SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
2000年1月29日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト


「呼び出し」

 試合が始まる前の会場は、まとまりのないざわめきで満ちている。
 これから始まる熱戦を予想するにわか評論家たちの声や、時間ギリギリで飛び込んできた客の荒い息づかい、売店かトイレへ向かうのであろう人々の足音に、ノルマを果たすべく声を枯らして叫ぶ売り子たちの声――
 だが、その数千数万の人々が作り出したノイズも、彼らの一言で一瞬にして一つのベクトルへと向かっていく。
 「たいへんながらくお待たせしました。只今より、○○○○を開始いたします――」
 彼らとは、「呼び出し」と呼ばれる人たちのこと。今日は、普段あまりスポットライトを浴びることのない裏方の人の話に、聞き耳を立ててみよう。





  • 渡辺三保さん(読売巨人軍)の

    「野球の場内アナウンス」の話

     場内アナウンスのコツは、明るく、耳障りにならないようにすること。巨人軍の場合は3人で場内アナウンスを担当しているのだけど、それぞれの癖がなるべく出ないように気をつけている。
     それでも選手によって、微妙なニュアンスはある。例えば活躍している選手の名前を呼ぶときは、名前の前に一瞬間を置いて、お客様の反応を見たりする。昨年だったら、よく代打で活躍した石井浩郎選手。この選手の名前を呼ぶと、球場は大いに盛り上がった。
     ウグイス嬢として巨人軍に入社すると、まず最初に日本テレビのアナウンサーの方に発声の訓練を受けている。だから風邪で多少声がおかしくなっても、腹式呼吸の声で誤魔化せる。
     ずいぶん前の話だけど、場内アナウンスで大失敗したこともある。伝統の巨人-阪神戦。当時、阪神の4番バッターは掛布選手だった。「4番、サード、掛布」とアナウンスしようとして、つい「4番、サード、原」と言ってしまった。その頃、巨人の4番を打っていた原選手もサードだったもので…。

    【Hot Link !!】

  • 東京読売巨人軍
  • 鹿取義隆ホームページ(ご本人(!)の個人サイト)
  • G−NET(ファンサイト)



  • 鈴木喜美子さん(日本水泳連盟)の

    「水泳の通告」の話

     水泳独特の「第一のコ〜ス、○○さん」という節回しが生まれたのは、東京オリンピックの前。当時行われていた学生選手権で、多治見さんという方が、電光掲示板もない中で観客にも選手名とタイムが伝わりやすいようにと考えた。
     ところが東京オリンピックの後、多治見さんの声がノドを痛めてしまい、声が出なくなってしまった。そこで代わりをやってくれないかと、白羽の矢が立ったのが、たまたま私だった。だから私のやり方は多治見さん直伝。9コースを紹介するときは2分30秒以内でみたいな細かいことまで、多治見さんにいろいろと教わった。
     水泳のアナウンスを、専門用語で「通告」と言う。通告の役割としては、「競技会の情報を観客に伝える」「大会の雰囲気を盛り上げる」「大会の流れがスムーズになるようにする」の3つが重要。
     最近はすっかりあの節回しをやる人もいなくなってしまい、ちょっと寂しい。でも時々、年配の方が多いマスターズに呼んでいただいて、昔のスタイルで「第一のコ〜ス、○○さん」とやっている。

    【Hot Link !!】

  • Swimming View(競泳に関する情報など)
  • Yummy(水泳情報サイト)
  • インターネット水泳教室(個人サイト)
  • 水夢王国(屋内プールに関する情報など)



  • 栄太呂さん(時津風部屋)の

    「相撲の呼出」の話

     私が先輩に教わったのは、「通る声じゃなくて通す声になれ」という事だった。会場は雑音があるので、それだけ大きな声じゃないとお客様の心に通らない、と教えられた。声のキーが高いのも、お客様が聞き取りやすくするため。でも、その発声に慣れてしまったせいで、カラオケではキーの高い歌しか歌えない。どうも、通す声が癖になっているらしい。
     相撲独特の節回しは、楽譜があるわけじゃないので、すべて口伝え。声の質にも個人差があるので、なかなかに難しい。
     力士の名前の中でも言いやすいのは、最後が「山」で終わっている力士。無双山などは「や〜ま〜」の部分が上げられるので特に言いやすい。逆に、申し訳ないけど言いにくいのが出島。「で」「じ」「ま」と、大きく口を開くところがないのがツライ。魁皇も、「い」「う」で口がすぼまってしまうので難しい。「い〜」と伸ばすところが、なかなか大きな声になりにくい。
     でも不思議なもので、始めの頃は言い難くて変な名前だと思っていても、その力士が出世するに従って、馴染んでくるというか、良い名前のように思えてきてしまう。その辺は、力士の力というべきか。

    【Hot Link !!】

  • 大相撲ホームページ(オフィシャル)
  • 時津風部屋(大相撲ホームページ内)
  • 100倍楽しむ相撲部屋
  • HYPER 若松部屋(チャンコの作り方など)



  • マサ浅井さん(プロスノーボーダー)の

    「スノーボードのMC」の話

     大会でMCをやるようになって、もう5年以上経つ。
     もともとは、ハーフパイプの草大会で司会をやっていたのが最初だった。昔、カラオケパブやパチンコ屋でバイトしていた経験を生かして、テンションの高い喋りをしていたら、気に入ってくれた人がいたみたいで、JSBA(全日本スノーボード協会)から大会のMCをして欲しいと依頼されるようになった。
     僕がMCをやる時は、その場の雰囲気に合わせてジョークを入れたり、自分のCDから適当な曲をかけたりして、場を盛り上げようとする。「ウェーブやろうか」と言うと、スタート地点からウェーブが下りてきたり、会場が一体となって盛り上がることもある。ところが僕が二日酔いだったり寒すぎたりすると、僕自身が無口になっちゃって、盛り下がることもある。だから僕のMCは、良くも悪くも自分のテンション次第。

    【Hot Link !!】

  • nEanderthals SB(ワンメイクジャンプトリックの解説など)
  • Snow Board Dependence Syndrome(初心者向けの情報満載)
  • TOYOTA BIG AIR(ストレートジャンプコンテスト)



  • 田中秀和さん(新日本プロレス・リングアナ)の

    「プロレスのコール」の話

     3文字の選手は呼びやすい。例えばアントニオ猪木さん。「いの〜き〜」の「き〜」でコブシを回したりも出来る。長州力さんも言い易い。「り〜き〜」でそのまま力を込めればいいから。
     最後が4文字の蝶野正洋選手や、途中に「ん」が入る橋本真也選手は、やや言い難い方。一番言い難いのは、最後が「ん」で終わる選手。スタン・ハンセンとか、スコット・ノートンとか、最後の「ん」を大声にしづらいので、「んむ〜」なんて勝手に「む」を入れたりしている。
     選手の名前を間違えてしまったこともある。その時は木村健吾とアントニオ猪木のタッグだった。言い訳をするなら、当時は木村健吾と藤波辰彌のタッグが非常に多く、しかも3人とも240パウンドだったので、まず木村選手の紹介をしてから、つい「240パウンド〜、ふじな…」と、やってしまった。間違いに気付いた瞬間、頭の中でいろいろと考えて、結局「すみません、アントニオ…」と言い直すことでその場を取り繕った。
     後で猪木さんは「前にオレのことを馬場ってコールした奴もいるから」と笑って許してくれたけど、猪木さんは本当にいい人。その分、人に騙されやすいのが玉に瑕だけど。

    【Hot Link !!】

  • 新日本プロレス(オフィシャル)
  • 「新日本プロレス」黙認ホームページ(ファンサイト)
  • Battle Bomber !(TV観戦記など)




    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    7'41" You Are My Luck Star ジェイ・P・モーガン BMG BVCJ-2025
    17'13" Call Me Astrud Gilberto verve 314 539 675-2
    32'03" Just One Of These Things Nat King Cole Capitol CDP7 96 361 2
    41'34" Skyline Neal Hefti EPIC/SONY 25-8P-5119

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