「台湾」
日本の若者の間でアジア・ブームが起こっていると言われるようになって久しいが、実はそのアジア諸国では、逆に日本ブームが起こっているらしい。中でも「台湾」では、若者達の間の熱狂的な日本ブームが社会現象として取り上げられるほどだとか。
その台湾は、九州とほぼ同じ程度の島に2000万人以上の人が住み、人口密度の高さは世界でも2番目と言われている。その民族性は非常にエネルギッシュで、台湾を訪れた日本人は圧倒される事が多いらしい。
成田から台北まで、飛行機でわずか3時間。今まで日本からは「近くて遠い場所」だったが、これを機会にお互いの交流が深まれば、これほど喜ばしいことはないだろう。
では我々は、とりあえず後ろのテーブル席から聞こえる「台湾の話」に、聞き耳を立てることから始めるとしよう。そう、今日の盗み聞きは、国際交流の一環なのだ。
杉田籠彦さん(角川書店)の
「台湾の若者」の話
『台北Walker』を創刊するため、1年間、台湾に住んだ。向こうでは、日本に対する関心が非常に高いことに驚かされた。
例えば、「ハーリーズー」と呼ばれる日本好きの子供達がいて、日本のタレントの情報や、裏原宿の情報まで詳しく知っている。彼らの間で流行っているファッションも、日本人の若者とそっくり。さすがにガングロだけは見なかったけど。
カタコトでも日本語が話せる若者も多い。ウチの編集部でも、20人くらいの人が働いていたけど、みんな日本語が喋れた。仕事が終わった後に日本語学校に通っている人もいたり、本当に日本に対する意識が高かった。
台湾で日本ブームが興ったきっかけは、「ハローキティ」。ハーリーズーの象徴的なアイテムが、ハローキティだとも言われている。どうも台湾では、あまりオリジナル・キャラクターという物がなかったみたいで、ハローキティが爆発的な人気を博した。そういう物を海外から持ち込むことに抵抗を感じない国民性も、ある意味、進んでいるというか、世界に向いていると感じた。
そういえば、台北はスクーター天国。しかも大きなスクーターで、みんな二人乗り。それは男の子が女の子を迎えに行くから。日本で言うところの「アッシー君」状態。女の子の仕事が夜中の12時まで掛かっても、ちゃんと待っていて家まで送る。編集部で飲みに行くと、いつの間にかその男の子が加わって、一緒にカラオケを歌っていたこともあった。そういう所はすごくオープン。
【Hot Link !!】
Walkers Net Taipei(文字化けしますが、一見の価値あり)
Walkers Net(本家・日本版)
加勢大周さん(俳優)の
「台湾の芸能界」の話
けっこう台湾で仕事をしているので、とりあえず向こうでは顔と名前は知ってもらえているみたい。僕の台湾での呼び名は「チャーシュー」。「加勢」を向こうの発音で読むと、こうなる。フルネームだと「チャーシュー・ターツォー」となる。
台湾の撮影現場で驚かされるのは、とにかく日本とは時間の流れが違うこと。日本だったら、前もって撮影スケジュールを渡されて、どのシーンを撮るかもちゃんと決まっている。ところが台湾では、まずスケジュールが出ない。こっちは向こうの言葉を勉強しながらセリフを覚えなくちゃいけないから、必死になって「どの辺のシーンを撮るか」だけは聞き出す。ところがいざ現場に行くと、シーンどころか台本ごと変わっていたりする。それでも「出来ない」とは言えないから、死ぬ気で新しい台本を覚える。すると、撮影がなかなか始まらない。何をしているんだろうと思うと、奥で脚本家がさらに台本を直していた、なんて事もあった。
それから、休みの日。「今日は撮影もないし、言葉の勉強も休むぞ!」と思っていると、プロデューサーから「大至急来てくれ」という電話が掛かってくる。正装で、という条件付きなので、スーツを着込んで行くと、新聞記者の取材だったりする。実は、台湾では新聞の影響力が非常に大きいので、新聞記者がすごい力を持っている。この人達に逆らっては、この業界で生きていけない。だから主役級の役者が勢揃いした上で、プロデューサー自らが記者にタバコを渡して火をつける、みたいなもてなしをしなくてはならない。
僕も新聞記者の顔は覚えていて、どこかで会えば「どうも〜!お久しぶりです〜!」と満面の笑顔(右上の写真参照)で話し掛けるようにしている。台湾では、この「満面の笑顔」というのが重要で、顔や体から「元気」が溢れ出ていることが、向こうの人の評価の基準みたい。これは日本人としては結構つらい。トイレで一人になった時は、深くため息をついて、鏡の前でまた元気いっぱいの顔を作って、みんなの前に出ていっている。
【Hot Link !!】
HyTV(台湾のテレビ局・中国語なので文字化けしますが…)
eDay121.com(台湾の雑誌?・同じく文字化けしますが…)
聯合報(台湾の新聞・同じく…)
杉田籠彦さん(角川書店)の
「台湾のラーメン」の話
台北で一番流行っているのは、日本料理。日本料理と言っても、和食ではなくて、日本食。例えばラーメン。街を歩くと、「日式拉麺」という看板をやたらと目にする。
ラーメンが日本食というのも変な話なんだけど、実は台湾や中国には、日本でラーメンと呼ばれている食べ物は存在しない。それくらい日本のラーメンというのは、独自の進化を遂げている。
つい先日も赤坂ラーメンが台北に進出したし、吉野屋だってある。セブンイレブンだってファミリーマートだってある。とにかく台湾の日本ブームが凄いので、チェーン展開をしている会社は、そこに儲かるマーケットを見出している。
ただ、日本ブームも結構なんだけど、ラーメンの上にトンカツが乗っていたり、どこか勘違いされている部分もあるみたい。日本人の感覚では、ラーメンはスープも飲むもの、なんだけど、麺だけしか食べない人を見掛けたり、流行っているから行っている、という雰囲気を感じる。まあ、味は…「もう少し頑張りましょう」ってところが多いんだけど。
それでも、日本で修行したという熊本ラーメンの店は美味しかった。日本で麺の打ち方を習った、というのも倒錯しているような気がするけど。
【Hot Link !!】
ROC(台湾の日本語オフィシャルページ)
たんぽぽ組(台湾に住む日本語を話せる人のネットワーク)
(右)仁科昌平さん(電通)と
(左)本間一隆さん(ダブルアップオフィス)の
「台湾の夜遊び」の話
台湾に観光で行った時に、ちょっと夜遊びしてみようと思ってクラブに行った。本間君が「そういう所は日本人というだけでモテモテですよ!」というので、期待して行った。
「Tech Sound」というクラブは、意外なぐらいカッコ良かった。アメリカ人らしき女性がいたので、まずはそこに切り込んでいった。ところが「Do you live in Taiwan?」って話し掛けたら、ダァーっと中国語で返されちゃって、あえなく敗退。
ま、それでもクラブという文化は台湾ではまだ最先端のシーンで、客層もモデル系が多い。今、日本でクラブに行っても、ゴングロが同窓会を開いちゃってて、ゲンナリさせられるけど、向こうなら茶髪もいないし、ストレートの長い髪の女の子がタンクトップで踊っていたりして、スゴクいい場所。
それに気を良くして、1時間くらいテキーラを飲みながら楽しんでいたら、その内に「何かおかしい」と感じ始めた。それで気が付いたんだけど、台湾のクラブには、ブラックライトで光る蛍光色の笛をピーピー吹き鳴らすオヤジがあちこちにいる。要するに、日本では絶滅したジュリアナ系。1時間気が付かなかった僕も僕なんだけど、あれは恥ずかしい鏡を見せられているみたいで嫌だった。
もう1回行きたいと思うくらい楽しかったんだけど、あの笛だけは止めて欲しい。
【Hot Link !!】
美麗島 臺灣(台湾語や生活情報など)
台湾Hamidas(台北市交通事情など)
田中嗣人さん(ディンタイフォン事業部)の
「小籠包」の話
「ディンタイフォン」は小籠包の店。本店は台湾の台北市にある。本店の方も朝からお客さんでごった返していて、もの凄い賑わい。でも客席が300席ぐらいあるので、とにかく回転が速い。
1993年、N.Y.タイムズの旅行欄の特集で、世界10大レストランの1つに上げられたこともある。世界中から飲食のエキスパートが10人集まって選んだのだが、中国代表のケン・フォンさんという評論家の推薦で、ディンタイフォンが選ばれたらしい。ちなみにこの時に日本から選ばれたのは、京都の吉兆だった。
そのディンタイフォンが新宿高島屋タイムズスクウェアに出店することになり、私が台湾の本店で研修を受けることになった。向こうに行ったら実際に厨房へ入らせてもらい、作り方から教わってきたのだが、これがなかなか難しくて。最初は2ヶ月という話だったけど、結局それでは覚えきれなくて、さらに2ヶ月を費やして、なんとか覚えてきた。
小籠包の中にスープが包み込む方法は、向こうの社長に「絶対に誰にも喋るな」と言われた企業秘密。大雑把に言えば、スープをあらかじめ肉の中に入れておく素材があって、蒸した時にスープが融け出すようになっている。これがショウガに良く合うので、酢醤油と一緒にほおばると、口の中は幸せいっぱい。
【Hot Link !!】
台湾料理 鼎泰豊(ディンタイフォン)(店紹介記事)
小籠包(作り方)
挑戦!小籠包(実際に作ってみた人のレポート)
リン・リサさん(ロキシージャパン)の
「台湾の友達」の話
台湾で日本ブームが起こっているのは、ドラマの影響が大きい。それ以外にも、インターネットや並行輸入の雑誌でいろんな情報が伝わってくるし、そごうや三越、高島屋といった日系のデパートが出来たことも一因。
台湾の若者が一番行きたいと思う外国の街も、圧倒的に東京。実際、東京に来ている若者はかなり居る。東京の中でも、渋谷・原宿など、ファッションをリードしている街に行く。私はよく渋谷の100円ショップに買い物に行くんだけど、隣から北京語が聞こえてきたことが何度かあった。確かあの店は台湾のガイドブックに載っていたと思う。
私の台湾の友達にも日本が好きで、しかも中森明菜の大ファンという人がいる。国際電話で「今日夜7時から、テレ東で『歌う世紀ベストテン』っていう番組をやるんだけど、ビデオに撮ってくれない?」って頼むようなコアな友達。彼は子供の頃から日本が好き、というか日本のアイドルがで、カラオケに行ったらピンクレディーを全曲歌えるほど。山口百恵の曲も全部歌えるんだけど、『さよならの向こう側』を歌った後で、「最後にこの曲を歌って、ステージの中央にマイクを置いた時は泣いちゃったよ、これで一生、百恵さんに会えないかと思うと泣いちゃったんだよ」だって。
【Hot Link !!】
Consami TAIWAN(豊富な画像で台湾を紹介)
なるほどザ台湾(台湾の総合案内)
放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 9'18" |
On The Stree Where You Live |
Shirley Horn |
mercury |
PHCE-10029 |
| 18'53" |
When You're Smiling |
Flank Sinatra |
BMG VICTOR |
BVCJ-2029 |
| 27'37" |
I Was A Little Too Lonely And You Are A Little Too Late |
Nat King Cole |
Capitol |
CDP 7 99373 2 |
| 33'33" |
Too Late, Late Show |
John Pizzarelli |
日本フォノグラム |
PHCE-1023 |
| 41'08" |
I Can't Be Botherd Now |
Chris Conner |
MMG |
AMCY-1052 |
| 46'47" |
Last Night On The Back Porch |
Bing Crosby with Bob Scobels |
BMG |
BVCJ-2029 |
|