「天気予報」
日本で最初に天気予報が発表されたのは明治17年6月1日。当時の予報は1日に1度だけで、内容も全国を対象にした非常に簡単なものだった。
それから100年以上が経過した現在、天気予報は人工衛星やレーダーによるデータの収集とコンピュータによる解析により、精度が高く、詳細な予報が可能になった。
そして平成6年8月28日には第1回気象予報士試験が実施される。これにより、それまで気象庁にしか許されなかった天気の予報が、民間にも許されるようになる。
第1回試験では、受験者数2777名に対して合格者数500名。合格率は実に18%という狭き門(これでも史上最高の合格率で、後の試験の合格率は軒並み一桁台)である。
今日のAVANTIでは、その狭き門をくぐり抜けた「気象予報士」も、グラス片手に話し込んでいるようだ。その話し声に、ちょっと聞き耳を立ててみよう。
岡田恵和さん(脚本家)の
「ドラマ『天気予報の恋人』」の話
あのドラマは、まず主演の佐藤浩市さんありきで企画が始まった。佐藤さんは新聞記者とかルポライターといった、ダーティーな役をいっぱいやってきている人なので、どうせなら今までとは違う役にしたかった。さらに、「理数系のセリフがロマンチックになっているのは格好良い」というイメージから、気象予報士という職業を思いついた。
天気予報は、誰もが見ているものだし、みんな一度くらいは「当たらないじゃないか」と文句を言ったことのある、非常にメジャーなもの。なのに、今まで職業としてドラマに出てきたことはほとんどないし、みんなも実際にどんな人がどんなことをやっているのか、あまり知らない。だからこの職業を思いついたときは、ちょっと嬉しかった。
そこで最初に、気象庁に取材に行った。気象庁の職員の方々に話を聞くと、やっぱりみんな空を見るのが好きな人、という部分を感じた。気象庁の職員なんて、見ようによってはエリートなのに、仕事は本当に地味。それでも、子供の頃から空とか天気が好きで、その地味な仕事に誇りを持ってやっている感じ。そういう人達にすごく好感を持てた。
ドラマのセットはかなり地味だけど、あれは本物の気象庁を忠実に再現している。取材に行く前は、すごい装置が置いてあったりして、もっと派手な職場を想像していたんだけど、実際は非常に地味だった。でも、ここで毎日の予報が決められているのかと思うと、なかなか感慨深かった。
【Hot Link !!】
天気予報の恋人(オフィシャル)
岡田恵和(惠和)さん主要脚本ドラマ(「テレビドラマデータベース」内)
気象庁
島下尚一さん(予報会社「ウェザーライン」)の
「民間の予報会社」の話
テレビやラジオで流れる天気予報は広いエリアの予報なので、個人にとって価値ある情報になりにくい。その典型が、夏の夕立。夏の夕立は本当に狭い範囲で降るので、何時間も前からどこで降るか予想するのは現実的に不可能。だからテレビでは「ところにより」と表現する。この予報が出た時は、大概その範囲内のどこかでは降っている。だから予報を出す側としては「当たった」と思うのだが、予報を聞く方は、その範囲は非常に狭いので、「外れた」と思う人が多い。
個人の側から見れば、「はたして自分のいる場所で雨が降るのか降らないのか」が本当に知りたい情報で、「それを教えてくれるなら、お金を払ってもいい」と考える人もいる。特に天気が商売に関係する人などはそう。そういう人達に天気の予報を教えるのが、「ウェザーライン」の仕事。
料金も客層もいろいろで、例えば「今度の土曜日、運動会があるんですが、天気は大丈夫でしょうか」という学校の先生からの依頼もあった。この時の料金は、確か5000円だったと思う。運動会は、雨で延期するにしても土日という制限があるため、お金を払ってでも詳細な予報が知りたいという事情だったらしい。
結局、雨が降ってしまった時どれくらいの損害が出るか、そして、それに対する対策費がどれくらい掛かるか、この2つの条件に降水確率を加えれば、統計的に一番効率の良い判断を下せるという事。例えば、降水確率30%だったら、雨の対策をしない方が良いとか、した方が良いとか。たとえ予報が外れて対策費が無駄になったとしても、長い目で見れば絶対に効率は良いはず。
ある意味、保険に似ていると言えなくもないが、実際にアメリカでは「天候保険」というものがある。気象予報会社が「今年の夏はこれくらいの気温になる」と予報を出すと、それを聞いたメーカーが予報に合わせた商品の開発や製造を行う。そしてその予報が外れた時のために、保険が存在してる。アメリカではそれくらい天気予報というものが重要な情報として扱われ、対価が支払われるだけの価値を持っているのだが、この分野は日本ではまだまだこれから。
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WLine World(ウェザーライン)
WNI Cyber Weather World
新日本気象海洋株式会社 気象情報
河合薫さん(気象予報士)の
「天気予報」の話
知る人ぞ知る話なんだけど、「エルニーニョ薫、成人の日を当てる」という伝説がある。
ニュースステーションに出演するようになったのが96年。そして同じ年、山田邦子さんの『邦子がタッチ』という番組でも、「エルニーニョ薫」という名前で予報を始めた。
その番組は土曜日お昼の番組だったんだけど、ある時、翌週月曜の「成人の日」の予報をする事になった。1週間くらい前から一生懸命天気図を睨み、土曜日になって出した結論が「晴れ」。ところが、各局、各気象予報士、他の予報はみんな「雨」だった。
私が「晴れ」と予報した理由は、最初のインスピレーション。一番最初に成人の日の予報を組み立てた時、その結論が「晴れ」だったので、その時の直感を大事にした。
もっと詳しくに言うと、関東地方に強い南風が吹くと、雨雲が箱根を越えられず、関東平野だけ晴れになることが多い。他の予報士はこの南風が吹かないと考えて「雨」という予報を出したんだけど、私は天気図を見て、この南風が吹くと考えた。
そして放送で「成人の日は晴れです」と言ってしまったら、「他の予報では雨って言ってるのに、本当に大丈夫?」という苦情(?)の電話がバンバン掛かってきた。成人の日といえば晴れ着。女性にとっては晴れか雨かは大問題。スタッフも青くなって「本当に晴れるの?」と聞いてきた。私は、放送で言ってしまった手前、「大丈夫です。15日を待ってて下さい」って言ったけど、その後はずっと空を見上げて祈っていた。
そして迎えた15日。関東地方は見事に晴れ。天気予報をしていると、「当たらなかったじゃないか」と苦情を言われる事の方がが多いけど、この時だけは「エルニーニョさんのお陰で晴れ着が着れました」という感謝の言葉をもらえて嬉しかった。
天気予報には週間予報と日々の予報の2種類があって、それぞれ必要な資料も違ってくる。私は月曜日に週間予報用の資料を見て、1週間の予報を組み立てるんだけど、水曜日くらいになって「雨って予報したけど、まだ雨雲が出てないな」と思って予報を変えてしまうことがある。ところが、そうやって変えた予報に限って外れてしまう。これは目先の雲の動きに気を取られて、大気の大きな流れを見失ってしまうせい。この大気の大きな流れを常に頭の中に描いておかないと失敗する、と言うのが私の信念。
【Hot Link !!】
Yahoo! 天気情報
TBS Weather Guide<
TV Asahi Weather Information
ヤン坊マー坊天気予報
石原良純さん(俳優)の
「気象」の話
気象学の教科書で、気象予報士の試験勉強をした人なら必ず読んでいる、小倉義光先生の「一般気象学」という本は、この一節から始まる。
「太陽は巨大なガス球である。」
気象予報士というのは、それくらい壮大なスケールで気象というものを考えている。だから明日が晴れになろうが雨になろうが、そんな事はどうでもいいと思っている。
巨大なガス球の太陽があり、その周りを地球いう惑星が回っている。その地球にはたまたま大気と水があり、その大気と水の動きが気象という現象を創り出している。そんな神秘的な現象に魅せられた人間が気象予報士。
僕も資格を取るために勉強している時、試験と関係のない本をずいぶん読んでしまった。例えば衛星写真の写真集とか、この台風はこうなってなんとかで、この時の上層の雲はどうで、なんて事は試験には出ないんだけど、面白くて読み出したら止まらなかった。
今年の1月3日も、僕は逗子に居たんだけど、天気は曇りだった。ところが箱根駅伝を見ていたら、茅ヶ崎あたりは晴れている。「これは晴れるな」と思って空を見ていたら、スーッと雲が西から東へ抜け、快晴になった。そしてその夜、ニュースで「今日の雲の動き」を見たら、「あれは南岸沿いに行ってた低気圧の、弱い寒冷前線の雲が、西に抜けた瞬間だったんだな」と確認できたりして。そんな事が僕にとってはたまらなく楽しい。
ゴルフに行った時も、朝は北風が吹いていて、日中になって南風に変わり、夕凪があって、夜はまた陸風が吹いて。そういう風に、普段の生活の中でも様々な気象の変化を感じられる。上空に強い西風が吹いている時は、相模湾の上にまるで眼鏡のレンズのようなレンズ雲ができるとか、富士山に当たってうねった北西風が、だんだらの雲を作りだし、それが房総半島で消えるとか、気象予報士になって解るのは、そういう現象とそのメカニズム。
【Hot Link !!】
気象業務支援センター(気象予報士試験を実施している)
れいにぃのはれくも(「気象予報士腕試し問題」など)
Serve Storm(「気象予報士試験対策情報」など)
池田潤さん(プロサーファー)の
「サーフィンと天気」の話
サーファーは、彼女とデートに行っても波のことばかり考えているような奴ばかり。いつも天気のことを気にしている。
基本的に、天気というのは大筋が決まっていて、九州が雨なら、次の日は近畿、その次の日は関東が雨になる。つまり、低気圧は必ず西から東に移動して、それが日本海側に抜けるか太平洋側に来るかが違うだけ。
ベテランのサーファーになると「これくらいの低気圧で前線が付いていなければ、明日は波がある」ということも、経験で分かっている。「湘南には波がないじゃん」と言うのは初心者。ベテランはいつも湘南でいい波に乗っている。天気を肌で感じている辺りは、漁師さんに近いかもしれない。
天気と言えば面白い話があって、ここに典型的な冬の天気図、西高東低の気圧配置があったとする。その時、日本海側は大雪。そしてその3日後、その低気圧はハワイのアリューシャン列島に到達して、ハワイに波を送る。さらにその後、その低気圧はどんどん南下して、サンフランシスコのポイントに波を送る。だから一つの低気圧を追い掛けて、太平洋を横断しながら波に乗ることもできるらしい。これは以前にアメリカのサーフィン雑誌に載っていた話で、その記事ではハワイからスタートして最後はメキシコまで追い掛けていた。
湘南のサーファーの間では、丹沢の大山に雲がかかると雨になるとか、朝、富士山が綺麗に見える時は南西の風が吹くとか、天気を占うノウハウはいろいろある。でも最近は人が多くて、波のいい場所を探すことよりも、いい波の数に対して乗ろうとしている人の数が少ない場所を探す方が先決。
【Hot Link !!】
DMI DAILY WAVE REPORT(湘南の波情報)
デジタルウエーブ外房情報局(外房の波情報)
BWWマリン情報サービス
放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 8'36" |
My Blue Heaven |
Frank Sinatra |
Capitol |
CDP 7 46573 2 |
| 18'16" |
Cabin In The Sky |
Rosemary Clooney |
BMG |
BVCJ-7480 |
| 29'36" |
What A Little Moonlight |
Nancy Wilson |
Capitol |
CDP 7243 8 28515 2 9 |
| 41'14" |
Come Rain or Come Shine |
Hereen Forest & Chris Conner |
Stash Records |
ST-CD-14 |
| 47'44" |
Surfin' In Rio |
Sylvia Telles |
Universal Victor |
MVCJ-19209 |
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