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「トラブル家族 〜家庭内騒音撲滅運動`99」
四度AVANTIに現れた、通称「トラブル家族」。家庭内で抱える問題をAVANTIへ持ち込んでは、名探偵の知恵を拝借して帰って行く、ちょっと騒々しくも微笑ましい、あの家族である。そしてトラブル家族が頼る名探偵とは――そう、店一番の嫌われ者、取手豪州その人である。 一昨々年のトラブルは「ブレーカーが落ちる原因」、一昨年は「静電気の発生」、去年は「無駄な買い物」。そして今回は、どうやら「家庭の中で起こる騒音」が問題になっているようだ。 はたして取手さんは、この問題を見事解決できるのだろうか。取手さんの意見より、他の常連客の話の方が、よっぽど役に立つような気がするのだが…
昔と比べて、エアコンの音はずいぶん静かになった。ここ10年だと、1/4くらいになっている。例えばエアコンをつけている時に、テレビの音量を2〜3つ上げる人って今でもいるけど、最新型のエアコンだとその必要はない。数値で言えば、昔のエアコンで30dBくらい。これは公園で木の葉がザワザワいっている音の大きさを想像してもらうと分かり易い。その1/4ということは、日常生活の中ではほとんど聞き取れない音と思っていい。音が小さくできた要因は、ファンと吹き出し口の工夫。ファンから吹き出し口に向かって、巻き貝のように回転しながら広がっていく形を作った。すると風がゆったりしてきて、画期的に騒音を少なくすることができた。エアコンに限らず、家庭用電化製品の音はどんどん小さくなっている。
人間の口を音源として、直接マイクに届く直接音。テーブルで反射してマイクに届く1次反射音。そして壁で反射してくる2次反射音。これらが組み合わさり方によって、映画の音は全然違ってくる。だから部屋の真ん中で撮った音と、部屋の隅で撮った音はかなり違う。でも、その違いをどうするのかはケースバイケースで、作品のタイプやシーンの内容によって、どちらでも同じ様に聞こえるようにした方がいい場合と、わざと違いをはっきり出す方がいい場合と両方ある。その辺は考え方によりけり。壁の材質によっても、音は全然変わってくる。例えば日本家屋の場合、襖や紙が音を吸収してしまうので、反射音はほとんどない。こういう状態は「デッド」と呼ばれる。それに対して西洋の建築物は、周りが木や石でできているので、大きな反射音が出る。こういう状態は「ライブ」といわれる。この「ライブ」と「デッド」違いが、日本映画と欧米の映画の違いの一つなのではないか、と最近考えている。
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調査によると、女性の90%以上がトイレに入って2回以上水を流すらしい。目的は音消し。実験では、その時の音は掃除機並みなのだとか。だから女性は必ず音消しをしている。そこで音を消すための擬音装置「音姫」を開発した。流れる音は流水音。開発段階では小鳥の音とかいろいろ試したようだけど、結局、水が流れる音が一番自然、という結論になった。小用を足す時の音が恥ずかしいというのは、日本独特の羞恥心みたいで、日本に来てその装置を見た外国の人はみな驚く。しかし文献によると、徳川慶喜の姫君が手水箱の水をお付きのに人に掻き回させて音を消させたという話があったり、音消しの壷や厠土瓶というモノもあったみたいで、江戸時代頃から続いている伝統的な感覚らしい。
ウチでは会話が途切れる瞬間がない。カミさんも良く喋るし、父親もお袋も、家族6人黙っていられないヤツばかり。しかも自分の話を勝手に喋りまくるから、最後に僕が「うるさい!」と怒鳴るまで、いつまでも喋りつづけている。そのせいで、テレビの音量も大きい。誰かがテレビを見ようと思っても、普通の音量では聞こえないので、必然的に大きな音を出すようになってしまった。車で移動する時なんか大変。ウチの家族以外の人が乗ると、密室の中でそれぞれ違う話を、しかも大声で聞かされるから、車を降りる頃には絶対気分が悪くなってる。家で映画を見ていても、途中で「この設定はおかしいんじゃないか」とか「こんなのありえないよね」というツッコミが容赦なく入る。見終わった後も、喧喧諤諤(けんけんがくがく)の大議論。良く言えば明るい、でもある意味大変な、ウチの家族。
スタジオの防音は大変。音が外から入っては困るし、逆に外に漏れても困る。一番気を使うのが周りの民家。というのは、人間にはカクテルパーティー効果というモノがあって、例えばうるさいパーティーの中でも人と会話ができるのは、人の耳が音を選ぶことができるから。それと全く同じで理屈で、冷蔵庫や掃除機などの生活音は、人は余り気にしない。ところがスタジオから漏れてきた音の場合、音の大小に関わらず非常に耳障りに感じてしまう。だからスタジオから外へ漏れる音には非常に気をつかう。遮断するのが難しいのは、周波数の低い音。漏れる音のエネルギーを半分にしても、3ホーンしか下がらなかったりするので、こういう音を遮音するのには、技術とお金が必要になる。だからスタジオで一番重要なのは、盆暮のご挨拶を欠かさずに、キチンとご近所付き合いするコト、なんて冗談もあるくらい。
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