SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2000年9月23日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「男の料理」

 「男子、厨房に入るべからず」という古い言葉がある。これは本来、「男子たるもの、厨房へ入ってアレがうまい、これがマズイなどと、もののうまいまずいを言うべきではない」という戒めであった。夫が外で稼ぎ、妻が家の中で働く。そんな役割分担がはっきりと決められていた封建社会においては、女性を守るための言葉だったのだ。
 しかし時が流れて現代。男性と女性という役割分担は意味を成さなくなり、しかも、誰もがうまいまずいを口にする豊かな時代になった。それにも関わらず、その言葉だけが、「男は料理をしなくて良い」などと、男性にとって都合の良い言い訳として残っている。
 もののうまいまずいを論ずるのであれば、自ら厨房に立ち、うまいモノを自分で作るべきだろう。今日のAVANTIのカウンター席では、料理自慢の男性たちが、グラスを片手に料理談義に花を咲かせている。その話に聞き耳を立てれば、ずいぶんと参考になるのではないだろうか……




  • 草なぎ剛さん(タレント)の

    「料理番組」の話

     『ビストロ・スマップ』をやるようになってから、どこかで食事をしても、この料理には何が入っているかとか、どういう過程で作っているかとかが、何となく分かるようになった。そのお陰で、食べることが楽しくなったような気がする。簡単に見える料理でも、実はすごく手間が掛かっているんだ、と思うと、作ってくれた人に感謝する気持ちが湧いてくる。
     自分で作るのも好きなんだけど、家ではなかなか作らない。家じゃ道具や設備もままならないし、何といっても片付けが大変。どこの料理屋で食べても、「お店の人は、この後、食器とか洗わなきゃいけないんだよなぁ」と考えると、自分で作る気が失せる。
     さすがに『ビストロ』も5年ぐらい続けているので、さすがに包丁の使い方なんかは上達した。最初から上手かったのは木村クン。僕は、キャベツとレタスの違いも分からなかったほどで、一番酷かった。そして何故か、僕が「今日のは美味い!」と思った時ほど他のみんなの評判が悪くて、「ちょっと失敗したな」と思う時に限って美味しいと誉めてくれる。どうも、みんな濃い味付けが好きみたいなんだけど、僕は薄味の方が好き。だから、僕の方が「大人」なんだと、プラス思考で考えている。
     ゲストによっては、濃い味が好きな人もいるので、そういう時は慎吾の独壇場。ところが、薄味好きな人でも、食べ慣れない濃い味の料理に引っ掛かってしまうコトがある。1回限りの勝負の料理は、もしかしたら濃い味付けの方が向いているのかも知れない。

    【Hot Link !!】

  • NTT EAST GATCHAMAN CAMPAIGN



  • 神田久幸さん(「dancyu」編集長)の

    「最近の男の料理」の話

     「dancyu」も、今年で創刊10年。10年前は、「男子厨房に入ろう」というコンセプトで始まったのだが、当時は「そんな人、本当にいるのか」と編集部内でも囁かれていた時代だった。それでも男性向けの食の雑誌が他になかったので、立ち上げてみたら反響が凄かった。タイトルは料理を作る話ばかりのようだけど、とにかく「食いしん坊」のための雑誌ということで、食べる方も作る方も、両方を取り上げている。
     男性の料理が広まったのは、アウトドア・ブームの影響が大きかった。料理の完成度よりも、野趣の豊かさとか、釣った魚をその場で焼けばいい、という雰囲気から、男性でも料理を始められるようになっていった。
     そしてもう一つ、ワイン・ブームも、男性が料理をするようになった原因。というのは、ワイン・ブームの時にホーム・パーティーを開く人が増えたから。ワインと自分で作った料理で、気のあった仲間と会話を楽しむ。これまでと違うのは、日本酒などは男性しか飲まなかったのが、ワインだと女性も一緒に楽しめること。それで、自然と男性も料理をするようになっていった。
     新聞では「50〜60代の人が、単身赴任をきっかけに、老後の趣味として料理を習う人が増えている」なんて書かれているが、実際には30代の男性が「知的な趣味」として料理を始めるケースが非常に増えている。料理教室でも、カップルで来て、講義の最中に実際に料理をしているのは男性の方、というのもよく目にする。
     男の料理が特別な事として語られる時代から、一般的な趣味として認められる時代になったんだと思う。

    【Hot Link !!】

  • dancyu ONLINE
  • 第9回dancyuオリジナル料理コンテスト
  • のびーのつれづれ料理ノート
  • レシピ集
  • 男は黙ってパスタを食う



  • 河相我聞さん(俳優)の

    「一人暮らしの男料理」の話

     結婚してから、すっかり料理をしなくなったけど、以前は料理が得意だった。得意だったというよりは、せざるを得なかったと言った方が正しいかも。というのは、中学3年から一人暮らしだったから。
     もう、学校へ行くどころじゃなくて、炊事洗濯が大変で。しかも、ヤンキーの友達の溜まり場みたいになっちゃって、「腹減ったから何か作ってよ」と頼まれて、いろいろ作ったのが、僕が料理を始めたきっかけ。
     最初に作ったのは本当に簡単なモノ。たとえばカップラーメンだけじゃ寂しいからと、豚キムチにキュウリの千切りを和えて具にしたり。チャーハンも良く作った。チャーハンなら、その時ある食材や缶詰で、適当に作っていた。この間も、浜田さんの『人気者で行こう!』で、フカヒレあんかけチャーハンを作って、ただ1人「チャーハン王」として認めてもらえたし、チャーハンだけはちょっと自信がある。
     でも、結婚したら、全然作らなくなってしまった。ウチのカミさんは、その番組を見た人に「旦那さん、お料理上手いんでしょう?作ってくれるんでしょう?良いねぇ」って言われるみたいなんだけど、実は全然作っていない。
     料理は、作っている時が一番楽しい。そして、食べてもらって「おいしい」って言ってもらえるのが一番嬉しい。この間、珍しくご飯とみそ汁とシャケと納豆と、みたいな朝食を用意したら、カミさんに「いらない」って言われて、かなり辛かった。料理は食べてもらってなんぼのもの。

    【Hot Link !!】

  • 妻子持ち(公式サイト)
  • wakana's frying pan(初心者、一人暮し向けのレシピを紹介)
  • 男の楽園(独身男性のための料理のレシピ)
  • びんぼせいかつ(自炊生活の記録)



  • 増田久雄さん(映画プロデューサー)の

    「撮影現場の料理」の話

     学生時代、映画『富士山頂』の撮影をアルバイトで手伝ったのが、この世界に入ったきっかけだった。
     『富士山頂』は、富士山山頂の測候所を作った人の話。だから撮影現場も富士山の山頂だった。夏に2ヶ月、富士山に泊まり込んで、ときどき麓へ降りてくる、みたいな生活をした。
     僕は元々ヨット部に所属していて、合宿で50人分の食事を作った経験もあった。それで撮影現場でも、食事の当番。ところが、富士山の山頂まで、そんなに大量の食材を運ぶわけにも行かない。それでどうしたかというと、ヘリコプターで段ボールに詰めた野菜や肉を運んでもらい、空から落としてもらっていた。
     撮影に関わる人間は、全部で60人ほど。この量の料理を作るには、とにかく豪快に行くしかない。サラダを作るにも、レタスを適当にちぎって、その上にマヨネーズをバーッとかけて混ぜるだけ。みそ汁を作る時は、とにかく具をいっぱい入れた方が良い。
     その作っている様子は、とても人には見せられないモノだった。レタスをかき混ぜる時も、大きなボールに腕まで入れてかき混ぜたり。変な話、腕に汗をかいてるのかも知れないけど、こっちはそんな事を気にしている余裕はないし、食べる人もまったく気にしていなかった。
     そしてある晩、真夜中に翌日の仕込みをしていたら、石原裕次郎さんがやってきて、「チャー坊、大変だなぁ。でもさぁ、お前の作ってくれるみそ汁って評判良いからさ、頑張ってくれよ」と声を掛けてくれた。この一言で、「よし、明日もうまい飯を作ろう」と頑張れた。

    【Hot Link !!】

  • 富士山頂(「石原プロモーション」HP内)



  • 横田和彦さん(JR東日本長野鉄道検診センター所長)の

    「男の料理教室」の話

     4月から長野に転勤になり、単身赴任することになった。それで慌てて料理学校へ行き、「男の料理教室」へ通った。
     「男の料理教室」は、月に1回、1日2時間。単身赴任の人や年輩の人が多くて、1クラス20人、1テーブル4人のグループで習う。最初の40分は、先生がその日のメニューを3品くらい、パーッと作るのをみんなで見学する。それを真似て、1時間くらい掛けて作って、20分で試食。それから後片付けをして終わり。
     最初にレシピをもらって、そのレシピ通りに作るんだけど、4人のグループの中にも、そこそこ上手い人と、僕みたいに包丁を握ったこともない人がいて、自然と役割分担が出来ていく。ちょっと技がいる部分を担当する人、単純な作業をやる人、そして、洗う人。
     家に帰って女房に「いや〜、大変だった」なんて話をすると、「当たり前でしょ」と怒られる。「家で出来るように、一生懸命勉強しなさい」って、応援してくれるけど。
     現在、野菜を切るところを練習中。野菜を押さえる手を「ネコの手」にする、という料理の基本も習ったけど、なかなか慣れなくて。つい、指先でしっかり押さえてしまうので、どうしても細かく切れない。でも、まだ指を切ったことはないけど。
     一番最初に習ったのは、ご飯の炊き方だった。ご飯を冷水で素早く研いで、鍋に入れたら「始めチョロチョロ、中パッパ」で炊く。そういう事を習っている内に、テレビで料理番組を見ても、フライパンの使い方とか、手先の使い方とか、細かいところが気になるようになってきた。料理は、奥が深いと思う。

    【Hot Link !!】

  • 「男の料理教室」でウデを磨きたい(「東京ガス」HP内の記事)
  • 男の料理教室(「健康・生きがい開発財団」HP内の記事)
  • 男子厨房に入るべし(男性の料理サークルの紹介と、調理実習のレシピ等)




    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    9'50" Someone Like Me The Four Freshmen Capitol 72438 19175 2 7
    17'29" Green Eyes Steve Laurence Jasmine JASCD 600
    27'42" A Bucket Of Tears Peggy Lee Capitol 7243 4 93065 23
    35'15" I'm Nobody's Baby Vic Damone Capitol CDP 7243 8 31775 23
    43'20" Hold Tight Mel Torme MCA MVCM-275

  •