SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
1999年3月13日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト


「相撲」

 3月14日から始まる大相撲春場所。今場所の話題は、なんといっても新大関・千代大海である。
 1994年初場所に武蔵丸と貴の浪が昇進して以来、5年振りの誕生となった新大関。中学生の頃は、数十人を相手に喧嘩をして勝ったという逸話も持つ、筋金入りのヤンチャ坊主である。今もその相撲は豪快そのもの。先場所の壮絶な張り合いとなった武双山戦は、まだ記憶に新しい。果たして今場所は、どんな相撲を見せてくれるだろうか。
 その他にも、引退のかかった横綱・曙に、まだまだ元気なベテラン・寺尾、そしてアマチュア界の超大物、田宮啓司のデビューと、見所は沢山。
 今日は春場所を前に、相撲の話を盗み聞きしてしまおう。




  • 服部祐児さん(相撲解説者)の

    「張り手」の話

     張り手にも2種類あって、頬を張る方はまだカワイイ。キツイのはアゴの下、ボクシングでいうところの「チン」に入る掌底。コレがまともに入ると、くらった方は脳震盪を起こして崩れ落ちる。かつて旭鷲山関が武蔵丸関を、左のフック一発でノックアウトしたのがその好例。そして更に、そういう相撲があった翌場所は、必ずやられた方がやり返すので、必ず熱い相撲になる。例えば、栃の若関。彼はまわしを取る相撲が得意なはずなのに、旭鷲山関戦だけはいつも壮絶な張り合いになった。周りの関取たちも、この取組だけは「あいつら、やるぞ!」と楽しみにしていたほどだった。栃の若関も、負けても殴れれば満足、と思っていた節がある。最近の関取でソレが好きなのが、千代大海関。幕内に入って90勝くらいしている内、寄り切りはたったの1番しかないという、突き押し相撲の鬼。でも壮絶な張り合いをしている武双山とは、案外仲が良い。この二人が血飛沫を上げて張り合いをしている姿は、プロだなと思う。

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  • 林盈六さん(日本相撲協会診療所医師)の

    「力士の体」

     新弟子検査には身長と体重の制限があるのだが、体重の方は増やすだけならなんとでもなる。それこそ朝御飯を抜き、昼と晩だけたっぷり食べさせて、部屋の隅にゴロゴロ転がしておけばすぐに太る。コレは午前中の空腹期間を覚えてしまった体が、なるべく脂肪を体に貯め込もうとするせい。だから普通の人の場合でも、ダイエットのために朝食を抜くというのは逆効果。ところが相撲取りは、太っていればイイというものではない。調べてみると、体脂肪率の平均が最も低いのは幕内の力士で、23.5%。それに対して入門したばかりの新弟子は26%もある。平均体重は遥かに重いのに体脂肪率が下がっているということは、幕内力士たちがいかに精進してきたかという証拠。ちなみに過去の記録では、体脂肪率が最も低かったのは千代の富士関で、なんと10.3%。現役では寺尾関の11%というのが一番下。逆に体脂肪率が最も高かったのは、小錦関の50%。でも彼は内臓が良かったので、長く活躍できたのだろう。

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  • 川崎正さん(ちゃんこ鍋屋「川崎」主人)の

    「ちゃんこ」の話

     ウチは私で3代目なのだが、一応、両国で一番古いちゃんこ屋と言われている。昭和12年の創業でそれだから、ちゃんこ屋というのはそんなに古いモノではない。しかもウチの店も最初の頃は、橋向こうに沢山あった料亭へ、鶏料理を配達するところから始まった。料亭に配達するというのもオカシイようだが、実は当時の料亭は、今と違って食事方を持たず、座敷だけを貸すモノだった。それで、料亭は料理を配達するという商売が成り立っていたらしい。さらにその頃は、両国駅が千葉方面への始発になっていたため、千葉や茨城から生の鶏が集まって来て市場が開かれていた。それで鶏料理の店だったのだが、近所の引退した相撲取り達がやって来て、いろいろ教わる内にちゃんこ屋になっていった、というコトだと聞いている。よく「相撲取りは太るためにちゃんこを食べる」と言われるが、アレは食べる量が違う。最近では野菜が多くてヘルシーで良いと言う人も多い。

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  • 服部祐児さん(相撲解説者)の

    「押し・寄りと投げ」の話

     相撲の基本は「押し」と「寄り」。だから稽古場では、この二つだけを練習する。それに対して「投げ」というのは、「押し」や「寄り」で勝ちきれないときに使う非常手段と考えられていて、稽古場で練習したり親方に教わったりする事は絶対にない。逆に言えば、狙って「投げ」で勝てる人というのは、華があるし、またよほど強くないと不可能。千代の富士のウルフスペシャルや北の湖関の上手投げ、輪島関の下手投げなどが良い例。「投げ」といえば、最近は外掛けや内掛けを見る機会はずいぶん減った。コレは力士の大型化に足腰がついて行っていないせい。ココ10年で、力士の平均体重は20キロも増えている。そんな潮流の中、いま見ていて一番面白いのが、「技のデパート、モンゴル支店」こと旭鷲山関。彼は大草原の中で、土俵のないモンゴル相撲をやっていた経験があるので、華麗な投げ技を持っている。





  • マーティ・キーナートさん(スポーツジャーナリスト)の

    「ハワイ出身の力士が減ったワケ」

     最近、ハワイ出身の力士がずいぶん減った。現在、幕内には曙と武蔵丸の二人が残っているが、問題はそれよりもずっと下、幕下あたりにハワイの力士がほとんどいなくなってしまったコト。練習がきつくて、お金にならなくて、怪我ばかりして、しかもイジメがあったりするので、みんな次々にやめていく。お金のことで言えば、幕下の力士の場合で、給料は月4万5千円。これが十両に上がるとイキナリ月80万円になるのだが、そこまで辿り着くのが本当に大変。比率で言うと、力士全体の上位10%に入らなければ、全くお金にならない。世の中、頂点に立たないとお金にならないというケースは多々あるのだが、それにしても相撲の場合は下積みの間が辛すぎる。でも、そんな辛い思いをしてまで力士になりたいという人がいるのは、やっぱり相撲が格闘技で、男にとって格好良いから。

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  • KONISHIKI'S




    放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    9'07" It's All Right With Me Joni James DIW DIW-391
    19'09" Wrap Your Troubles In Dreams Jakei Paris EMARCY PHCE-5020
    29'00" Caha Cha Cha D'Amour Dean Martin Capitol 72438 55393 29
    38'42" Ain't That Love Peggy Lee Capitol 72434 96729 25
    47'03" Any Man Can Be Had Abbe Lane RCA 74321 38628 2

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