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「忘れ物」
その日、AVANTIのカウンターには携帯電話が置かれていた。「店内での携帯電話の使用は御遠慮下さい」と、頑なに拒み続けてきたジェイクも、ついに時代の流れには逆らえなかったか……と思いきや、何のことはない、それはお客様の忘れ物である。 突然鳴り出したその携帯にも、丁寧に応対する律儀なジェイク。 「あの、その携帯を落としたものなんですけど。」 「はい、その携帯を拾ったものです。」 お約束の間抜けな会話の後、落とし主はお店まですぐに取りに行くと約束した。ところが… 彼がお店に来るまでの時間は、常連達の話し声に耳を傾けるとしよう。
シャープのノートパソコン、ギンパソことメビウスを買った。それでメールをはじめて、名刺にもメールアドレスを入れるようになったら、何十通ものメールを毎日送ってくるメール・ストーカーに出会った。その話を商社の男友達にしたら、でもメールは男性にとって便利なモノなんだ、と力説された。最近では合コンの次の日に、メールで挨拶をするのが当たり前になっていて、必ず一度はメールのやり取りをする。でも、あまりに同じ内容のメールを送ることが多いので、気のない人には前のメールのコピーで済ましてしまうことが多いらしい。でもそんな時、例えば「**さんは…」みたいなオリジナルなメッセージが入っていれば、その人は少しでも気がある証拠。それが分かるのが、一番便利なんだ、というのが彼の弁。
初めての店に二人で行ってはいけない。というのは、初めての店に行くのは、リサーチ&トライだから。まずリサーチをして、値段とか様子をわきまえる。そして自分がこんな客であるという事を、バーテンダーにインプットしておく。すると、次に行ったときも、毎日来ているかのようにもてなしてくれる。いいバーテンダーなら、1〜2回で覚えてくれるもの。例えば、一度シガーを吸っていたら、シガー用の灰皿を出してくれるとか。おいしいカクテルが作れる事よりも、そういう事の方が大事。そうやってカクテルの好み、好きな話題、洋服の趣味なんかを覚えてもらうと、今度は「これから二人で食事に行こうと思うんだけど、いいお店ない?」なんて相談にも乗ってもらえるようになる。それはあたかも、コンシェルジェのよう。そして最後に「いってらっしゃい」って送り出されるのが、一番気持ちいい。
昔いた週刊現代は月曜発売だったので、その前の週に本を作り終えていた。そのせいで、結構ギャンブルな見出しも多かった。例えば、「オリックス優勝!」っていうのも、まだ優勝が決まってなかったのに、見込みで書いた。そうしたらオリックスが5連敗ぐらいしてしまった。当然、その号が発売になってもまだ優勝は決まってなくて、讀賣新聞に「週刊現代大誤報!」なんて書かれたり。サッカーW杯の時も、「だから日本はアルゼンチンに勝つ!」という見出しで大バクチ。もし本当に日本が勝ってたら完売間違い無しだったんだけど、世の中そんなに甘くはなかった。でもあれは岡田監督だったから負けたんであって、ちゃんとやれば勝てた試合…なんて、グチをこぼしたくなるくらい、残念。
女性の家に男の手料理を持っていく、もしくは女性の家で料理を作ってあげる。コレが案外ウケる。その場合は、喜ばれる料理というのが条件。そこで、女性の家に持っていく料理は、3つのパターンで攻める。1つ目は、ごく普通のもの。生姜焼きとか、肉じゃが、豚汁なんてのもいい。これは意外性で魅せる。2つ目のパターンは、洒落た感じでパスタとか。この場合、勝負はスピード。お腹を空かせて待っている相手には、凝った料理よりもシンプルな料理をとっとと出した方がいい。最後のパターンはサンドイッチ。しかも具は変に凝らないで、ハムエッグだけとか、パンケーキとか。パンケーキは、翌日の朝食にとっておくという手もある。
ドコモのCMをやっていたお陰で、サラリーマンの友達に使い方とかをよく聞かれる。その時に「分からない」って答えるのも悔しいので、日常的にPDAを使うようになった。でもPDAに限らず、元々けっこう機械が好きで、いろいろ買っている。この間も電気屋でポータブルのMDプレーヤーを買おうとして、見た感じ格好いいヤツを買おうとすると、店員が「ん?」なんて顔でこっちを見ていた。気になったのでその人の話を聞くと、ダサい感じの変なヤツを妙に勧める。何でかって聞くと「よく見て下さいよ。そっちは16ビット。こっちは24ビットなんですよ」とのこと。なるほど、と唸っていると、さらに「コレはいろんなメーカーが出してますけど、中身を作っているメーカーはは2つだけなんですよ。それで専門的に見ると、こっちの方が凄いんです」と追い打ちを掛けられて、それに決めてしまった。機械好きは、この手の蘊蓄に弱い。
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