SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2001年1月13日の放送

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「未来予想図」

 今って……21世紀なんですよね?いえ、この間、領収書へ日付を書くときに、「2001年」って書いたら、なんだか急に「本当に21世紀なんだ」って実感してしまったんです。
 子供の頃に想像していたものとは、ずいぶん様子は違ってしまいましたが、それでも「21世紀」という言葉には、素晴らしい未来が待っていそうな気がしませんか?まだ99年と11ヶ月半も21世紀は続くのですから、私は気長に「宇宙旅行」や「空飛ぶ車」を待つことにしました。
 そういえば、カウンターの真ん中の席にいらっしゃるのは、宇宙開発事業団の山田圭一さんです。後で山田さんに、宇宙旅行の予約はどこですればいいのか聞いてみませんか?




  • 山田圭一さん(宇宙開発事業団)の

    「国際宇宙ステーション」の話

     日本独自で有人宇宙飛行を行うのはまだまだ先の話だけど、国際宇宙ステーションにはすでに日本の実験棟がある。
     国際宇宙ステーションは、16カ国が協力して作っている宇宙ステーションで、完成するとサッカー場ぐらいの面積になる。すでに3人の宇宙飛行士がそこで生活していて、去年の10月に若田さんがロボットアームの操縦をして組み立てていたのも、その宇宙ステーションの一部。
     今までの日本人宇宙飛行士は、スペースシャトルを操縦するための訓練を受けなければ行けなかったので、当然アメリカで訓練をしていた。ところがこれからは、宇宙ステーションで実験をするための訓練になるので、日本の筑波で訓練を受けることになる。
     よく勘違いされるけれど、今、宇宙飛行士の訓練では、G(加速度)に耐える訓練はほとんど必要ない。スペースシャトルの打ち上げ時にかかるGは最大3G。遊園地にある、もの凄い勢いで垂直に上がるタイプの乗り物には、4Gを売り物にしているヤツがあるくらい。だからジェットコースターに乗れる程度に健康な人間であれば、スペースシャトルのGには十分耐えられる。
     無重力の訓練というのも、特に必要はない。宇宙に出て無重力状態になると、2人に1人は「宇宙酔い」と言われる、乗り物酔いと似たような状況になるけど、原因がハッキリ分かっていない上に、2〜3日もすれば必ず治る。喩えて言うなら、海外旅行に行ったら最初の1〜2日は調子が悪い、というのと一緒。だから別に訓練をする必要はない。
     映画「ライトスタッフ」や「スペースカウボーイ」でも、その手の訓練をしていたけど、実はNASAにもそんな訓練施設はなくなっている。ただ、アレをやると分かりやすいから、映画の中で描かれているだけ。
     国際宇宙ステーションは、夕方や明け方の空に、非常に明るい星のように見える。高度400kmなので、条件がうまく合わないと見えないけど、5分くらい掛けて夜空をスーッと横切る。全天でも3番目くらいに明るいので、都心でも十分見れる。NASDAのホームページにその位置を表示しているので、ぜひ見て欲しい。

    【Hot Link !!】

  • 宇宙開発事業団ホームページ
  • 宇宙開発事業団 宇宙ステーション ホームページ
  • 国際宇宙ステーションとスペースシャトルを見よう



  • 青山やすしさん(東京都副知事)の

    「21世紀の街」の話

     昨年の国勢調査で、東京都の人口は1200万人になった。これは都心の地価が下がって、都内の住宅が値下がりしたのが最大の要因。それともう一つ、都市に対する考え方が変わってきたのも大きな要素になっている。
     20世紀は、オフィス機能に純化したビルが、賃料をたくさん取れる、人気のあるビルだった。でも21世紀は違う。ビルを単体として捉えるのではなく、ビル群として捉え、その中にオフィスと居住空間、さらにリラクゼーション施設やアミューズメント施設がある、そんな多機能な空間にこそ価値がある、という風に価値観が変わってきた。
     実際に、今進んでいるプロジェクトでも、多機能な街作りが進んでいる。汐留や丸の内中通り、六本木六丁目、大崎、品川…。いずれも、単にオフィス機能に純化したビルを作るのではなく、生活や文化の機能を含んだ街開発が進んでいる。
     これは20世紀から予告されていた現象。1990年にロンドンで開かれた「ワールドシティ」という会議では、「世界都市とは何か」という議題に、「これまでは『国際経済金融の中心都市』だったが、これからは生活、文化、知性などで世界的な都市のことを指すようになるだろう」という議論がなされている。
     東京もそんな21世紀の世界都市を目指している。千代田、中央、港、新宿の4区を合わせると、ほぼニューヨークと同じ面積。昼間人口も150万人でほぼ同じなのだが、夜間人口(居住人口)は4区の方がニューヨークの半分以下になってしまう。しかし、中央区もこの3年は前月比でずっと人口が増え続けている。
     21世紀、街の構造と働き方や生活の仕方は、変わっていく。

    【Hot Link !!】

  • 六本木ヒルズ(「森ビル」HP内)
  • Shiodome.com(汐留の再開発)
  • 都心の景観を考える(丸の内再開発)



  • 祢津加奈子さん(医療ジャーナリスト)の

    「寿命」の話

     今、人間の寿命は120歳と言われている。
     人間が生きる、ということは、細胞が分裂して体が更新されていく、という事でもある。ところが人間の場合、細胞が50回程度しか分裂しない。その50回で、だいたい120歳。
     その分裂の回数を決めているのは、テロメアという物質。いわば回数券のようなもので、分裂を繰り返すたびにテロメアは減っていき、無くなったところが寿命になる。そのテロメアを生み出すのがテロメラーゼという酵素なので、理屈の上では、テロメラーゼがテロメアを補充し続ければ、いくらでも長生きできる。でも、テロメラーゼは胎児や赤ん坊の頃に働く酵素なので、大人になると働かなくなってしまう。
     ところが、ただ一つ、大人の体でもテロメラーゼが働く細胞がある。それは「ガン細胞」。だからガン細胞は死滅せずに、どんどん増え続けていく。例えば、1952年にヒーラさんから摘出したガン細胞を「ヒーラ細胞」と言うのだが、そのヒーラ細胞は今も生き続けていて、世界中の研究室で研究されている。そこで、健康な細胞で同じ事ができないだろうか、という研究も進められている。
     人間の体とガンは、ある意味、表と裏の関係にある。だからこれからは、ガンと共存する方向に向かうのかも知れない。そもそも、ガン自体は、病原菌でもなんでもなく、そこにあるだけで害をなすものではない。ただ、ガンがどんどん大きくなって、正常な細胞が働けなくなるのが問題なのであって、ガン細胞があっても、そこでひそやかに生きていてくれれば何の問題もない。そういう形でガンをコントロールすることは可能かも知れない、と言われている。

    【Hot Link !!】

  • 日刊スポーツ・健康連載・がんを防ぐ生活
  • 南山堂/がんとテロメア・テロメラーゼ(書籍の紹介)
  • 老化のDNAについて(「麻生京のホームページ」内)



  • 平野宏和さん(日産自動車商品企画室)の

    「電気自動車」の話

     一番最初の車は、蒸気の力で走っていた。その次が、実は電気。19世紀、充電池とモーターで走る車の時代がすでにあった。ところが、19世紀の末、ベンツが内燃機関のガソリン車を作り、それからガソリン車の時代が始まった。だから、今でもベンツは電気自動車の開発にあまり熱心ではない。
     21世紀が電気自動車の時代になるか、と言われると、なかなか難しいところ。ただ、電気を使った動力源が増える、というのは間違いない。電気自動車にせよ、燃料電池にせよ、電池とモーターを使った技術というのは各自動車会社がもの凄いお金を掛けて開発しているので、21世紀中に実用化されるのは間違いないと思う。
     電気自動車の最大の利点は、エネルギーの自由度が上がること。今までの自動車は、ガソリンを動力源にしている限り、石油の呪縛から逃れることができなかった。そこで、別のエネルギー源を探して、天然ガスやアルコールを使ってみたりはしていたのだが、その中でも電気は特に自由度が高い。例えば、フランスへ行けば原子力発電所が多いので、電気自動車は原子力自動車になるし、テキサスなら天然ガスの発電所が多いので、天然ガス自動車になる。風力自動車や水力自動車になる地域だってあるかもしれない。自由度が高いというのは、そういう利点がある。
     効率の面から言うと、難しい面もあるけど、例えばブレーキで電気を戻す仕組みなどは効率が良い。ガソリン車ならブレーキを掛けているときも止まっているときも、アイドリングでガソリンを消費するけど、電気自動車ならそんな事はない。
     ちなみに、僕が乗っている小さな電気自動車なら、夜間に充電すると100円くらいで満タンになる。それで実際に走れるのは70〜80キロ。ガソリン車なら、だいたいリッター100円として、せいぜい10〜20キロ。経済効率なら、もう電気自動車の方が上。

    【Hot Link !!】

  • 日産:ハイパーミニ・コムへ、ようこそ!(日産の電気自動車)
  • でんき自動車館(「日本電動車両協会」・試乗も可能)
  • "handmade" electric vehicle(手作りの電気自動車)



  • 入鹿山剛堂さん(モバイル研究家)の

    「SOHO」の話

     モバイルとSOHO(Small Office Home Office)は、これからどんどん発展していって、将来的には会社へ行って仕事をするということが少なくなるだろう。
     そこで、3年ほど前、SOHOハウスという家を建てて、家の中どこにいてもネットワークに接続して情報を取り出せるようにした。普通、家なんかではパソコンが置いてあって、ネットに接続する時はその前に座るもの。ところが、アイデアを思いついたり調べものをしたくなるのは、得てしてお風呂やトイレの中だったりする。そこで、風呂場やトイレ、押入の中さえも、「情報コンセント」というものを付けて、インターネットやテレビが使えるようにした。お風呂なら、モニターでいろんな情報を見ることができる。お金はそれなりに掛かったけど、あくまで趣味なので、競馬や競輪につぎ込むことを考えたら、まだ有効な使い方かな、と。
     こうしたIT社会の発達した未来には、会社へ行く必要がなるなるだろう。携帯電話とメールで、どこにいても仕事の指示や報告はできる。そうなると、同じ屋根の下にわざわざ居て仕事をする必要性がなくなってくる。
     人間同士のコミュニケーションだって、今年の5月から始まるIMT2000なら、携帯電話で動画を送ることすら可能。ディスプレイも、眼鏡型の実験が始まっている。この2つを組み合わせると、遠い場所に居る人と会話をするときに、眼鏡ディスプレイに動画を表示させて、相手があたかも目の前に居るかのような感覚で会話することが可能になる。

    【Hot Link !!】

  • DIGITAL DIME -デジタルダイム-
  • impress PC Watch
  • ZDNet News





    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    9'27" Stella By Starlight Chris Conner Bethlehem CY-4592
    20'33" Route 66 Nat King Cole Capitol CDP 0777 78080 25
    31'33" The Good Life Frank Sinatra Reprise 1012-2
    42'11" You're Driving Me Crazy Manlyn Moore Bethlehem COCY-9938
    38'06" My Sin Patti Page verve 314 538 330-2

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