
|
「アジアン・アイドル」
アンディ・ラウ、ジャッキー・チュン、サンディ・ラム、フェイ・ウォン、ヴィヴィアン・チョウ。彼らはいま話題のアジアン・アイドルである。皆さんはどれくらい顔が浮かんだだろうか。日本のタレントでアジアでも有名といえば昔は西城秀樹や酒井法子だったが、最近では安室奈美恵、パフィーの名前が真っ先にあがるらしい。サザンや中島みゆきのカバーも大ヒットしている。 香港が返還され、アジアの芸能シーンはどう変わっていくのだろうか。今日はアジアン・アイドルに詳しい人の話に耳を傾けてみよう。
父親が新華社通信日本支局の局長をしていたので、芸能界入りに凄く反対していた。それで、高校を卒業するときに「日本に行って経済の勉強をしてこい」といわれて日本に来たのだが、結局日本でこういう仕事をするようになってしまった。日本に来る前は、日本の女性といえば「おしん」のイメージがあったから、日本に来て茶髪の女の子とか見てショックだった。男の子の場合は「甘い」。シャイな人も多い。中国の男性はもっと女性に優しい。
香港に会社を作ったのが6年前。その頃香港でもサザンの人気があって有名だったので、どこのレコード会社でも話を聞いてくれた。で、サザンの「真夏の果実」をジャッキー・チュンというアーチストが広東語で歌って大ヒットした。その後、北京語でリリースしたいという話があってフト気付いたのは、1つの楽曲を複数の国の言葉で、違うレコード会社からリリースしたら儲かるかもしれないということ。日本語を話す人間は1億人チョットしかいないのに対して、北京語を話す人間は15億人以上。何年かしたら、凄い市場になってるかもしれない。
日本が戦後50年、ビーチボーイズからビートルズ、ローリングストーンズ、ボブ・デュランとすべてオンタイムで聴いてきた音楽が、中国にはいっぺんに入ってきている。そして彼らはそれらを同次元にみて、その中からいい物を選ぶことが出来る。彼らにしてみれば「ラップとハワイアンどっちがかっこいいか」なんて議論が成り立ってしまう。香港は全アジアの文化的な発信地。ココで売れたタレントは全アジアで通用する。たかだか600万人の市場と侮ることは出来ない。
アジア映画のコアなファンなんて東京で2千人くらい。ファンタスティック映画祭の香港ナイトなんてやると、徹夜組がでたりものすごく盛況に見えるけど、同じ人たち毎日来てるだけ。私も昔は香港映画といえばジャッキー・チェンとキョンシーというイメージしかなかったのだが、87年に向こうで新しいタイプの香港映画を見て、「こんな映画がすぐとなりにあるのに、何でみんな知らないんだろう」と思い、次の年に香港映画の映画祭をひらいた。そのとき一番反応が良かったのが女性の編集者。女性誌にパブリシティーがどっと出て、そこから女性ファンの層が広がっていった。
いまだに香港に行くとドラマ「東京ラブストーリー」の影響で「リカ!」と呼ばれたりする。映画「ヒーローインタビュー」のプロモーションで香港に行ったときも、空港に降りて何も考えずにスーツケースを押していったら、ものすごい人だかりで「歓迎」なんてプラカードまで出てる。そのとき「私ってもしかして外タレ?日本に来たサンドラ・ブロック状態?」と思ったのだが、自分を振り返ると普段着でスーツケースをガラガラ引いている。あれだけはチョットやり直したかった。
|