SUNTORY SATURDAY WAITING BAR
1998年5月16日の放送内容

この日の放送曲目リスト/過去の放送内容リスト


「審判」

 東京の草野球で見かける、試合のレベルに不相応な審判。選手のユニフォームも揃っていないのに、審判だけはプロ並みの格好。そんな時は、審判の帽子に注目してみよう。そこに「JJJ」の名前があったら、その人は草野球文化を陰から支える、明治神宮外苑審判協会の審判員だ。
 AVANTIのすぐ近くにある港区区立麻布野球場でも、週末になると様々なユニフォームに身を包んだ草野球チームがやってきて、フォアボール・エラー・パスボールの応酬で大熱戦を繰り広げる。もちろん審判はJJJから派遣された歴とした審判員。本当に頭の下がる思いがする。
 奥のカウンター席に座ってグラスを傾けているのは、JJJの会長・栗原さん。もちろん現役の審判員である。今日は麻布球場で審判をした帰りだろうか。そのお話に、少し耳を傾けてみよう。




  • 三井ゆりさん(タレント)の

    「サッカーの審判」

     サッカーの審判資格には4級から1級まであって、私が持っているのは3級。初めは子供の試合から始めたんですけど、いろんな敗をしました。子供のサッカーはみんなボールに群がるので、そのすぐ近くで見ていたら、すごい勢いで出てきたボールを顔で受けてしまったり。それから、格好つけてコイントスをしようとしたら何故かコインが落ちてこなくて、キョロキョロしていたらなんと私の頭の上に乗っていたなんてことも。その時は子供に大笑いされてしまいました。先日は名誉なことに、新しくできたばかりの横浜国際総合競技場で、横浜マリノスと横浜フリューゲルスのジュニアユースの試合で主審をやらせてもらったんです。でもジュニアユースとはいえそこは未来のJリーガー。最初の10分で足がつってしまいましたが。



  • 栗原さん(明治神宮外苑審判協会会長)の

    「草野球の審判」の話

     私たちのトレードマークといえば「JJJ」マークの帽子。最初のJは神宮のJ、2つ目のJはJudgmentのJ、そして3つ目は、アメリカの審判学校「ジム・エバンス」のJなんです。ジム・エバンスとはアリゾナにある、マイナーリーグの審判学校なのですが、マイナーリーグは2人で審判をするので、とても草野球向きなんです。それで私たちは、自費でジム・エバンスに留学して勉強しています。審判は趣味で本業は別という人間が多いので、期間は大体一週間。例えば2人で審判をする場合、主審と1塁塁審がつくのですが、ライト線に際どいライナーが飛ぶと、一塁塁審はフェアかファールかの判定をするために走ります。その時主審はバッターランナーの一塁触塁を確認するために一塁とピッチャーの中間に走り、さらにランナーが2塁に進塁するようならそっちに走る。そういう決まり事を勉強しに行くんです。



  • 島田裕二さん(バトラーツ・レフェリー)の

    「プロレスの審判」

     パトラーツの池田が全日本プロレスに1年間お世話になっているので馬場さんに挨拶に行ったら、ドームでやる全日の試合でレフェリーをやれっていうんですよ。実は全日の試合で他団体のレフェリーがやるのは十何年振りということで、当日はドームにいた5万人の中で、一番緊張していたと思います。普段やっているバトラーツでは、マットを叩いてカウントするというスタイルではないのですが、ドームではそれをドーム中に響くようにやらなくちゃならないと思って頑張ったら、酷い筋肉痛で2日も寝込んでしまいました。レフェリーは利き腕でカウントをとると、力が入りすぎて危険なので、利き腕じゃない方の腕でやるというノウハウがあるらしいのですが、そんなことは知らずに利き腕を使って全力で叩いてしまったんです。



  • 梅沢由香里さん(囲碁棋士)の

    「囲碁の審判」の話

     囲碁の審判は立会人といいます。囲碁の対局には立会人という人がいて、順番を間違えて2手続けて指してしまうなどのルール違反を裁定するんです。先手・後手を決める時もちゃんとルールがあって、段が上の人が適当に白い碁石を握り、その数が奇数か偶数かを相手が当てるんです。奇数だと思ったら1個の石を出して、偶数だと思ったら2個出す。けっこう格好いい儀式ですよ。「30秒…」とか持ち時間を読み上げているのは、院生というプロ予備軍の人たちが、修行の一つとしてやっているんです。秒読みで「1、2、3、…」とカウントしていき、最後の「10」を読まれたら負けというルールなのですが、ある時「10」といわれてしまった高段者が「いや、9秒30で指した」と言い張り、もめたこともありました。そんなときに立場の弱い院生に判断させるのは無理なので、立会人が裁定するんです。



  • 五十嵐文男さん(フィギュアスケート解説者)の

    「フィギュアスケートの審判」の話

     昔、選手のレベルが余りにも高すぎて、そこからルールを変えてしまったということがありました。トリプルルッツという、当時で最も難しいジャンプがあり、それから二回転のジャンプをやるコンビネーションが難しいのか、それとも比較的簡単なダブルトーループからトリプルトーループに繋げる方が難しいのかで、議論が分かれたんです。一方は跳べる人間ほとんどいない難しいジャンプが入ってる。かたやもう一方は二回転の後さらに厳しい三回転を跳ぶ。コンビネーションとしてどちらが難しいのかが、試合が終わって順位が決まってから激しい議論になったんです。結局その場では結論が出ず、国際スケート連盟のルール委員会に掛け、後者の方が難しいとルールブックに載るようになりました。競技のレベルが高いと、ルールが後から追いかけてくる場合もあるんですね。そういえば競技を終えて得点の発表を待つ場所には気の利いた名前が付いていて、「キッス・アンド・クライ・ゾーン」と呼ばれています。本当にその言葉通りで、選手の素顔を垣間みることが出来る場所ですね。






    今週の放送曲目リスト

    Time Title Artist Label Number
    9'58" That Certain Feeling Jo Ann Greer Capitol CDP 7 96792 2
    19'27" Strike Up The Band Tony Bennet Capitol CDP 7 96792 2
    30'42" Down For Double Lambert, Herdricks & Ross Impulse GRD-112
    39'43" Just In Time Dean Martin Capitol 72438 29389 27
    46'24" My Baby Just Cares For Me June Hutton Capitol CDP 72438 29385 2

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