hunter BMGジャパン BVCJ−7491
40'09" Guys And Dolls Blossom Dearie Verve POCJ-2654
46'56" People Be Kind Frank Sinatra reprise 1008-2


 Back