SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2001年4月28日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「模型」


フルビュー フェラーリ F1-2000
(ノーマルカウル)
(c) TAMIYA Inc.

 お客様は、子供の頃に模型で遊んだ経験はございますか?
 私も子供の頃は、男の子の例に漏れず、ラジコンやプラモデルにお小遣いをつぎ込んだ口でして、私の世代だと、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』のプラモデル、通称『ガンプラ』が人気でした。もっとも、私はどちらかというと不器用な方で、作る端から腕やツノが折れてしまったのですが。そのせいか、大人になるに従って、いつしか模型とは縁遠くなってしまいました。
 でも今日のAVANTIでは、大人になっても「男の子の心」を失うことなく、模型を愛し続ける方々がその魅力について語っておられます。そのお話に耳を傾ければ、私達が失ってしまった何かが見つかるかも知れません。もしよろしかったら、私と一緒に聞き耳を立ててみませんか?



  • 金子辰也さん(プロモデラー)の

    「ミリタリーモデル」の話

     プロモデラーと名乗っているけど、具体的にやっている仕事はデザイン。だから「シュガー・ベイブ」のジャケットのデザインなんかもやった。その仕事は18〜9歳の頃、当時まだ無名だった山下達郎と友達の紹介で知り合ったのがきっかけだったんだけど、その縁であの「クリスマス・イブ」のジャケットも担当させてもらった。そういえば、山下達郎もプラモデルは好きだけど、これは世代的なものかも知れない。
     僕が主にやっているのはジオラマ。そして、ジオラマをやっていると非常に依頼が多いのが、ミリタリーもの。必然的に、「戦場の再現」みたいな作品が多くなっている。ただ普通、そういうものを作ると、いわゆる戦闘場面になりがちなんだけど、僕の作品には動物が出てきたり、兵士が食事をしていたり、意外とのどかなシチュエーションが多い。やっぱり、表現の手段として戦争を使っていても、基本的に戦争は絶対にやりたくないという考えが根底にあるので、単に戦争のシーンを作るだけじゃなくて、人間の性(さが)とか内面を表現をしたいと思っている。
     例えば、僕が気に入っている「ひまわり」という作品がある。これは350本のひまわりを手作りで作って、ひまわり畑を作ったんだけど、そこをナチスの戦車が蹂躙していく、という作品。戦車のキャタピラにひまわりがちぎれて絡みついていたり、踏みつぶされたひまわりの花びらが散らばっていたり、鮮やかな黄色のひまわりとグレーの戦車のコントラストで、戦争の愚かさを表現しようとした。
     僕らが子供の頃、「漫画とプラモデルは良くない」と教育された。「プラモデルは誰が作っても同じで、創造性がない」っていうのがその理由だったと思うけど、僕らに言わせればそんな事はない。プラモデルだって、素材の一つに過ぎない。それをどう表現に結びつけるかは、それぞれの自由。
     模型を作っていると、大抵は締め切りに追われて切羽詰まっているので、完成するのは真夜中や明け方。それを一人で眺めながら、クッと一杯引っ掛けるその時が、僕にとっては至福の瞬間。この瞬間のために模型を作っていると言っても良いくらい。

    【Hot Link !!】

  • 「羊飼い」(第9回モデラーズクラブ合同作品展)
  • (タイトルなし)(第9回モデラーズクラブ合同作品展)
  • 『SONGS/シュガー・ベイブ』(上流階級倶楽部)



  • 海野幸弘さん(田宮模型)の

    「TAMIYA」の話

     当たり前かも知れないけど、ウチの会社には元々の模型好きが多い。結構いろんな物をコレクションしていたりして、マニアも多い。
     やっぱり、実物を詳しく知らないとスケールモデルは作れないので、ミリタリーや車などの各担当部署を異動することはあまりない。ただ、みんな基本的に模型好きなので、「車も好きだけど、飛行機も好き」なんてヤツはザラにいるので、絶対に異動しないかと言われれば、そうでもない。
     車が好きなら、車のメーカーに就職すれば良さそうなモノだけど、「模型で車を再現する」事ならではの魅力もある。それは最初から最後まで、全部を担当できること。設計から始まって、最後に製品になるまで、ずっと面倒を見ることができる。これが本物の自動車だと、なかなかそうはいかない。それからオマケの特典として、取材と称して実物を間近で見ることができる。車だったらサーキットへ行ったり、飛行機や戦車なら世界中の博物館へ出掛けたり。これはかなり魅力的。
     普段仕事で模型を作ったりしているクセに、家に帰ってもまだ模型を作る好き者は多い。だから年に一度、社内でコンテストを開いて、みんなの自慢の作品を持ち寄って競っている。ただし完成度で競うと、その方面の部署の人間には絶対にかなわないので、みんなアイデアで勝負する。私も車を飛行機に改造してみたり、かなり無茶苦茶なことをやっている。

    【Hot Link !!】

  • Tamiya Japan Home Page
  • 1/20 フルビュー フェラーリ F1-2000(田宮模型)
  • 田宮模型歴史研究室



  • 獣神サンダーライガーさん(プロレスラー)の

    「ガレキとワンフェス」の話

     子供の頃から模型は大好きだった。飛行機、戦艦、何でも好きだったけど、特に好きだったのが怪獣もの。ガメラやバルゴンを作っては砂場に持っていき、砂山を壊して巨大な怪獣を想像していた。
     でも、誰でも同じだと思うけど、大きくなるにつれて徐々に怪獣から離れていった。ところが18歳になってプロレスの世界に入って、当時の国技館がまだ蔵前にあったんだけど、その周りがおもちゃ問屋だらけであることに気付いてしまった。会場へはバスで向かうんだけど、信号待ちの時にふと窓の外を見ると、「大魔人」とか「ガメラ」、「ゴジラ」なんて模型がこれでもかというぐらい並べてある。それで昔の記憶が呼び戻されたというか、一気に燃え上がってしまった。
     それで、当時はまだ新日の道場に住んでいたんだけど、近所のおもちゃ屋にいったら、あるわあるわ。しかも僕が子供の頃よりもリアルになっている。もう感動してしまって、それから模型を買い集め始めたんだけど、そうしたら止まらなくなってしまった。
     大きなメーカーが作った模型だけ飽き足らなくて、ガレージキットにも手を出すようになった。ガレージキットというのは、個人で模型を作って、10〜20個くらいを販売するという、非常にコアな世界なんだけど、これが本当にリアル。怪獣の微妙な曲線や凸凹が、キレイに再現されている。
     中には身長1m、尻尾まで含めると2mなんてゴジラがあってたりして、いったいどこに置けというのか!みたいなものまで売っている。そういうのは組み立てずにそのまま仕舞っておく「ツンドク・モデラー」も多い。それもまたコレクションの形の一つ。
     さらに趣味が高じると、自分で原型を作りたくなってくる。僕も何度かガレージキットを作って、「ワンダー・フェスティバル」という模型のお祭りに持っていき、当日版権を取得した上で販売した。
     この「ワンダー・フェスティバル」というお祭りが面白くて、例えば大手のメーカーがその日限定のモデルを発売するとなると、長蛇の列ができたりする。でも、そういう模型はだいたいソフビ(ソフト・ビニール)のヤツなので、僕はあんまり興味がない。ところが僕の友人で、ケンドー・カシンというプロレスラーがいて、どうやらコイツがその列に並んでいたらしい。しかも周りに黙って行ったので、行列の中で「カシンさんですよね?」とファンに声を掛けられても、必死になって「いえ、違います」って隠そうとしていたとか。その噂を聞きつけて、「お前、並んでたらしいじゃん」ってカシンにいったら、「えっ!どうして知ってるんですか?!」って驚いていた。プロレスラーなんて、誰でも一目で分かるのに。

    【Hot Link !!】

  • 獣神の部屋(ファンサイト)
  • KOJIKADO:小鹿堂
  • 模型世界の住人
  • 「勇者、東方腐敗。」
  • HEAVY GAUGE



  • 新本秀章さん(天賞堂)の

    「蒸気機関車」の話

     天賞堂といえば、蒸気機関車。アメリカ型の蒸気機関車を始めとして、様々な蒸気機関車の模型を作ってきた。特に代表的なのが、アメリカで走っていた世界最大の蒸気機関車「Big Boy」。この蒸気機関車の模型は、天賞堂の看板とも言える。
     「Big Boy」が実際に走っていたのは1940年頃。そして天賞堂がその模型を最初に作ったのが1955年頃。それ以来、だいたい5年に1度、200台くらいを生産し続けている。当然、作られた時期によって微妙に形が違うので、それ故の価値、みたいな事もある。新幹線の前に東京大阪間を結んでいた特急「こだま」の模型なんて、もう2度と作れないから、マーケットでもかなりの貴重品として扱われている。
     作る側から見ると、蒸気機関車と電車では、必要とされる技術はかなり違う。蒸気機関車は機械が全部外に付いていて、部品点数が非常に多い。それに対して電車は、中は複雑だけど、外側は板1枚だったりして、意外と単純。だから蒸気機関車と電車では、作る工場からして違ってくる。
     蒸気機関車の魅力は、走り出す瞬間にある。でも、ゆっくり発進して、段々スピードが速くなっていく様子を再現するのは、非常に難しい。単にスピードを出すだけなら簡単なんだけど。そこで精巧なモーターやギアを作って、今ではかなりゆっくり走れるようになった。

    【Hot Link !!】

  • 天賞堂
  • 天賞堂 Modeler's Room 新宿店(ぐるなび)
  • Great Northern鉄道 S−1蒸気機関車
    (E.NUKINAの60’s鉄道模型コレクション)



  • 伊藤克仁さん(ホビージャパン編集長)の

    「ガンプラ」の話

     模型の世界は、お金を掛けようと思えばいくらでも掛けられるものだけど、幸いにして、根強い人気の「ガンダム」のプラモデルなら、今のところはそれほどお金は掛からない。一番安いガンプラで300円、一番高くても2万円。結局、作っている時間こそが楽しいので、皆じっくり作って楽しんでいるみたい。
     プラモデル専用の工作室を持つのは、やっぱり男の夢だと思う。家族が出来ちゃうと、なかなかそういう場所はとれないし、理解してもらうのも難しい。世のお父さんモデラーは、そういうものと常に戦っている。
     ガンダムの最初のブームから、もう20年以上が経ち、ファンの年齢層は非常に広くなった。40代でガンプラを作っている人は、世の中にたくさんいる。そこでガンプラのコンテストも数多く開かれている。
     ウチの雑誌でやっているコンテストは、5つのジャンルに別れている。キットを元に作るもの、キットを元にしないもの、ジオラマ、アイデア部門、ジュニア部門の5つ。キットを元にしているとは言っても、改造に改造を重ねて原型を留めていないものもあるし、キットを元にしないと言っても、やっぱりプラモデルを加工して作っていく場合もあるし、厳密に分けるのは難しい。
     ガンプラは、奥が深いのと同時に、幅も広い。アニメーションという形で元になる作品があるけど、その中で遊べる自由度は非常に高い。実在する戦闘機の模型なら、どこの戦線で誰が乗った、みたいな事まで決まっているから、そういう事が堅苦しくて嫌に感じた人にとってのある種の救いとなっている。ただ組み立てていても楽しいし、手を加える余地もある、自分勝手に作ってしまっても構わない。ガンプラはいろんな楽しみ方が出来る。そして何より、格好良い。

    【Hot Link !!】

  • ホビージャパン
  • 暴走ガンダムおやじーず・うぇぶ
  • GUNDAM-MODEL
  • PLUMP!





    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    9'28" Just One Of These Things Doris Day Columbia 475750 2
    17'59" A Lot Of Livin' To Do Joni James DIW DIW-391
    32'01" You Do Something To Me Rosemary Clooney RCA BVCJ-2030
    41'39" It's A Good, Good Night Peggy Lee Capitol 7243 8 54543 2 5
    47'43" Dearly Beloved Nancy Wilson Capitol CDP 0777 7 99469 2 1

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