SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2000年6月17日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト


「犬」

 犬を飼う人が、最近増えているという。1998年の統計で、血統書を登録している純血種の犬だけでも約400万匹(社団法人ジャパンケンネルクラブ調べ)、雑種も含めると、推定で1000万匹(日本ペットフード工業会調べ)の犬が飼われているそうだ。
 遙か昔から、人の仲間として家族として、ずっと一緒に生きてきた「犬」たち。今日はその「犬」を心から愛する人たちの話に、聞き耳を立ててみよう。





  • 平井和美さん(ドッグトレーナー)の

    「犬の訓練」の話

     私の仕事で一番多いパターンは、お客さんのご自宅に伺って、お客さんとワンちゃんと一緒にお散歩コースを周りながら、散歩の練習をしたり、公園で基本的なトレーニングを教える、というもの。
     一口に「散歩」といっても、ただ歩き回れば良いというものではない。十字路では車や自転車に注意しなくちゃいけないし、小学校の前では子供達が寄ってくる。他のワンちゃんが向かって来ることもあるし、犬や飼い主が学ぶべきマナーは多い。
     基本的には大型犬の訓練を頼まれることが多いけど、最近は小型犬の依頼も増えてきた。小型犬の場合は、お客様がいらっしゃったときに室内犬が吠えないようにする訓練や、大型犬と出会ったときに吠えないようにする訓練を行う。大型犬に慣れさせるには、まず少し離れたところで吠えない犬とすれ違わせて、何でもなかったらいっぱい誉めてあげる。そして少しずつその距離を狭めていって、大型犬がいても大丈夫なんだということを教えてあげる。
     「おすわり」や「まて」を教えるときは、言葉を統一するのが大事。家族の中でまちまちな言葉を使っていると、犬が混乱してしまうので、共通の言葉を決めておいた方が良い。
     私たちプロは、犬の訓練をする時に、まず性格を見る。ボールが好きでもない子にボールを与えても仕方がないし、気の弱い性格の子なら一生懸命誉めてあげる。そうやって教え方を工夫してあげれば、多少物覚えの良くないワンちゃんでも、ちゃんと躾は身に付く。
     犬の性格といえば、犬は本当に表情が豊か。耳が後ろに引きつらせて倒れていたり、尻尾をブンブン振っていたり、目をつり上がらせて緊張していたり、低い声で唸っていたり。初めてお宅に伺った時にその表情を見れば、その犬の性格は大体分かる。

    【Hot Link !!】

  • ドッグトーレナー岩本のホームページ(犬の訓練士に関する解説など)
  • 警察犬物語(警察犬の訓練について)



  • 小島章義さん(ペットショップ「コジマ」)の

    「ペットとしての犬」の話

     世の中、分かりやすく「カワイイ」犬が好きな人もいれば、人とは違う犬を飼いたいと思う人もいて、その趣味は意外と地域性がある。例えば、世田谷区は変わった犬種を好む飼い主が多いし、墨田・江東方面はメジャーな犬種の方がよく売れる。
     住宅事情によって、大型犬と小型犬の比率も変わる。杉並あたりの庭付き一戸建てに住んでいる方は大型犬の比率が高いし、マンション住まいの方は小型犬が多い。
     最近の流行りといえば、小泉今日子さんがCMで連れている「ウェルシュ・コーギー」という品種。犬の流行でも、テレビの影響は非常に大きい。でも、メジャーな犬種というのはそれほど変わってなくて、シーズーとか、ポメラニアン、ヨークシャーテリア、マルチーズ、このあたりは昔からずっと人気がある。飼いやすいからその人気は変わらないのだろう。
     最近は、ペット可のマンションも増えて、犬を取り巻く環境もずいぶん変わった。昔は「番犬」という位置付けだったのに、今は「家族の一員」。それから食べる物も良くなった。下手をすれば人間よりも良いかもしれない。人間が500円や600円のランチで悩んでいるのに、ドッグフード1缶300円くらいするものもあるし。ま、高いドッグフードは犬の健康をちゃんと考えたものになっているんだけど。
     中には「かに玉味」とか「炒り卵入り」なんてドッグフードもあって、あれだと醤油をかければ人間が食べても美味しい。僕は実際に食べているから、これは本当の話。

    【Hot Link !!】

  • dogoo.com(犬の総合情報)
  • ジャパンケネルクラブ(犬籍登録と血統証明書の発行)
  • We Are こーぎぃーず(ウェルシュコーギーのサイト)



  • 島塚憲一さん(市原ぞうの国)の

    「タレント犬」の話

     CMやテレビ番組に出演するような犬の場合、スタジオやロケ先という慣れない環境にポンとおかれ、強烈なライトや大勢の人間の視線にさらされた上で、いつものように遊べるくらい活発な子でないと勤まらない。
     ある意味、それには慣れがないと無理な話で、スチールのストロボなどは「バン!バン!」と大きな音がして、相当な明かりが集中的に浴びせられる。これは人間のモデルでもつらい。それを一つのポスターのために何十回何百回と繰り返されるので、それでも普段通りに「まて」も「おすわり」もできるワンちゃんが向いている。
     種類的に言うと、ラブラドールレトリバーに代表されるレトリバー種は、非常に忠実な種。言うことをよく聞いているので、テレビやCM出演に向いている。一時期RV車が大流行した時は、そのCMで必ず横にゴールデンレトリバーが座っていたけど、麻薬捜査犬や盲導犬としても活躍しているくらい優秀な種なので、文句無しにNo.1。
     それから、仕事を依頼される回数が多いという意味では、普通の柴犬も向いている。日本の標準的なドラマで、家で飼っている犬という設定だと、どうしてもそうなる。別に血統が良くなければいけないということもなくて、「雑種っぽい犬を」という指定だって結構多い。

    【Hot Link !!】

  • 市原ぞうの国



  • 古賀輝生さん(ペットグッズショップ「犬の生活」)の

    「ペットグッズショップを始めた経緯」

     この仕事を始める前は、第一企画(現アサツーDK)という広告代理店で働いていた。
     ある年のゴールデンウィークの中日、クライアントの所へ行く用事があったのだが、たまたまその日は他に仕事もなく、なんとなく日比谷から渋谷まで歩いてみた。そうしたら途中にペットショップがあって、ゴールデンレトリバーが売られていた。別に犬を飼いたいと思っていたわけではないのだが、何となくそのお店に入って、お店の人と話をした。
     そのまま店を出て、仕事の用件を済ませ、また帰りは歩いて会社に戻ろうとした。そうしたら、何故かそのペットショップにまた入ってしまった。しかも運の悪いことに、そのお店がカードの使える店で、店を出るときはそのゴールデンレトリバーを買ってしまっていた。
     犬を飼い始めると、当然お皿やら引き綱やら、いろんな物が必要になった。そこで買い物に出掛けると、近所のペットショップが20年前とまったく変わっていないことに驚かされた。さらに、食器を買おうとしたら、プラスチックの物が300円で、ステンレスの物が3000円。当然プラスチックの物を買おうとしたら、店員に「プラスチックは熱い物を入れたときに有害な物が出る可能性があるし、殺菌もステンレスほどちゃんとできないから」と止められた。
     その瞬間、広告代理店に勤める人間としてハタと気が付いた。犬というのは可愛いし、飼い始めるとその可愛さというのはどんどん増していく。たまたま出会った犬なのに、その出会いが運命的であるかのような錯覚を覚えるほど、犬との絆は強くなる。そう思ったときに、犬の健康面やファッション面に対して、飼い主は非常に気を使うし、その事に関して財布の紐は緩いのではないだろうか。そしていくつかのお店を見て回った感じでは、この業界は、消費者の求める意識が、供給する側の意識を遙かに先行しているマーケットなのではないだろうか。
     この仮説を元に、1年かけていろいろリサーチした結果、将来有望な市場であるという結論に達し、ペットグッズを販売する仕事を始めることにした。
     最初はノウハウもなく、判らないことが多すぎたので、犬の専門誌で通信販売をするところから始めた。ところが1年経っても、これがまったく売れない。思い切ってカラー16ページのカタログを作ったが、それでも何の反応もない。何をやってもダメという日々が続いた。
     しかし、そこで神風が吹いた。
     「家庭画報」という日本でも一番プレステージが高いといわれる雑誌から、取材の依頼がきて、そこでウチの商品が紹介されると、凄い反響が起こった。そしてそこから少しずつ商売も軌道に乗り始め、ついに去年の7月、銀座で店を開くに至った。
     実はこの神風、「ウチではこういう志で商品を作っているんですが、是非とも取り上げて戴けないでしょうか」と自分から手紙を書いたことがきっかけだった。できることは何でもやらなくては、と追い込まれた末の行動だったのだが、本当に取り上げて貰えるとは思ってもみなかった。人間、何でもやってみるものだと思う。

    【Hot Link !!】

  • ペットのイエローページ(全国ペット関連事業総覧)



  • 江頭重知さん(御宿「ドッグマン」トリマー)の

    「トリマー」の話

     昔、シェットランド・シープドッグを飼っていたのだが、どこに頼んでも可愛くならないというか、ニュアンスが分かって貰えなかった。それで、これは自分でやるしかないと思ってトリマーの学校に通ったのが、この仕事を始めたきっかけ。
     実はその前に、ドッグ・ウォーカーという仕事を自分でやっていた。一言でいうと「お散歩代行」。当時はバブルで、みんなシベリアンハスキーみたいな大きな犬を飼っていたんだけど、飼いきれなくて、お散歩の代行と躾を依頼する人が多かった。その仕事をしていた時に感じたのが、どの犬も同じスタイルでつまらない、ということ。
     プードルなら、どの犬も必ずプードル・カット。プードルはせっかく良い素材を持っているのに、なぜかあの古典的なスタイルにしてしまう。ああするにはバリカンを使ったり、すごくリスキーな部分もあるのに、必ず全員そうしていた。
     僕だったら、テディ・ベアみたいな感じにするのが良いと思う。基本的にテリア好きなので、テリアっぽくする。
     でもこれは、僕の好み。結局、飼い主のライフスタイルに合わせたスタイルにするのが一番だと思う。
     日本では基本的に、ダックスのような「洗うだけ」で済む犬種が流行りやすい。何故かというと、その方がお金が掛からないから。でも、せっかくトリミングが必要な犬を飼っているのなら、それを楽しまない手はない。
     だから僕は、古典的なカットも勉強するけど、それを踏まえた上で、飼い主と相談して、その人に合わせたオリジナルのカットをするようにしている。

    【Hot Link !!】

  • 松の間(トリマーが語る思い出話や裏話)
  • 東京愛犬美容高等学園(トリマーの学校)




    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    8'29" Pretty Pretty Lynn Marino Under One Sun VOS 001 CD
    17'48" He's A Tramp Peggy Lee Walt Disneys Record PCCD-00030
    27'49" The Puppy Song Astrad Gilberto BUPA 824352
    42'15" Heart And Soul Sue Raney Capitol CDP 7243 8 32567 23
    49'02" Dora Lice Joao Gilberto World Pacific CDP 0777 7 89545-21

  •