
|
「スポーツの道具」
右の写真が何か、お分かりになるだろうか? 照明の関係でちょっと分かりにくいかもしれないが、上がサッカーのイエローカードとレッドカード。そして、下が灰皿とグラス、ではなく、クレー射撃に使われる「クレー」である。先日のシドニーオリンピックでは、普段あまり見ることない競技を見る機会も多かった。射撃、ソフトボール、砲丸投げ、シンクロナイズド・スイミング……。これら競技は、今回初めてルールを覚えたという人も多いことだろう。 いつもテレビ中継されている野球やサッカーですら、実際にやったことのない人には、道具のことはよく分からないものである。ましてや初めて見た競技では、独特の形状や素材に興味を持ちながらも、道具のことなど何も分からないのではないだろうか。 そこで今日は、AVANTIを訪れた、スポーツの道具を作っている裏方の人の話に、聞き耳を立ててみるとしよう。道具のことが分かれば、そのスポーツの事がもっとよく分かるに違いない。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
サッカーのイエローカードが導入されたのは、今から32年前、1968年のメキシコオリンピックの時。当時、まだカードに慣れていなかった選手の中には、出されたカードを受け取って、そのまま持っていってしまう選手もいたらしい。
クレー射撃の「クレー」は、直径110mm。ピッチというアスファルトに似た素材に石灰を混ぜ合わせ、機械でプレスして作っている。
砲丸投げやハンマー投げでは、道具の持ち込みは認められていないので、主催者側が道具を用意する。この間のシドニーでは、ウチで作った砲丸やハンマー、円盤などが採用さた。
相撲のまわしに使われる生地は、「綿の綾織り」。しっかりした生地だけど、人の肌に直接触れる物なので、原材料に気を使ったり、製造過程で機械油に触れないように気を使ったり、かなり繊細な生地でもある。
シンクロナイズド・スイミングでは、水中スピーカーを使い、水の中でも音楽が聞こえるようにしているのだが、この水中スピーカーを作るのが非常に難しい。
体操のあん馬は、国際体操連盟でサイズが決められている。ボディの表面には牛革を使い、中身は木の枠にスポンジを2重に張った構造になっている。手で掴む取っ手の部分は「ポメル」と呼ぶ。
新体操のリボンは、レーヨンが使われることが多い。私達も、「こんな素材はどうだろう?」といろいろ試しに作ってはみるのだが、クルクル回すと摩擦で結ばれてしまったり、なかなかうまくいかない。
今回のシドニーで知った人も多いと思うけど、ソフトボールの1塁はベースが2つ並んでいる、いわゆる「ダブルベース」になっている。
|