SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2000年8月19日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト

「麻布十番祭り」

 只今「麻布十番納涼祭り」の真っ最中。右の写真は、AVANTIの出店の様子である。
 今年の出店では、いつものペンネアラビアータに加え、イタリア風ソーセージ「サルシッチャ」も販売している。ビールのつまみには最高の一品。祭りは明日、日曜日までやっているので、機会があったら是非お立ち寄りいただきたい。(出店の場所は、「お知らせ」をご覧下さい。)
 さて、今日のAVANTIは、お祭りのお陰で、入れかわり立ちかわり大勢の常連客が訪れている。席の温まる暇もなくお祭りへと繰り出す人も少なくないが、折角の機会。その話に、片っ端から聞き耳を立ててみるとしよう。



  • 浜尾朱美さん(キャスター)の

    「麻布十番」の話

     麻布十番に住むようになって6年。都会は人間関係が希薄、なんて言われるけど、この町は違う。
     マンションの3軒向こうに86歳のお婆ちゃんが住んでいるんだけど、今年そのお婆ちゃんが、私の子供に浴衣を作って下さった。ご自分のところに同じ年の曾孫さんが産まれたので、1反の生地で2人分作れるから、という事だったんだけど、それまで挨拶をするぐらいの関係だったのが、子供が産まれたことによって、地域にすごく近づけた感じがした。
     基本的に、この町は下町なんだと思う。ベビーカーを押しながら本屋をのぞくと、おじちゃんが顔を出して手を振ってくれたり。買う物もないのに洋品店のおじさんのところに顔を出して、コーヒーを飲みながら話し込んだり。
     一番可笑しかったのは、道を歩いていたら洋品店のおじさんに呼び止められて、麻布十番商店街の新聞に原稿を書いて欲しいと頼まれたこと。「原稿料は、豆源のせんべいでイイですか?」って言われて、もちろん引き受けた。
     麻布十番は、ほのぼのと生きてるのが嬉しくなる町。




  • 高橋ナツコさん(放送作家)の

    「麻布十番祭り」の話

     どうも麻布十番祭りの時は、六本木駅で降りて十番を一回り、その後、広尾に抜けて帰る、という人が多いみたい。これだと、ちょうどウチの前を通るんだけど、朝の4時ぐらいまでラブラブのカップルがウロウロしてる。
     暗闇坂なんかも、地元の希望で街灯が1つしかなくて本当に暗いので、カップルがイチャつくのにもってこい。そういうカップルを見るのも、祭りの後という感じがして、いい感じ。ちょっと悔しい時もあるけど。
     よそから来る人たちだけじゃなくて、地元の若い子たちだって、お祭りの時は盛り上がる。誰と一緒に行くとか、誰を誘うとか。お化け屋敷をやる公園の向かいに、「麻布シティホテル」というホテルがあるんだけど、ここの盛り上がりはスゴイ。地方のお祭りみたいに「裏山に消える」という事ができない。そのかわりと言ってはなんだけど、「有栖川公園に消える」というのはアリかも。




  • 玉村豊男さん(エッセイスト)の

    「パリ」の話

     初めてパリに行ったのは、1968年だから、もう32年前になる。パリという街で最初に気に入った点は、その都会性だった。
     よく、フランス人は冷たい、と言われるけど、確かに冷たい。でも、必要なサービスはきちんとこなす。そういうサッパリとしていて機能的な部分が都会的だと思う。これが日本だと、おせっかい焼きというか、ジメジメしたやり方になってしまうし、ドイツやオーストリアなどのゲルマン系の国もそう。ちょっと困っていると、よってたかって人が助けてくれる。フランスやイタリアなどのラテン系の国は、困っていても見て見ぬ振り。でも、困っていると言えば助けてくれる。
     この2派はハッキリ別れていて、個人の場合でも、どちらが合うかは、人それぞれ。ゲルマン的な人がフランスやイタリアに行くと、街が汚かったり、みんな夜遅くまで遊んでたりするのが気に入らないし、ラテン的な人がドイツに行くと、街がきれいすぎて落ち着かない。僕の場合は、たまたまラテン系の方が合っていた。
     郵便局でトラブルがあったり、やたらとストライキが行われていたり、2度とパリになんか来るもんか、と思うことは良くあるけど、しばらくすると、また行きたくなる。パリには、そういう魅力がある。
     ところで、パリといえばオープンテラスのカフェを思い描く人は多いけど、あれはオーベルニュという田舎の人が出稼ぎのために作ったもの。19世紀の後半に生まれ、今でも7割以上は田舎の人の経営。「田舎の人で、外の空気を吸わないと生きていけないから、オープンカフェを作った」という説もあるくらい。




  • アンジェロ・コッツォリーニさん(下北沢「ラ・ベファーナ)の

    「イタリアの祭り」の話

     イタリアでは、5月〜11月の間はお祭りだらけ。何かの季節が始まると、そのお祭りが催される。5月だったら新鮮な野菜、10月だったらワイン。獲れたての何かで盛り上がる。
     とある海沿いの街で行われる有名な祭りでは、3メートル四方の鍋を用意して、そこに380リットルの油を入れ、獲れたてのイカやエビを揚げて食べる。タダで食べられるということで、何百万人もの住民が総出で、大変な騒ぎになる。
     イタリアの祭りといえば、ポルケッタ(豚の丸焼き)が定番。内臓を全部取り出したところにスパイスを詰めて、オーブンで焼く。あらかじめ作っておくので食べるときは冷たくなっている。薄く切ってパンに挟んで食べるのが普通。
     それ以外にも、トリッパ(豚の胃袋)を煮込んでパンに挟んだものとか、ハムやチーズも屋台で売っている。




  • 三瀬真美子さん(シェイプアップガールズ)と
     堀内豊さん(ラジオディレクター)と
     西田善太さん(マガジンハウス)の

    「気の弱い男」の話

    (三瀬さん)
     気の弱い男の人も可愛らしいと思う、なんて言ったら、またお姉さん発言かな?でも、口下手な人って、実はすごく心の優しい純粋な人だと思う。私は喋るのが好きな方なので、そう思うのかも。ナンパする時も、ベラベラ喋る人より口下手な方がモテるから、その路線で行きましょう、堀内さん。
    (堀内さん)
     あ、ありがとうございます。今日とか、麻布十番祭りに行ったら、どうすればいいんでしょう。例えば、どういう所に行ったら、女の子って喜んでくれるんでしょう。
    (三瀬さん)
     水飴のコーナーとかで、ジャンケンで勝ったり、クジが当たると、2本になる所があるじゃないですか。アレのプロになる、っていうのはどう?口下手な人は行動で示すのが良いかも。




  • 石原隆さん(TV番組製作会社)の

    「祭り嫌い」の話

     祭りは嫌い。祭りは暑いし混んでるし、大嫌い。祭りを、クーラーがガンガンに効いているところでミソ煮込みうどんを食べながら、上から見下ろして眺めているのだったら好き。
     旅行ツアーのオプションで、「この時期にはこういうお祭りが近所でやってますよ」なんて言われた日には、そのツアー自体もキャンセルしたくなるくらい。昔の言葉で、政治のことを「まつりごと」と言うけど、それも何かイヤ。こんな所でこんな時に、声を荒げて言うのも大人げないと思うけど。
     今日は連れの人がどうしても行きたいと言うからココまで来たけど、もう周りがこうなっちゃったら帰れない。しょうがないから、今日はAVANTIに泊まります。
     買い食いは好きなんだけど……人混みさえなければ。だから屋台がたくさん並んでいて、人がほとんど並んでいない状態が理想。って、それはさすがに無理か。




  • 村上てつやさんと黒沢カオルさん(ゴスペラーズ)の

    「タイ料理カラオケ」の話

     新宿のタイ料理屋はおもしろい。まるでカラオケパブみたい。
     お店によっては24時間営業だったり、朝10時まで営業していたりするんだけど、ある時、画面に歌詞だけが表示されて、音楽がまったく鳴らないのを目撃した。その曲を入れた娘も、戸惑っているみたいで歌ってない。機械の故障かな、と思ったら、なんとその曲はアカペラの曲だった。
     いくら原曲がアカペラだからって、完全に伴奏無しというのはスゴイと思う。カラオケと言うより、歌詞見装置。さらに、2番から急にドーンとオケが入ってきて、あの思い切りの良さは、日本じゃちょっとありえないと思った。
     アカペラの曲だと知ってて入れたはずのその娘も、なかなか良い味を出していたと思う。



  • 望月さやさんと来栖あつこさん(タレント)の

    「初恋」の話

    (望月さん)   私は剣道2段。ウチは道場をやっていて、父親が太極拳の師範で柔道5段、母親が合気道、叔父さんが剣道8段。そんな家で育ったお陰で、物心ついたときには胴着を着ていた。しかも、中学生まで丸坊主だった。それが当たり前だと思っていた。そんな私が、ちょっと髪を伸ばそうかな、と考えたのは、やっぱり好きな男の子ができた時だった。
     ある時、体育の授業で女子はバスケ、男子は剣道だったんだけど、他に経験者がいなくて、私だけ男子の授業に参加させられた。そしたら、よりにもよって、好きな男の子と試合をすることになってしまって。結果はもちろん、私が勝ってしまった。
     放課後、彼に謝りに行ったら、いろいろ話をする内に、「髪の毛伸ばした方が良いんじゃない」の一言。それが、産まれて初めて髪を伸ばしたきっかけだった。結局、卒業式の後で彼に告白したら、私の親友が好きだから、という彼の言葉で木っ端微塵だったけど。



  • 芳賀日出男さん(写真家)の

    「お盆とハロウィン」の話

     ご存知の通り、お盆はご先祖様が帰ってくる日。でも、ご先祖様だけじゃなくて、あの世の様々な怪しげな精霊も来てしまう。そこで、ご先祖様にはお供えを捧げてお座敷に上がってもらい、精霊には入り口にちょっとした物を置いて食べてもらって、家の中に入ってこないようにする。
     このお盆の考え方は、ハロウィンと非常によく似ている。ハロウィンも、10月31日に精霊があの世からこの世に来る、という祭り。ちなみにハロウィンは元々アイルランドの祭りで、今、米国でハロウィンが盛んなのも、アイルランドからの移民が多かったから。カボチャを使うのは、収穫祭と一緒になったから。
     日本では、ハロウィンの意味を知らない人も結構多いけど、お盆と同じと考えると、意外と分かり易い。



  • 国本武春さん(浪曲師)の

    「浪曲とロック」の話

     三味線でロックも出来る。意外なくらい相性が良い。ギターでやるよりも味が出たりする。
     浪曲は、歌を聴かせるのが目的じゃない。歌を道具として物語や世界を表現するのが目的。だからロックでもブルースでもカントリーでもウケれば良い、お客さんが入りやすい表現を使うのが一番、そう思ってやっている。それが昔は浪曲の節をこねくり回すことだったし、今なら今風の音楽を取り入れること。それだけの話。
     でも実は、三味線でロックが出来ることに気が付いたのは、津軽三味線の練習中だった。学生の頃にマンドリンをやっていたこともあって、「あれ?同じビートでできるな」と。試しにやってみたら、これがまた、かなりウケてしまって。ウケるんだったらこっちの方が良いじゃないか、って感じで、今も続けている。





    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    5'53" On The Street Where You Live Peggy Lee Capitol 7243 8 5605 628
    17'15" Nuage De Lait TSF Sony Records SRCS 5820
    22'38" Cha Cha De Amor Dean Martin Capitol 7243 8 55393 29
    32'42" Davil May Cafe Bob Doraugh Bethlehem COCY-9924
    35'47" Carraval Hi-Lo's Reprise WPCR-1134
    38'02" Too Young Keely Smith Jasmine Records JACD 323
    45'28" Love Is Just Around The Corner Frank Sinatra Reprise WPCP-5793

  •