SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
1998年6月20日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト


「コピーライター・オーディション」

 取手さんの企画によるコピーライター・オーディションがAVANTIで開かれた。審査員に糸井重里さんを迎え、高野さん(新人クリエイター)斉藤さん(広告代理店新入社員)大倉さん(フリーコピーライター兼フリーター)の3人が参加。優勝者にはサントリーの缶コーヒー「BOSS」のラジオCMを制作する権利が与えられるとあって、参加者の3人は皆、真剣そのものである。しかし取手さんにしてはマジメな企画をだが…?





  • 糸井重里さん(コピーライター)の

    「最近の広告」の話

     最近ではサントリーの小錦のCMがいいと思った。良くできた幕の内弁当みたいに、誰かが丁寧に作った感じがする。近頃は広告の目的が単純化していて、「覚えてもらう」ことと「買ってもらう」ことだけが求められている。それは非常にプリミティブな広告理論で、佐藤雅彦さんなんかが得意。景気が悪いから「すぐ効く」広告が求められるんでしょう。商品自体の、スクラップ&ビルドのサイクルが速くなっている影響もある。でもやっぱり残っていく商品には、その中に広告のチャームが入っている。広告屋は商品を表現するだけではなく、「こういう広告が出来るような商品を作ってほしい」と提案してもいいのでは。



  • ジェイムズ下地さん(作曲家)の

    「CMソング」の話

     たまたま信号待ちの時に、「カーカキンキン」とか「CCレモン」とか、自分が作った歌を子供が歌っていると、クスッと笑ってしまうことはあります。でも彼らには僕が作ったなんて知らないわけですよね。でもそれが悔しいとは思わないです。CMソングっていうのは、その商品が売れるのが第一なわけで、僕が曲を作ったことによって経済効果が上がってくれればハッピーなんです。CMソングと普通の曲で、作り方がそんなに変わるとは思いませんが、やっぱり15秒や30秒という枠を意識して作る、という部分は特殊なのかもしれません。ペプシマンの場合は最初に絵コンテありきで、向こうから走ってくるペプシマンに合わせて曲も段々盛り上がってきて、決めのポーズのところで「ペプシマ〜ン」をかっこよく決めよう、といった感じで考えました。



    【コピーライターオーディション】

  • オーディション課題その1

    「ある畳屋が、派手好きな若い人にも受けるように、真赤な畳を作りました。この畳を大ヒットさせるためのキャッチコピーを考えて下さい。」

    高野「赤くなるなよ、畳だろ。赤い畳、照れながらの登場です。」
    斉藤「今夜は寝かさないぜ。」
    大倉「くわえ葉巻で焦がすなよ、ダンディー。情熱の畳『レッド』Now On Sale!」

    糸井さんの寸評
    「皆さん、一応プロ志望と言うことなので、厳しく言わせていただきます。皆さん共通の欠点は、『この畳は売れない』と信じていることです。『赤くなるなよ』っていっても、もう赤いワケだし、『焦がすなよ』っていうのも赤い畳とは関係ない。『寝かさない』っていうのは、寝たいときに寝かせてくれないと言う逆説でエロチックな表現なんだけど、それを畳に言われても。(苦笑)とりあえず1問目はウォーミングアップとしておいて、2問目からは売れると信じて作るということ心して下さい。」


  • オーディション課題その2

    「あなたは、人妻でもあり母親でもある大スター、デミ・ムーアと仲のいい男性です。気持ちはお互い承知している状態として、不倫の一線を越えさせる、たった一言の口説き文句を考えて下さい。」

    高野「かとうかずこに似てるって言われない?」
    斉藤「オレ、ブルース・ウィルスに似てるってよく言われるんだ。」
    大倉「生卵、飲まない?」

    糸井さんの寸評

    「お前ら、もてないだろ。(笑)どうしてこんな小洒落たバーで、なんでそんなことしか言えないんだ。まわりの他の席にはカップルとかいるけど、そんなこと絶対に言ってないぞ。高野君のはウケればうまくいく可能性がある。商品コピーとしてはダメかもしれないけど、面白い。斉藤君のは罠にはまってる。それだったらブルース・ウィルスでいいやって事になっちゃう。大倉君は…王様ゲームのやりすぎ。(笑)」


  • オーディション課題その3

    「『夏に売る電気こたつのラジオCM』を作る」

    それぞれのコンセプト
    高野「世界で初めて、電気こたつの匂いを伝えるラジオCM」
    斉藤「AVANTIラジオショッピング」
    大倉「農家からのお願い!夏はコタツで夏ミカン。」

    糸井さんの寸評

    「『世界で初めて』といっていたけど、テレビで似たような麺類のCMをやってたよね。『世界初』というフレーズは、そんなに軽くないよ。テレビショッピングのパロディは比較的良く出来てる。『暑い夏日が続いたときは?』『ご安心下さい!その時は、手元のスイッチ一つで、ホラ!』『消せるわけですか!』のところは面白い!でも何といっても秀逸だったのが「夏はコタツで夏ミカン」。ミカンできたか〜と唸ってしまいました。しかも『電気がなくても、テーブルとして使えるよ!』っていうのは説得力があった。ウチの実家もそうだし。(笑)」



    …そして審査も終わり、結果発表!

    糸井さん
    「優勝は、『夏はコタツで夏ミカン』の大倉さんです!アイデアの良さと、買いたいと思う人を一人でも探そうというアクティブな姿勢が決め手となりました。イヤだと思う人に売ろうとしても、しょうがないんだよね。」

    取手さん
    「大倉さんおめでとうございます!大倉さんには、サントリーの缶コーヒー「BOSS」のラジオCMを制作する権利が与えられます!…ところでギャラの相談なんだけど、セッティングした僕がピンハネしても、いいよね〜?

    大倉さん
    「…ダメです。」



    そしてコレが、大倉さん制作による「BOSS」ラジオCM!

    (ロボットのつぶやき)
    BOSSノンジャオッカナ〜?
    デモ、ショートシチャウカラナ〜。
    オレハ、ロボットダカラナ〜。
    ウマインダロウナ〜。
    ……………………。
    …イッチャイマスカ!

    (ロボットが缶を開け、BOSSを飲む。するとスパーク!)

    シビレル〜!

    カンコーヒーノ「BOSS」、サントリーカラ。






    今週の放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    9'14" I'm Gonna Sit Right Down And Myself A Letter Ella Mae Morse 東芝EMI TOCJ-5990
    20'05" What Is This Thing Called Love Mel Torme Verve 511 522-2
    25'38" 'Tain't What You Do Al Hirt And Ann-Margret BMGジャパン BVCJ 7471
    36'18" Dance Only With Me Peggy Lee 東芝EMI TOCP-50457
    45'10" The Song Is You Nancy Wilson capitol CDP 7243 8 28515 23

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