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「江戸の粋(いき)」
先週、仕事で京都へ行ったいつもの紳士は、まだ戻っていないようだ。その代わり、というワケではなかろうが、今日は市田ひろみさんが、土曜日夕方のAVANTIへ現れて、ジェイクと昔話に華を咲かせていた。 その口振りからすると、どうやら市田さんは、AVANTIがまだ進駐軍向けの将校クラブだった時代に、AVANTIへ足繁く通った時期があったようだ。しかも、ジェイクとはお互いに憎からぬ気持ちを抱いていたようだが…… その後、市田さんは女優をやめ、京都へ帰ってしまったのは周知の事実。一体、市田さんとジェイクの間に、何があったのだろうか。今日は二人の話し声にも、ちょっと聞き耳を立ててみよう。 |
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「大工調べ」に出てくる大工の棟梁は、江戸っ子らしくバカにお節介。「あっしがこうやってわざわざ間に入って頭を下げているんですから、許してやったっていいじゃござんせんか」って、ぜんぜん筋が通ってないし。「大家さん、そんな因業な」「あたしゃ因業ですよ、因業大家で通ってんだ。」なんて、大家さんも負けてない。
この間、IT関連の会社の方がウチへいらして下さったとき、「あなた達のような若い人たちがこういう料亭を使わなくて、この先誰が使うの」とお説教をしてしまった。六本木も良いけれど、料亭のような所にも足繁く通って、場慣れすることが肝心。
最近は花柳界のお座敷だけじゃなくて、どこかに呼ばれて、1時間なにかやってくれ、なんて依頼が多い。そんな時は、三味線を使って、「声色」なんかをやる。歌舞伎役者の声色を真似るんだけど、例えば「玄冶店(げんやだな)」のお富と与三郎を菊五郎と玉三郎でやったり。
(声色の実演)
お酒の席だと、都々逸(どどいつ)もよくやる。「外は雨、酔いも回った、さあこれからは」とか。
(都々逸の実演)
「…さあこれからは、あなたの度胸を待つばかり。あなたの度胸は嬉しいけれど、言い訳ばかりで夜は明けて」なんて、こんな色っぽいヤツもやっている。
芸子さんも歌舞伎役者も、「芸」を習っている場所のおおもとは一緒。祇園の場合は井上流という舞だったり、新橋だと西川流という舞の流儀を習っている。
オペラも歌舞伎も、お約束がわかると面白い。歌舞伎なら、幕が閉まっているときに流れてくる音楽で、次の場面がどんな場面かが分かる。
(「川」の三味線の演奏)
「雪」の場面にも決まった音楽がある。雪に音楽を付けたというのは、昔の日本人の偉いところだと思う。
(「雪」の三味線の演奏)
これが掛かると、僕たちの頭の中には、雪が深々と降っている情景が浮かぶ。忠臣蔵の最後の場面なんかが典型。
(「逃げる人」の三味線の演奏)
こんな具合に、「若い娘」だと小走りで色気のある感じ、「お侍」だとなんか偉そう。
(三味線の生演奏)
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