SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
1998年6月13日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト


「ゴジラ」

 日本が世界に誇る映画「ゴジラ」。そのハリウッド版が、7月11日いよいよ日本でも公開される。
 監督・脚本は「インディペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ。「インディペンデンス・デイ」で巨大な円盤を創った特撮チームが、最新のCG技術を駆使して、コレまでとは全く異なる「GODZILLA」を創り出したとの噂。
 エメリッヒ曰く、「"GODZILLA"の外観は今までの物と全く異なる。」「"GODZILLA"は巨大で最高で激しい。見たことのない映画さ。」
 果たしてどんな姿を我々に見せてくれるのか、日本公開が待ち遠しい。
 ここAVANTIも、ハリウッド版ゴジラの噂で持ち切りである。ワールドプレミアを見てきた人や東宝でゴジラに関わる人が店に現れようものなら、店中がその話に聞き耳を立てている。今日はその仲間に加わってみよう。




  • 宝田明さん(俳優)の

    「ゴジラ・第一作」の話

     「ゴジラ」の撮影初日に「今度主役をやらせて頂きますので、よろしくお願いします!」と挨拶したら、「馬鹿野郎!ゴジラが主役だ!」と怒鳴られて、覚えていた台詞を全部忘れてしまった、なんてこともありました。台本には「ゴジラ」という題字の隣に、「空想科学映画」なんて名前も付いていて、今みたいにSFという言葉もなかったんです。ゴジラの大きさは、東京駅の丸ビルから胸が出るくらい、という設定だったのですが、「山の後ろからゴジラが顔を出す」シーンでは、雲を目線の基準にするしかなかったんです。そうしたら時間が経つ内に雲が流れて、後でラッシュを見たら目線がバラバラだった、という事もあったり。とにかくいろんな事があって、忘れられない作品です。



  • 大森一樹(映画監督)の

    「復活ゴジラ」の話

     田中プロデューサーから「ゴジラの監督をやってみないか」と声を掛けて頂いたのがきっかけだったんですが、なぜ僕に声を掛けたのかがよく分からないんですよ。だってその時撮っていたのは、吉川晃司の映画だったんですよ。本当にビックリしました。そしていつの間にか話がまとまり、じゃあどんなゴジラにしようかという話になったときに、ゴジラを撮る上での注意事項として「1時間30分の映画の中で、30分に1回見せ場を作り、その30分の中に小見せ場を3回作ってくれ」と田中さんに頼まれました。そういう決まりになっているみたいです。撮影の時は自衛隊にもいろいろ協力してもらって、クレジットにも「協力・防衛庁」と入っていたので、一応あからさまに負けないような脚本にしたのですが、今回のハリウッド版もそういう部分があるみたいですね。だいたいエメリッヒなんて、あんなデカイ宇宙船相手でもアメリカ軍を勝たせてしまう監督なんですから。



  • 金原由香さん(映画ライター)の

    「ハリウッド版ゴジラ」

     ゴジラのワールドプレミアに行って来ました。日本のゴジラ第一作公開の翌年にアメリカでもゴジラは公開され、それは日本人の芝居の部分をアメリカ人に置き換えたバージョンだったそうです。それ以来、平成版ゴジラまで、ほとんどのゴジラがアメリカでも公開されてきたため、アメリカでもゴジラは非常に有名なキャラクターになっています。ハリウッド版ゴジラと言えばCGの凄さが売りなので、いきなりゴジラが大活躍かと思いきや、けっこう「ためた」のには感心してしまいました。最初は足跡だけ。それから尻尾だけ、声だけ、そういうシーンが続いてやっと出てきたと思ったら、やたらと動きが速いのでよく見えないし。その後に人間ドラマのシーンが来るのですが、何となくジャン・レノって昔のゴジラに顔が似ているんですよね。ゴジラよりもゴジラらしいジャン・レノでした。



  • 巽孝之さん(慶応大学助教授)の

    「恐竜好きなアメリカ人」の話

     アメリカ人が恐竜の事を大好きなのは、一種のお国自慢。アメリカ人の家に行くと、恐竜の足跡の化石とかを持ってることが多いです。イギリスよりも古いのが嬉しいのかもしれませんね。ヴィクトリア朝時代に恐竜がいたと確定するまでは、巨人やドラゴンがいたと本気で思われていました。だから恐竜が恐竜として扱われるようになったのは、たかだか150年程前なんです。ところが折しもその頃のアメリカはゴールドラッシュ。金を探していたら恐竜の骨が出てきたという事がずいぶんあったようです。それから恐竜発掘競争が繰り広げられ、かなりいい加減な復元もまかり通っていたようです。一番有名なところでは、首長竜の「ブロントサウルス」が、複数の恐竜の化石を組み合わせて復元されていたことが分かっています。



  • 川北紘一さん(東宝ゴジラ特技監督)の

    「ゴジラ」の話

     ハリウッドでゴジラを作るということで、ローランド・エメリッヒが日本にプレゼンしに来たんです。その時は「ID4」のクリーチャーを担当したスタッフも連れてきたので、今度は本気だな、と思いました。それまでに監督交代劇が何度もあって、監督とプロデューサーしか来てなかったものですから。エメリッヒはプレゼンの時、布をかぶった高さ40cmくらいの物をずっと横に置いていました。そしていよいよプレゼンも佳境という時に、その布をバッとめくると、もちろんそこにはゴジラの模型。「コレで行きたいんだ」と力説するエメリッヒ。しかし会場は騒然としました。何故ならそのゴジラは、「恐竜」だったんです。その日は答えを保留して、その夜東宝では重役会議が開かれました。「ゴジラは恐竜ではない、怪獣だ。」「いや、アメリカ人のゴジラのイメージを大事にすべきだ。」様々な議論の末、東宝がエメリッヒに出した答えは、「背びれを大きくしてくれ」というものでした。そんな経緯で、ハリウッド版ゴジラはあの姿になったんです。






    今週の放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    8'08" Anything Goes Tony Bennet Capitol CDP 7938992
    17'58" Style Is Coming Back In Style John Pizzaralli BMG 63182-2
    31'47" Anytime, Anyday, Anywhere Heilene De Lys 東芝EMI TOCJ-6078
    40'41" I Guess I'll Have To Change My Plans Tony Bennet Capitol CDP 7938992
    47'02" I Can't Be Botherted Now Chris Connor Atlantic AMCY-1052

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