SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2001年2月24日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「アンティーク&ヴィンテージ」

 私はその方面にはあまり詳しくないのですが、アンティークとかヴィンテージとか呼ばれる物には、やはり心惹かれるものがありますね。
 「形あるものは、いつか壊れる」とも言いますから、長い年月を経ても昔の姿をとどめているという事は、それだけで奇跡と言っても良いのでしょう。その「もの」が見てきた何十年何百年もの時に思いを馳せる……なんて、素敵な趣味だとは思うのですが、いかんせん私のお給料では、手が出ないのが残念です。
 でも今日は、この店にアンティークやヴィンテージにお詳しい方が、何人かいらっしゃっているんです。その方々のお話を聞くのが楽しみなんですが、よかったらご一緒しませんか?



  • 草なぎ剛さん(タレント)の

    「ヴィンテージ・ジーンズ」の話

     もう卒業しなくてはいけないな、と思いつつ、相変わらずヴィンテージ・ジーンズを探して裏原宿あたりへ通い詰めている。
     どうも最近、ヴィンテージ・ブームが一段落したのか、高いジーンズを買う人も減ってきたみたい。その煽りで、良いジーンズを見掛けることが少なくなった。その割には、僕の好きなジーンズは値崩れしないので、良いことは何もない。
     世間的にはジーンズが復権してきて、みんなジーンズを履くようになったけど、その分ヴィンテージには目を向けなくなった。ヴィンテージのレプリカが数多く作られているのも、ヴィンテージ・ブームの衰退に一役買っている。
     でも、本物のヴィンテージとレプリカの区別は、好きな人間なら一目で分かる。僕は最近、ヴィンテージ・ジーンズを触った瞬間に「これは良くない」とか分かるようになってきた。数十万円するジーンズが2本あったとして、どっちかを買おうかと思ったときに、手に取った瞬間パッと「こっちだ」と判断できる。これは長いことジーンズ好きをやってきて、いつの間にか身に付いた感覚。

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  • Yahoo!オークション - リーバイス



  • 松山猛さん(エッセイスト)の

    「アンティーク好き」の話

     年に10回くらい海外へ行くのだけれど、機会を見つけては食料市場とのみの市をブラブラするのが何よりの楽しみ。
     アンティークの魅力は、モノそのものが面白いだけではなく、そのバックグラウンドに想いを馳せるのも非常に楽しい。「テムズ川に沈んでいた16世紀の鍵」なら、どんな人が、どんな部屋で、どんな風に使っていて、そしてなぜテムズ川に沈んでしまったのだろう、なんて事を想像してしまう。
     誰にでも勧められるような趣味じゃないけど、僕の場合、アンティークが好きになったきっかけは、30過ぎて所帯を持った時に、自分のコーヒーカップは何かが違う、と感じたことだった。もっと美味しくコーヒーを飲めるカップがあるんじゃないか、そう思って、ロンドンへ行った折に探したんだけど、そうしたらコーヒーカップが面白くなってしまって。じきにコーヒーカップの歴史なんかを調べるようになった。
     コーヒーカップは磁器だけど、磁器は元々、中国のもの。そう考えると、コーヒーカップに取っ手が付いているのは、意外と不思議に思えてくる。あれは東インド会社が輸入していた頃に付けられたもので、棒を通して持ち運ぶために付けられたらしい。さらにソーサーも東インド会社の陰謀で、カップにソーサーを付けて倍の値段にするためのものだったとか。
     そんな事を知っていく内に、どんどんその世界にはまって行く。

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  • 小泉敦さん(ROSE COTTAGE)の

    「アンティーク食器」の話

     アンティークには、一応「100年」という基準がある。これは税法上の決まりで、「作られてから100年以上経っていればアンティークと認め、関税は掛けません」という線引きがなされている。でも実際問題、これはお店の側の基準なので、アンティークを楽しむのには関係ない。単純に「古き良きもの」というイメージで幅広く見てもらった方が、きっと楽しめると思う。
     英国のアンティークなら、1837〜1901年の、ビクトリア女王の時代が一番面白い。大英帝国が最も力を持っていた時代で、英国が最も華やかだった時代。しかも「女王」が君臨する女性の時代だったので、いろんな物がファッショナブルで華やかだった。ファッションにせよ建築物にせよ食器にせよ、全てが華麗で華やかな雰囲気を持っている。
     最近は、そのビクトリア女王の頃の食器などはかなり見つけにくくなっていて、英国のマーケットに行っても1920〜1930年代のものが中心になっている。その辺りの食器だと、スタイル的には現代の食器とあまり変わりはないけれど、やっぱり今よりものんびりしていた時代を反映している。
     買い付けに行くのは、ロンドン近郊。市内には滅多に入らない。地方の歴史的な街のアンティーク・ショップ、アンティーク・センターへ行く。そして、アンティークの買い付けは朝が早い。朝一番が勝負なので、朝の4時5時に起きて、まだ暗い内から出掛ける。「これを探そう」と思っていても、見つかることもあれば見つからないこともある「出たとこ勝負」だけど、その割に毎回きっちりお金だけは使ってしまうのは、我ながら不思議。

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  • ROSE COTTAGE-イギリスアンティーク
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  • 南川幸洋さん(Kensington)の

    「アンティーク家具」の話

     英国のビクトリア王朝時代は、家族主義、今で言う「マイホーム型」のライフスタイルの時代。
     例えば、ソファーのセッティング。アメリカでは、センターテーブルがあって、長椅子と一人掛けの椅子が、そのテーブルを囲むようにセッティングされている。ところが英国のセッティングでは、暖炉を中心にする。暖炉を囲んで家族が団らんする、というイメージ。これは、現代では暖炉がテレビに置き換わって、日本でもごく普通のスタイルになっている。
     そういう事情で、英国のアンティーク家具にはセンターテーブルがない。その代わり、ネストテーブルと言って3つに分けられるサイドテーブルだとか、オケーショナルテーブルと言ってサイドに置くテーブルとか、小物家具が非常に充実している。それらを人数や用途によって使い分けるというのが、本来の使い方。
     それから、英国家具の特徴として、食卓用の丸テーブルがない。というのは、英国人の食事というのは、きちんと家族が向き合って、フォークとナイフで食べるものだから。肉にしても、お父さんが切り分けて食べる、というのが普通。これがイタリアあたりになると、大皿をテーブルの真ん中に置いて、各々がそれを取って食べるから、丸テーブルの方が便利。でも英国はそうじゃないから、四角いテーブルを使っている。しかも、お父さんの席はアームチェアと決まっている。これは英国では「カーバーズチェア」と呼ばれていて、「肉を切る人の席」という意味がある。肉を切り分ける「家長」という存在が、色濃く出ている。

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  • コンテナ速報 Presented by Kensington
  • Yahoo!オークション - 検索結果(アンティーク 英国)



  • 世良公則さん(ミュージシャン)の

    「ヴィンテージ・ギター」の話

     一時よりは減ったけど、それでも30本ぐらいのギターを持っている。その内訳は、エレキが7割、アコースティックが3割、と言ったところ。自分でもかなりのマニアだと思うけど、ギターマニアの中でも「音マニア」だと思っている。
     10代の頃は、「ツェッペリンのジミー・ペイジがぶら下げていたあのレスポールを、いつかオレもぶら下げてやれるようになりたい」みたいな憧れがあった。でも、その中にも「音」に対する憧れがあったと思う。「泣いている」とか「乾いている」みたいな表現をするんだけど、同じギターを買っても、なぜか同じ音が出なくて、不思議に思ったものだった。
     その後プロになり、海外のスタジオを訪れた時に、「この人の楽器は、10代の頃に聞いたツェッペリンのレスポールの音がしている!」と驚かされたことがあった。それで話を聞いてみたら「あ〜、これ高いよ、ヴィンテージ・ギターだから」と言われた。それでも店を紹介してもらって、アメリカのヴィンテージ・ギターのショップへ行ったら、これがビックリするほど高い。当時で40〜50万円、レスポールなら100万円以上するギターはザラにあった。
     でも、どうしても欲しかったので、月賦で59年のレスポールを買った。その値段、実に100万円。それを弾いた時に、初めて「ギターに弾かされる」感覚を感じた。他のギターでは生まれないフレーズを弾いてしまったり。
     良いギターには、生まれ持った音、それが現れている顔、そしてパッと見ただけで欲しくなるようなオーラを持っている。世の中にはせっかくの良いギターを弾かずに、持っているだけの人もいるけど、ギターは弾いてなんぼのもの。

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  • 浅野加奈子さん(東京オークションハウス)の

    「銀器とガラス」の話

     マイセンで人気があるのは、女の子とか天使のフィギュア。値段は時代や状態に依るので一概には言えないけれど、10万円以上は掛かってしまうかもしれない。あれだけ複雑な形をしていると、欠けたり修復の跡があったりして、完品というのは難しい。でも、小花の花弁が1枚無いくらいなら、見て楽しむ分には問題ないと思う。
     個人的に好きなのは、ビクトリア王朝時代の銀器やガラス。銀は磨くのが大変だけど、アンティークの銀は一味輝きが違うというか、当たりが柔らかい感じがする。だから磨いた感じでも、大体いつ頃のものか分かる。
     ガラスだと、ビクトリア王朝時代のものはかなり高いので、ちょっと時代の下ったものを集めている。20世紀のものでも面白いものはたくさんあって、足のステムの部分にエアーがツイストで入っている「エアーツイスト」とか。今はクリスタルのガラスが一番良いけれど、アンティークになると、ガラスの鉛の含有率によって、ちょっと飴色に見えたりシルバーがかっていたり、味があって面白い。

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  • 東京オークションハウス





    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    6'27" My Blue Heaven Frank Sinatra Capitol CDP7 4657 32
    16'16" I Still Suits Me Bobby Troup Bethlehem COCY-9925
    21'29" Better Luck Next Time June Christy Capitol CDP 954498
    30'30" My Kind Of Love Beverly Kenney Fresh Sound Records FSR-CD33
    37'43" Wonderful Tonight 世良公則 生演奏
    46'00" Thou Swell Rita Reys mercury 848 307-2

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