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「ベスト・トーク」
ひとつだけ約束して下さい。今日、これから行くお店を、むやみに人に紹介しないって。よろしいですか?…はい、では参りましょう。東京は元麻布、仙台坂を上がったあたりのイタリアン・レストラン「AVANTI」。我々が行くのは、そこのウェイティング・バー。土曜日夕方の常連客が織りなす東京一の日常会話、聞き逃したくないばかりに、つい足が向いてしまうんです。 ……さあ、着きました。私が扉をお開けしましょう。
ドラマ「ふぞろいの林檎たち」では、ものすごい時間と密度で稽古をやった。一見アドリブのように見える演技は、全て稽古の積み重ねから生まれたもの。ビールを二口飲んだところでコップが空になるからそこで注ぐ、みたいに細かいところまで完全に段取りをつけて芝居をしてもらった。そうやって細かいところを煮詰めていく過程で、役作りができていく。その上で、キスシーンだけはアドリブでやった。こればっかりは稽古で何回もやらせるわけにも行かないし、新鮮さを大事にしたかった。
「ラジオの時間」の撮影が終わった後に石原さんと食事に行った。すると、もう会計が済んでいるのに、石原さんは何を思ったかグラッパを注文し、酔っぱらいながら「今回の映画における自分」を語り始めた。「自分は今回、何もできなかった。自己嫌悪に陥っている。」そんな、人前で自分をさらけ出すなんて、言ってみれば人前で裸になるようなもの。自分はそういうのがイヤだったので放っておいたら、石原さんはどんどん服を脱いでいく。そういえば撮影現場に半ズボンで来たこともあったけど、あれもやめて欲しかった。
仕事で会ってしまうと「恋人にしたい」みたいなことは思わないけど、吾朗ちゃんには何かをしてあげたくなる。歯磨きをしてあげたいとか、目薬を差してあげたいとか、日常のことをしてあげたいついと思ってしまう。一度だけプライベートで会うチャンスがあって、ペットショップで待ち合わせをしたのだが、お互い結構いい加減なので残念ながら会えなかった。「オレ待ち合わせの時間に行ったんだけど」「私も行ったわよ」なんて、残念!
スポーツアナウンサーは、同時期にいくつかのスポーツを掛け持ちしているので、たまに間違えてしまうことがある。相撲の中継で「小錦、セットポジションに入りました」と言ってしまった先輩もいた。ベテランの松下賢治アナウンサーも、巨人の吉村とクロマティが同時にホームにはいるときに「ヨシマティ!」と叫んでしまったことがある。阪神がずっと最下位が続いているとき、阪神の成績を折れ線グラフにしたものを見て「心電図なら死んでますね」って言ってしまったのは私。阪神の皆さん、あのときは本当にゴメンナサイ!
PostPetは、伝書鳩や記念切手のイメージ。メールを出したり受け取ったりすることがうれしいという感じにしたかった。メールを届けるペットは、クマ・ウサギ・カメ・ネコの四種類。1回に1人しかメールを届けることができないので、PostPetでメールを送るのは、相手を大事にしているという意志表示でもある。さらに、PostPetは頼んでもいないのに自分で勝手にメールを出したりもする。そのお陰でケンカしていた友達と仲直りした人や、つきあい始めたカップルもいるらしい。
ヤクルトを退団したときは、次に何をしようかということは全く考えていなかった。する事もないので図書館に通い、本ばかり読んでいると、ある時、偶然隣に座った留学生に「私は駅に行きます」と「私が駅に行きます」の違いをきかれた。うまく説明できない自分に愕然とし、ちゃんと日本語を勉強してみようと日本語教師の養成学校に通った。そして野球以外で何か自分に向いているものを見つけようと、オーストラリアへ日本語教師をしに行った。ところがオーストラリアの奥地ではスポーツしか娯楽がない。お前は野球で飯を食っていたのなら、みんなに野球を教えてくれということになり、倉庫の奥にあったボロボロのグローブとボールを繕って、縁を切ろうと思っていた野球をまたやる羽目になった。しかしそれが野球の楽しさをもう一度思い出させてくれ、もう一度野球に関わる仕事をしようと思ったのが、スポーツライターになったきっかけ。
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