「振り付け」
カウンターの奥でシェイカーを振るジェイクの姿は、AVANTIに通う常連にとっては見慣れた光景である。
しかし、その様子を改めてよく観察してみると、カクテルの種類によってシェイカーの振り方が様々であることに驚かされる。カクテルのオーダーを受けたジェイクは、時に激しく、時に柔らかく、最高の一杯を作るためにシェイカーを振る。その姿は、まるで軽やかなダンスを踊っているかのようである。
今日はその姿を眺めながら、ダンスと振り付けの話に耳を傾けるとしよう。
パパイヤ鈴木さん(振付師)の
「ウエスト・サイド・ストーリー」の話
本当はダンスなんか好きじゃなかった。ダンスを始めたのは約20年前。まだ14歳の時で、レオタードを着て、ジャズ・バレエを習っていた。でも、レオタード姿の女性が目当てで、いつも先生に怒られていた。
とは言いつつも、実は『ウエスト・サイド・ストーリー』が大好きで、毎日見ていた時期もあった。ベルトのバックルが横に付いているのに気付いた時は意味も分からずに憧れたり、「ウッ!」という掛け声を真似てみたり。とにかく全てが最高に格好良かった。あの踊りは今でも全然新しいし、今でも僕らがやっている踊り。
よく僕がアーチストの振り付けをするときに、「いや〜、ウチのは踊りは得意じゃないんで、簡単でパッとしてて格好いいヤツ、お願いしますよ」なんて言われることがある。「そんもんねぇ!」と怒鳴りたくなるけど、ふと『ウエスト・サイド・ストーリー』や『雨に唄えば』を思い出すと、「…やってた人がいるよなぁ…」と、頑張らざるを得ない。僕にとって、あの映画はバイブル。
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おやじダンサーズ
ENTER THE ENTERTAINMENT(おやじダンサーズ・中嶌ジュテームさんのHP)
首藤康之さんと斎藤友佳里さん(東京バレエ団)の
「カルメン」の話
振付家によって、振り付けのやり方は全然違う。どれくらい違うかというと、日本語と英語くらい違う。実はこの例えは、それほど現実離れした比喩じゃない。振付家はそれぞれの「言葉」を持っていて、それを僕たちは「舞踊言語」と呼んでいる。僕たちダンサーは喋らないので、一つ一つの動きそのものが「言葉」。振付家の振り付けを学ぶと言うことは、その「言葉」を習うということ。
僕は要領が悪いのか、その「言葉」を憶えるのにいつも時間が掛かってしまう。去年もミラノへ行って、アルベルト・アロンゾという振付家の下で、名作「カルメン」を習ったんだけど、1年掛けて彼の「言葉」を覚えて、やっとスタートラインに立つところまで漕ぎ着けた。ブラジルとキューバとスペインの踊りがミックスされた彼の情熱的な踊りが、日本人の血しか入っていない僕にとって苦手な部類の踊りだったせいもあるけど。
ミラノへ行く前に、一生懸命「カルメン」のビデオを見て勉強していったのに、いざ習ってみたら、全然違うのにも驚かされた。「眠れる森の美女」や「白鳥の湖」のような古典でも、時代やダンサーに合わせて振り付けが少しずつ替わってくる。
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BALLET ARCHIVES(公演ガイド等)
ballet on the www
大人から始めるクラシックバレエ
SAMさん(TRF)の
「野猿」の話
もうずいぶん前の話になるけど、一番最初に振り付けを考えたのは、ディスコの常連仲間でつくったチームのダンスだった。もちろんその頃は趣味でやっていたのだけど、いつの間にかそれが仕事になってしまった。郷ひろみさん、とんねるず、今陽子さん、工藤静香ちゃん、変わったところではアジャ・コングさんの振り付けなんかもしたことがある。
そして今現在は、「野猿」の振り付けをしている。これはもともとダンスの経験のない人が集まっているだけに、かなり難しい。しかも貴さんが「ヒップホップっぽい最先端の踊りをやりたい」なんてムチャを言うモノだから、いつも苦労している。
人によって振り付けのやり方は色々だと思うけど、僕の場合、野猿の振り付けに関しては、まず音をもらった時点である程度方向性だけ考えておいて、具体的な振りは現場に入ってから考える。みんなの動きを見ながら最初の部分から考えていって、イントロまで出来上がると一安心。
ダンスをやっている人間にとって、動き自体を作るコトって、そんなに大変なことではない。あとは、それをどういう構成でどういうフォーメーションで動かしていくか。そこが振付師の腕の見せ所だし、一番おもしろいところ。
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TRF web site
野猿 Website
佐野晴也さん(東宝ダンスホール講師)の
「ブルースとルンバ」の話
スローのリズムを取るダンスを「スロー・リズム・ダンス」という。ココから「ブルース」という名前が付いた。チークダンスというは、チーク(頬)を付けるところから名付けられた。だからこの2つのダンスは似ているようで、本当はちょっと違う。
最近はスローというと、ほとんど「スロー・フォックス・トロット」を指す。もともとは「フォックス・トロット」という速い踊りがあって、コレをもっとゆっくりした曲で踊りたい、ということで「スロー・フォックス・トロット」が生まれた。
ルンバも、昔のルンバとまったく変わった。昔のルンバはスクウェア・ルンバと呼ばれる、四角く踊る踊りだった。ちなみにルンバとサンバは、打楽器が違うだけ。日本でルンバが多いのは、振りが多いから。歌舞伎なんかでもそうだけど、見得を切って大向こうを唸らせるような、大袈裟な振りが日本人は好き。
上手い人がルンバを踊ると、男性はほとんどミカン箱の上に立っているようなスペースしか使わない。男性は女性をなるべく美しく見えるように、いたわりながら静かに動かしてあげるのが上級者。
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東宝ダンスホール
Ballroom Dancing in Japan(社交ダンスに関する情報)
謝珠栄さん(演出家・振付師)と
斉藤恒芳さん(キーボード奏者)の
「激情 -ホセとカルメン-」の話
(斉藤さん)
先日、宝塚の「激情 -ホセとカルメン-」という舞台で一緒に仕事をした。とにかく期間が短くて大変だった。舞台の音楽は、一度作ってハイそれまでというワケには行かなくて、台本や演出に合わせて何度も直す必要があるので、謝先生が僕の家まで来て、打ち合わせをしたこともあった。
よく憶えているのが、濃厚なベッドシーンの音楽を直していたときのこと。謝先生に何度も何度もダメを出されたんだけど、「こんなんじゃイケない!もっと激しく、女がベッドで燃えるような音楽にして」なんて、けっこう過激なコトを言っていた。
謝先生と一緒に仕事をして感心したのが、こんなに豪快な話し方をする人なのに、もの凄く繊細な演出をすること。端から見ていると、毎回新しい発見があった。
(謝さん)
『アマデウス』という映画を見た時の話。モーツアルトが死ぬ直前、サリエリに指示して譜面を書かせるシーンで、サリエリが「彼の中には全てのオーケストレーションができているのか!」と驚くのを見て、私も舞台を演出する時に、そうありたいと思った。そうなるための訓練を結構したので、かなり細かいところまで演出するようになった。そのために必要なのは、どんな演出をするか細かく考えるよりも、むしろ自分のイメージの持つ匂いを憶えておくことが肝心。
でも今回は、宝塚の舞台だったので、あえて役者の自由に任せてみたこともあった。普段、宝塚の人たちは全部きっちりと教えられることが多いので、自分で創り出すことを教えてあげたかった。
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宝塚歌劇
Music! Music! Music!!(クライズラー&カンパニーのファンサイト)
放送曲目リスト
| Time |
Title |
Artist |
Label |
Number |
| 8'00" |
Jet Song |
West Side Story O.S.Tより |
Sony Classical |
SK60724 |
| 20'27" |
Shall We Dance |
Tony Bennett |
Columbia |
CK 57424 |
| 28'26" |
Let's Face The Music And Dance |
Sammy Davis Jr. |
MCA |
MVCM291 |
| 38'18" |
Dance Only With Me |
Peggy Lee |
Capitol |
TOCJ-5418 |
| 47'44" |
I Won't Dance |
Ella Fitzgerald |
verve |
314 519 347-2 |
|