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「男の料理」
「男子、厨房に入るべからず」という古い言葉がある。これは本来、「男子たるもの、厨房へ入ってアレがうまい、これがマズイなどと、もののうまいまずいを言うべきではない」という戒めであった。夫が外で稼ぎ、妻が家の中で働く。そんな役割分担がはっきりと決められていた封建社会においては、女性を守るための言葉だったのだ。しかし時が流れて現代。男性と女性という役割分担は意味を成さなくなり、しかも、誰もがうまいまずいを口にする豊かな時代になった。それにも関わらず、その言葉だけが、「男は料理をしなくて良い」などと、男性にとって都合の良い言い訳として残っている。 もののうまいまずいを論ずるのであれば、自ら厨房に立ち、うまいモノを自分で作るべきだろう。今日のAVANTIのカウンター席では、料理自慢の男性たちが、グラスを片手に料理談義に花を咲かせている。その話に聞き耳を立てれば、ずいぶんと参考になるのではないだろうか…… |
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『ビストロ・スマップ』をやるようになってから、どこかで食事をしても、この料理には何が入っているかとか、どういう過程で作っているかとかが、何となく分かるようになった。そのお陰で、食べることが楽しくなったような気がする。簡単に見える料理でも、実はすごく手間が掛かっているんだ、と思うと、作ってくれた人に感謝する気持ちが湧いてくる。
「dancyu」も、今年で創刊10年。10年前は、「男子厨房に入ろう」というコンセプトで始まったのだが、当時は「そんな人、本当にいるのか」と編集部内でも囁かれていた時代だった。それでも男性向けの食の雑誌が他になかったので、立ち上げてみたら反響が凄かった。タイトルは料理を作る話ばかりのようだけど、とにかく「食いしん坊」のための雑誌ということで、食べる方も作る方も、両方を取り上げている。
結婚してから、すっかり料理をしなくなったけど、以前は料理が得意だった。得意だったというよりは、せざるを得なかったと言った方が正しいかも。というのは、中学3年から一人暮らしだったから。
学生時代、映画『富士山頂』の撮影をアルバイトで手伝ったのが、この世界に入ったきっかけだった。
4月から長野に転勤になり、単身赴任することになった。それで慌てて料理学校へ行き、「男の料理教室」へ通った。
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